航空戦艦としての伊勢型の評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:40 UTC 版)
「伊勢型戦艦」の記事における「航空戦艦としての伊勢型の評価」の解説
世界で唯一、航空戦艦改装を実現したのは旧式戦艦からの改造艦である日本の伊勢型だが、搭載機が間に合わなかった事などもあって結局は戦艦としての働きしかしておらず、マリアナ沖海戦では間に合わず、唯一の見せ場であるレイテ沖海戦では小沢治三郎中将指揮の下、第一機動艦隊(機動部隊)の一角として参加したものの、実質的に空母としてではなく、戦艦の扱いであることに変わりはなかった。 最終的には後部主砲の射界を遮る搭載機発進用射出機を撤去している事からも、この2艦の航空戦艦への改造は失敗であったと言わざるを得ない。しかしながら、レイテでは艦載機の代わりにその甲板上や周囲に12cm28連装噴進砲九六式25mm高角機銃などの多数の対空火器を装備して奮戦、両艦とも帰還できたことや、北号作戦において格納庫スペースを生かして物資を満載しつつ、浮上接触してきた米潜水艦を「日向」の主砲射撃で撃退した実績がある。元来の意図とは全く異なるものの、結果的に航空戦艦への改装が実戦で役に立ったと言える。
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