航空戦艦日向とは? わかりやすく解説

航空戦艦日向

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/25 09:31 UTC 版)

日向 (戦艦)」の記事における「航空戦艦日向」の解説

空母戦力補填すべく、日本海軍扶桑型戦艦伊勢型戦艦空母改装決定した。だが時間的都合から扶桑型改装実施されず、伊勢型全面空母改装見送られ後部5番、6番の主砲撤去して格納庫及び飛行甲板設け航空戦艦となった重量軽減のため、副砲50口径三年式14cm砲全て撤去した副砲陸上砲台転用され、呉鎮守府第六特別陸戦隊重砲隊が編成されている。ただし、通常の空母半分以下の長さしかない飛行甲板では艦載機着艦できない飛行甲板もっぱら航空機整備発艦作業用スペースである。撤去され主砲弾薬庫空間には、航空機用燃料庫と武器庫設けられた。飛行甲板鋼板の上コンクリート流したものが設置された(木甲板ではない)。「日向」を擁する第四航空戦隊配備される予定第六三四海軍航空隊は、水上偵察機瑞雲艦上爆撃機彗星二二型主力とする部隊で、日向には彗星14機・瑞雲8機が配属される予定であったカタパルト射出され彗星攻撃機体消耗して空きのできた他空母や、近隣陸上基地着陸するという運用想定されていた。伊勢型航空戦艦とほぼ同速の空母信濃大和型戦艦三番改造空母)と航空戦隊を組む予定だったという説もある。 日向改装1943年5月開始11月18日完成したこの間先に航空戦艦改装終えた伊勢航空機格納庫大和型戦艦の46cm砲弾積み込みトラック泊地物資弾薬輸送行っている。日向改造完成後は伊勢と共に第十一水戦隊編入され内地訓練明け暮れる日々続いた1944年5月1日第四航空戦隊編成し松田千秋少将座乗第四航空戦隊旗艦となる。6月7日機銃増強のため呉工廠ドックに入るが、この間アメリカ軍サイパン島方面来襲日本軍との間にマリアナ沖海戦勃発する日向伊勢急遽工事中止して出撃準備整えるが、同海戦には間に合わなかった。 10月アメリカ軍フィリピン方面進攻開始した10月20日日向捷一号作戦参加して日本出撃したが、搭載予定の第634航空隊先の台湾沖航空戦によりフィリピン方面転用されたために、日向伊勢航空戦隊でありながら搭載機は1機もなかった。小沢本隊前衛部隊として松田支隊編成10月24日にはアメリカ艦隊との砲戦試みるべく南下する会敵機会恵まれず、翌25日午前7時本隊と再合流している。25日エンガノ岬沖海戦において本隊空母4隻(瑞鶴瑞鳳千歳千代田)を失う大損害を被ったその後アメリカ軍機の攻撃健在な日向伊勢集中したが、松田少将発案航空攻撃回避術と、それによる両艦長巧み回避運動、さらに航空戦艦改装された際に大幅に増強された対空火力効果あいまってアメリカ軍攻撃回避したアメリカ軍撃墜6機確実を記録、艦に重大損傷はなく1名が戦死、8名が負傷した日向主砲三式弾112発、12.7cm高射砲弾659発、25㎜機銃弾28970発、噴進砲250発を発射した10月29日日本戻った1945年昭和20年2月戦略物資輸送作戦北号作戦」で、カタパルト撤去、更に機銃一部撤去して現地部隊引き渡し石油ゴム・錫などの希少な戦略物資航空機格納庫スペース生かして満載した。全艦損害なく日本に戻るという奇跡的な成功収めたが、物資総量伊勢軽巡洋艦大淀輸送した分を含めても、中型貨物船1隻分に過ぎなかったという。

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