MSXに参入したメーカーと発売した主な機種
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「MSX (初代規格)」の記事における「MSXに参入したメーカーと発売した主な機種」の解説
カシオ計算機PV-7、PV-16、MX-10、MX-15、MX-101 MSX最後発メーカーながら低価格で勝負した。MSXとしては最もゲーム機寄りとされ、全ての機種の本体に1プレイヤー用のゲームパッドが一体化されていた。 キヤノンベガ:V-8、V-10、V-20 シンプルでまとまりの良い筐体デザインが専門誌で評価され、広告でも「ハンサムMSX」を謳い文句にしていた。 三洋電機WAVY MPC-3、MPC-10、MPC-11 WAVYは「MSXはマイコンの第3の波になる」という思いから名付けられた。MPC-10と11はライトペン標準装備。11は加えて、スーパーインポーズ機能・2階調ビデオデジタイズ機能を搭載。 三洋電機特機PHC-27、PHC-30、PHC-30N、PHC-33 三洋電機特機は、MSX以前からパソコンを製造・販売していた三洋電機のグループ会社。仕様や筐体デザインはWAVYシリーズとは全く異なる。データレコーダーを標準搭載(音声出力はモノラル)。月刊アスキー等の総合誌では記事・広告が載っていたが、MSX専門誌ではほとんど取り上げられなかった。 ソニーHiTBiT HB-55、HB-75、HB-101、HB-201、HB-701、HB-701FD、HB-10、HB-11 MSX内でトップシェアだったと言われる。 東芝パソピアIQシリーズ HX-20系はワープロソフト内蔵だった。 日本ビクターHCシリーズ オプションでVHDプレイヤーと接続可能。ヤマハ製MSXと同じくミツミ電機から部品提供を受けて作られ、筐体デザインに多くの共通点が見られる。ただし、最初の機種はヤマハ機と同じスロットコネクタがあったが、後続機種では背面の増設用端子が無くなっている。 パイオニアPalcom PX-7、PX-V60 レーザーディスクプレイヤーと、プリンターポートを通して接続可能で、プレイヤー制御用の拡張BASIC P-BASIC搭載。MSX1では珍しいキーボード分離型。スーパーインポーズ機能対応、音声出力はステレオ。 日立製作所MB-H1、MB-H1E、MB-H2、MB-H50 MB-H1、MB-H1E、MB-H2はキャリングハンドル付き。持ち運びを想定していたようだが、3kg以上あり、他の機種と比較しても決して軽くはない。MB-H1はLPジャケットサイズで、電源部の取り外しが可能。初期型と後期型ではカーソルキーの配置が異なる。MSXには珍しく、マシン語モニタを内蔵している。MB-H2はカセットデッキ搭載(音声出力はステレオ)、拡張BASICから再生・停止・巻き戻し・早送り等の操作が可能。MB-H50は1986年に発売。セパレートキーボードとなっている。後に実業家・著作家・投資家・タレントである堀江貴文氏は初めて入手したのは日立のMB-H2だったと述べている。 富士通FM-X FM-7を接続し、増設RAMとして使用可能。また、FM-7側でもFM-XをZ80ボード代わりに出来る。 ゼネラル(現富士通ゼネラル)PAXON(パクソン)PCT-50、PCT-55 MSX内蔵テレビ。PAXONはラテン語で「平和」の意味。フロント部分にROMカートリッジスロットとジョイスティック端子があり、ROMゲームを遊ぶ分には「ファミコンテレビC1」のような使い方ができる。またカセットテープで供給されるゲームソフトを動かすために、チャンネルに並んでCLOAD、RUNボタンがある。BASICを使う場合は別売のキーボードが必要。PCT-50がRAM 16KB、PCT-55がRAM 32KB。 三菱電機ML-8000 Let us(レタス)シリーズ 松下電器産業(現パナソニック)キングコング CF-2000、CF-2700、CF-3000、CF-3300、CF-1200、FS-1300、FS-4000 ナショナルブランド。CF-2700、CF-1200、FS-1300は同一筐体。CF-3000はセパレートタイプ。同3300はFDD搭載型。FS-4000はワープロソフトおよび熱転写プリンター内蔵。 日本楽器(現ヤマハ)YIS(ワイズ)シリーズ、CXシリーズ YISはAV機器、CXは楽器の流通で販売された(他に月販事業部からも"YIS-MAN"という機種の発売が予定されていたが発売されなかった)。筐体色以外はほぼ同一の仕様。オプションで専用スロットにFM音源とMIDI端子を搭載可能。当時一世を風靡していたシンセサイザDX7等との連動が最大の売り。通常スロット・専用スロットの他に、背面にスロットコネクタ増設用端子がある。筐体の大半はミツミ電機製。ヤマハは全メーカー中最初にMSX参入を公式発表しており、筐体写真の発表もこのシリーズが全機種中最も早かった。 三星電子(サムスン。韓国、日本国内での発売は無し)三星ポスコム SPC-800 MSX-BASIC 1.0を拡張したハングルBASIC 2.0を搭載。BASICは大宇電子と同じQnix社の供給を受けているため、同じブランド名が使用されている。 大宇電子(デーウー。韓国、日本国内での発売は無し)大宇ポスコム DPC-100、DPC-180、DPC-200 デーウーのMSX1は「大宇ポスコム IQ-1000」のブランド名で展開された。この名称はMSX systemのコピーライト画面にも表示される。 DPC-100、DPC-180は廉価モデルで外見がYIS-303に酷似している。ホビー色が強く本体カラーが7色のバリエーションで販売された。両機種の違いは内蔵のRAM容量で16KBと32KB。 DPC-200はRAMを64KB搭載したフラッグシップモデル。周辺機器で外付けFDD(PDF-510)も用意された。 デーウーは、この他にもキーボードを省略したゲーム専用MSXを販売していた(詳細は「Zemmix」を参照)。 金星電子(ゴールドスター。現LGエレクトロニクス、韓国、日本国内での発売は無し)FC-80、GFC-1080 スプレッドシートのパソカルクがロム内蔵。ソフト単品は1984年トカイクリエイションから発売、ロムカセット、9800円 Al-Alamiah(アラブ諸国、日本で生産され輸出されていた。日本国内での発売は無し)AX-170 なお、シャープも1983年7月にMSXへの参入を発表するが、ブラジル法人が現地向けにMSX1「HOTBIT」 HB-8000などを発売したのみに終わっている。
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