第一次世界大戦から記念艦となるまでとは? わかりやすく解説

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第一次世界大戦から記念艦となるまで

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 01:35 UTC 版)

イェロギオフ・アヴェロフ (装甲巡洋艦)」の記事における「第一次世界大戦から記念艦となるまで」の解説

第一次世界大戦開戦時ギリシャ王国中立宣言した連合国納得せず、ギリシャ海軍フランス海軍管理下に置かれた。フランスによって整備されたアヴェロフ以下ギリシャ艦隊は、ギリシャ参戦後の輸送作戦海上護衛従事した同大戦後希土戦争 (1919年-1922年)において、本艦黒海トルコ領艦砲射撃する作戦従事しギリシャ陸軍支援した。しかし、トルコ軍攻勢戦線維持できなくなってからは、本艦を含むギリシャ艦隊イズミルからギリシャ本国脱出する避難民乗せた船団護衛する任務就いた。 その活躍もあり、1925年から1927年にかけてフランスで近代化改装が行われ、簡素な三脚マスト前後同じ高さであったが、艦橋基部大型化したのに伴い前部マストのみ大型強固な物と更新され頂上部フランス式射撃方位盤収めた円筒形方位盤室と「X」字状の信号ヤード設けられ現代の姿近くなっている。武装関連では旧態化した魚雷発射管全撤去し、水雷艇迎撃用の7.62 cm40口径速射砲搭載数を8基に半減し浮いた重量で7.62cm単装高角砲4基や各種対空火器増備した。また、老朽化した機関換装して近代化改装終えた本艦は再びギリシャ艦隊中核としてエーゲ海活発な活動行ったオスマン帝国にはゲーベン追跡戦によりドイツ帝国海軍より購入した巡洋戦艦ゲーベンヤウズ・スルタン・セリム)があったが同艦は1918年10月から1923年まで連合軍抑留されており、トルコ共和国返還後連合軍の眼が光っており、ダーダネルス海峡から出ようとしなかったので問題無かった。だが地中海は相変わらず不安定だった海軍休日時代ギリシャ脅威本艦建造したイタリア王国同国海軍、すなわち高性能巡洋艦多数保有し弩級戦艦カブール級、ドゥイリオ級)すら高速戦艦改造しつつあったイタリア王立海軍 (Regia Marina) になっていた(未回収のイタリアコルフ島事件、アビジニア危機第二次エチオピア戦争など)。1937年本艦ギリシャ政府の代表を乗せてイギリスに赴き、5月20日ジョージ6世戴冠記念観艦式参加した。この戴冠記念観艦式イタリア海軍参加していない。 1939年9月第二次世界大戦勃発し1940年6月10日にはイタリア王国枢軸陣営として参戦地中海攻防戦が始まる。ギリシャ中立守っていたが、地中海戦線バルカン半島にも拡大しつつあった。8月10日には、宣戦布告前に拘らずイタリア王立海軍潜水艦デルフィーノ英語版イタリア語版)により、ギリシャ軽巡エリ撃沈された。 10月28日イタリア王国ギリシャ侵攻開始してギリシャ・イタリア戦争始まったバルカン戦線)。1941年4月ギリシャ対すドイツ侵攻により、連合国敗北するギリシャの戦い)。前線崩壊後ギリシャ海軍ドイツ軍鹵獲されるのを防ぐために自沈要求したが、本艦イタリア建造艦)の乗組員命令背いてクレタ島スーダ湾(en:Souda)に向けて出航した制空権を握る枢軸空軍ドイツ空軍イタリア空軍)の脅威下、4月23日クレタ島到着した枢軸陣営クレタ島侵攻準備しており、本艦空挺作戦が始まる前にクレタ島脱出するイギリス地中海艦隊本拠地アレキサンドリア向けて出航し現地連合国組み込まれた。 1941年8月から1942年終わりまで、本艦インド洋ボンベイポートサイド基地として船団護衛任務哨戒任務割り当てられた。1944年10月17日本艦は自由ギリシャ海軍旗艦として、連合軍により解放されアテネ凱旋した1947年2月10日イタリア共和国パリ条約および平和条約締結され賠償一環として傭兵隊長型軽巡エウジェニオ・ディ・サヴォイア (Eugenio di Savoia) が譲渡された。ギリシャ海軍は同艦を2代目エリ (Έλλη) と命名し1951年から1964年にかけてギリシャ艦隊旗艦とする。アヴェロフは1952年除籍されるまで艦隊本部として使用された。本艦1956年から1983年にかけてサラミスにあり、1984年から1986年にかけて記念艦へ改装されて現在もピレウス港にて公開中である。

※この「第一次世界大戦から記念艦となるまで」の解説は、「イェロギオフ・アヴェロフ (装甲巡洋艦)」の解説の一部です。
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