MSXの名称の由来
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:12 UTC 版)
マイクロソフト説 西が1984年に語ったところによれば、由来はMicroSoft eXの略とされる。Xには「eXchangeable」「eXpandable」「eXtended」などの意味が含有され、また日本語訳のときにXは拡張性が無限に広がるという意味もこめて未知数のXであるとされている。後年のDirectX、ActiveX、Xbox、Windows XP、XNAなど、マイクロソフトの「X好き」はこの頃から現れていると指摘する声もある。 松下とソニー説(MSX販売当時) MSX2+以降、参入メーカーが松下電器産業(後のパナソニック)、ソニー、三洋電機と、頭文字が軒並みMとSだったことから、そのうちの代表格と言えるメーカーから「Matsushita(松下)・Sony(ソニー)・Xの略では?」などと、当時のユーザーや雑誌編集者が冗談混じりに語ることもあった(三洋電機も略称内に含めることもあった)。この冗談は、統一規格を謳いながらも限られた会社からしかハードが発売されなくなってしまった状況の変化を皮肉ったものだった。 同様の説を冗談だと断った上で、単に家電メーカーの代表格が松下電器産業とソニーであるという趣旨で紹介した書籍もある。 松下とソニー説(規格発表以前) 主に後年になって語られるようになったものとして、規格構想時は確かに「松下とソニーのMSX」であり、それが後に建前上の理由から「MicroSoftX」に変化した、との説も存在する。書籍により語られるようになった後、当事者が当時を振り返っての公演・発言をする際に同様の趣旨の内容が言われるようになった。 曰く、MSXの初期の構想時にはマイクロソフトは関与しておらず、西和彦と、規格の推進役かつ後ろ盾だった松下電器産業(後のパナソニック)の前田一泰のイニシャルから、当初はMNXと呼ばれていた。だがこの名称は既に商標登録されていたため、ソニーが話に加わったことでMSXと改まった。しかし日本のメーカーが提唱する規格にアメリカのMicrosoftが関与するという点に通商産業省からクレームがついたことで、松下電器産業とソニーは前面に立つわけにいかなかったため、名称はそのままに、「マイクロソフトのMSX」と説明したという経緯とされる。 このことは書籍 に初めて書かれた後、規格発表当初はマイクロソフトから取ったと語った西和彦も同様に語るようになった。2000年のイベント「電遊ランド2000」の講演会で、この説について質問された際も「そう受け取っても構わない」と答えたという。翌2001年の「電遊ランド2001」での前田一泰の講演でも、同様の趣旨の発言がされている。 候補に上がった名称 規格発表以前の段階では、MSXや前述のMNXの他に、西和彦の名からNSX、アスキーから取られたASXなどが候補に上り、商標登録された。
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