MSXの応用例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 09:12 UTC 版)
MSXは単価が安く、またカートリッジスロットからZ80のメモリーバス、アドレスバスをそのまま引き出すことが出来るため、Z80の付随回路としてシンプルに設計でき、拡張や工作が容易である。80系/Z80系の環境では標準とも言えるCP/M互換のMSX-DOSという原始的なOSや開発環境も整っており、既存のCP/M環境やMS-DOS環境からのクロス開発も容易だったため、組み込み用や制御用にも多く流用されていた。 一部の市販ビデオタイトラーやビデオテックス(キャプテン)システム、また公共施設等に設置されたビデオ端末や簡易ゲーム機などにもMSXを流用したハードウェアが内蔵され、稼動していた例も少なくない。 特にビデオタイトラーでは、ソニーのXV-J550/J770/T55Fシリーズや松下電器産業のVW-KT300などの家庭用タイトラーのハードウェア構成は明らかにMSXを応用・流用したものである。ただし、これらの機種では基本はMSXシステムをベースとしていても独自の実装がなされており、特にBIOSなどは大幅に簡略化されMSXとしての機能は望めないなど、簡単な加工程度では汎用のMSXシステムとして使うことは不可能である。それらのMSXベースのタイトラーは安価なビデオタイトラーとしてはかなり普及していた時期があり、一時期は企業ビデオパッケージ、解説ビデオやインディーズAVなどの小規模なビデオ関連の作品などにMSXの漢字ROMフォントとまったく同じフォントを用いたテロップを多く見かけることが出来た。
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