第二航空艦隊長官とは? わかりやすく解説

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第二航空艦隊長官

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 00:09 UTC 版)

福留繁」の記事における「第二航空艦隊長官」の解説

1944年昭和19年6月15日第二航空艦隊司令長官マリアナ沖海戦敗北後6月19日第三四一海軍航空隊司令岡村基春大佐は、福留参謀長杉本丑衛大佐に「戦勢今日至っては、戦局打開する方策飛行機体当たり以外にはないと信ずる。体当たり志願者は、兵学校出身者でも学徒出身者でも飛行予科練習生出身者でも、いくらでもいる。隊長自分がやる。300機を与えられれば、必ず戦勢を転換させてみせる」と意見具申した。数日後福留上京して岡村の上申を軍令部次長伊藤整一中将伝えとともに中央における研究進言した。伊藤総長への本件報告中央における研究約束したが、まだ体当たり攻撃命ず時期ではないという考え述べた詳細は「台湾沖航空戦」を参照 7月23日図上演習で、軍令部荒天により発着困難な昼間に行うT攻撃本旨として、機会ない場合は敵の活動不十分な夜間攻撃する案を出したが、一方で指揮権有する第二航空艦隊は、昼間攻撃薄暮攻撃T攻撃部隊による夜間攻撃三者攻撃部署として各種組み合わせによって第1から第4まで定め状況に応じてそのいづれか適用する戦法示した。これは後日第六基地航空部隊規定した戦策に発展したのである。この二航艦が示した作戦実施過程は、索敵結果以外、作戦指導戦果報告損害など台湾沖航空戦類似した内容であったまた、次期決戦主力自負する第二航空艦隊司令部は、たとえ敵来攻方面第三航空艦隊担任要域でも二航艦が全基地航空部隊統一指揮すべきであり、三航艦は支援に回るべきという思想持っていた。9月T攻撃部隊総合教練が行われる。福留はT攻撃成立疑問視しており、T攻撃部隊決戦一撃夜間攻撃使用し悪天候下に乗じるのは最後の切り札として決行表明する連合艦隊司令長官豊田副武大将部隊用法については福留一任し不能の時は無理をすることはないと話した10月10日那覇空襲受けて福留T攻撃部隊夜間攻撃命令する断念10月11日福留は、早朝索敵行い正午機動部隊発見する18時30分翌日作戦要領発令したT攻撃部隊には「別令に依り黎明以後沖縄方面進出し台湾東方海面の敵に対し薄暮攻撃及び夜間攻撃を行う」と意図明らかにした。この発令10月12日から台湾沖航空戦発生し第二航空艦隊大戦果を報告した。しかし、暗夜攻撃強行したこともあり、後に戦果誤認発覚するまた、この航空戦捷号作戦期待されT攻撃部隊のほとんどを消耗してしまった。それでも搭乗員80組が残っており、ただちに再編着手するが、早くて10月末まで回復見込みがなく、レイテ沖海戦で、第六基地航空部隊精鋭T攻撃部隊活躍期待できず、練度の低い混成実働300機に及ばない航空兵力を主力として臨まなければならなくなった詳細は「神風特別攻撃隊」を参照 フィリピンの戦い参加10月22日第一航空艦隊長官大西瀧治郎中将から第二航空艦隊特攻採用するようにと説得され断ったが、第一航空艦隊特攻戦果出た10月25日第二航空艦隊特攻採用決定する大西福留対し特別攻撃以外に攻撃法がないことは、もはや事実によって証明された。この重大時期に、基地航空部隊無為に過ごすことがあれば全員腹を切ってお詫びしても追いつかぬ。第二航空艦隊としても、特別攻撃決意すべき時だと思う」と説得して福留の最も心配した搭乗員士気問題については確信をもって保証する断言したため、福留決心し第一航空艦隊第二航空艦隊統合した連合基地航空隊編成された。福留指揮官大西参謀長務めた福留1944年10月27日第二神風特別攻撃隊編制し出撃させて以降次々と特攻隊送った11月16日福留中央に対して航空兵力の現状から各機種体当たり攻撃主用するに非ざれば作戦目的達成算なし」、「陸海合わし300機の協力あれば機動空母制圧撃破しつつ船団壊滅し得る算あり」、「航空兵力の急速増強を非常措置を以て促進する要ありと思考す」という意見具申電(1GFGB機密第16145番電)を発する大川内傳七中将同旨だとして大西上京させて説明する打電11月18日から大西らが中央説得し軍令部海軍省協議練習航空隊から零戦150機の抽出決定された。 1945年昭和20年1月13日第十三航空艦隊第一南遣艦隊司令長官2月5日第十方面艦隊司令長官兼任8月15日シンガポール終戦迎えた戦後福留はこの戦争について多年戦艦中心艦隊訓練没頭してきた私の頭は転換できず、南雲機動部隊真珠湾攻撃偉効奏したのちもなお、機動部隊補助作業任ずべきもので、決戦兵力依然大鑑巨砲中心とすべきものと考えていた」と反省語っている。

※この「第二航空艦隊長官」の解説は、「福留繁」の解説の一部です。
「第二航空艦隊長官」を含む「福留繁」の記事については、「福留繁」の概要を参照ください。

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