放送局のサービスエリア形態
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 05:10 UTC 版)
「NHKラジオ第2放送」の記事における「放送局のサービスエリア形態」の解説
ラジオ第2は、全国共通編成を前提としているため、ラジオ第1のような県単位、圏域ブロックによるネットワークではなく、東京・札幌・秋田・熊本(以上いずれも500kW)、大阪(300kW)の5局で全国を網羅的にカバーし、それ以外の放送局、中継局がそれらを補完する特殊なネットワークを形成している。そのため、同一エリアにおいての送信出力が第1放送より小さい(例:福岡:第1放送:100kW 第2放送:50kW、名古屋:第1放送:50kW 第2放送:10kW、函館・帯広・青森・山形・甲府・長野・富山・福井・高松・大分・長崎・宮崎:第1放送:5kW 第2放送:1kWなど)、もしくはその逆(例:東京:第1放送:300kW 第2放送:500kW、秋田・熊本:第1放送:10kW 第2放送:500kWなど)のケースがある。また、大阪第2放送のカバー下にある徳島と、熊本第2放送のカバー下にある佐賀にはそれぞれ第1放送しかなく第2放送が存在しない(かつては両局とも第2放送が存在していた。廃止理由は前項参照)。このような体制になっている理由は「海外からの電波との混信があるため」「大災害が起きた場合、上記4局と大阪局の5局で全国に電波を届けるため」といった理由がある。 ところが、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響に於ける電力不足事情を受け、同年3月19日 - 9月22日に於いて東京(東京電力管内)、同年7月1日 - 9月9日(土・日除く)に於いては秋田(東北電力管内)で、昼間を中心とする一部の時間帯で出力を定格の500kWから250kWに減力した放送を実施していた。 ラジオ第2の中継局は、1972年に沖縄と同時に宮古島と石垣島に中波による中継局が設置され、2003年に同じく沖縄の西表島西部と与那国島に近隣諸国における中波混信対策としてFM中継局が設置された(FMによるラジオ第2中継局は小笠原諸島の父島・母島両中継局を含め、現時点では4局のみ存在。また、与那国島はラジオ第1と同時に設置)。なお、2012年度には新たに長年ラジオ放送の受信が困難とされていた小笠原諸島の父島・母島にラジオ第1放送・FM放送と合わせて設置された(3波ともFM波。2012年3月30日開局)。 教育・教養番組ではないものの、気象庁の持込原稿による番組「気象通報」がラジオ第2放送で放送されている理由は、上記のように一部局で500kWの大出力の電波を送信しているためである(委託番組のため、NHKは原稿内容に対する責任を負わない)。現在は、通信衛星受信設備を装備している船舶が増えたものの、ラジオ第2放送の同番組を利用している船舶もあり、引き続き放送されている。国内放送を担当する放送総局の依頼によってNHKワールド・ラジオ日本の外国語ニュースが放送されている理由も、大出力であり、より遠くに伝播するからであるが、これはあくまで国内放送であり、国内在留の外国人や日系人などを対象としたものである。 気象通報は長きにわたり1日3回放送されてきたが、2014年3月30日をもって9時台と22時台の放送を廃止し、同31日以後は1日1回(16時台)のみの放送に縮小された。 ラジオ第2は、全国共通編成であるため、各局のID以外、地域放送を一切実施しない。ただし北海道では送信場所を問わず札幌局から送出されている(1990年代前半頃より)。 ラジオ第2放送のIDについては計5回、以下の時間に放送される。一日の放送開始時(5時59分50秒) スペイン語ニュース終了後(平日:13時14分55秒、土曜・日曜:13時09分55秒) 気象通報終了時(16時19分55秒)※2014年3月30日までは9時29分55秒、22時19分55秒にもあったが、気象通報が1日1回だけとなったのに伴い、外国語ニュースの放送明けに振り替えられた。 ポルトガル語ニュース終了後(平日:23時54分55秒、土曜・日曜:23時49分55秒) 一日の放送終了時(日曜深夜の24時20分00秒、不定期のメンテナンスなどでの早終了の場合は23時40分00秒、それ以外は24時40分00秒)。 コールサインは、教育専門局であるEテレと同一のものが、各局ごとに割り当てられている(東京:JOAB、大阪:JOBB、名古屋:JOCB、広島:JOFB、仙台:JOHB、札幌:JOIB、福岡:JOLB、松山:JOZBなど)。アナウンスは「JO△△(呼出符号)」+「NHK+(設置場所の地名)+第2放送(です)」であり、東京および「NHKネットラジオ らじる★らじる」の場合は「JOAB、NHK東京第2放送です」となる。北海道の場合は、(呼出符号)と(設置場所の地名)を省略して「NHK第2放送です」のIDで統一。アナウンスの担当は、総合テレビ・教育テレビ・ラジオ第1・FM放送のコールサインの読上げと同じアナウンサーで行っている。 2011年9月1日からは「NHKネットラジオ らじる★らじる」によって、インターネット経由でも聴取が可能になり、さらに2017年10月2日からは民放サイマル配信サービス「radiko」でも一部地域において試験配信を実施していた(2018年3月30日をもって一旦終了後、4月12日より2019年3月29日までの間、配信地域を全国に拡大して再開)。但し、時報、緊急地震速報(自動音声のみ)は配信されない。尚、「radiko」の配信は、ラジオ第1とFMのみ2019年4月1日より正式サービスに切り替わったが、ラジオ第2の配信は見送られ、3月29日をもって配信を終了した。
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