善のパーティー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/30 04:54 UTC 版)
「小説ウィザードリィ 隣り合わせの灰と青春」の記事における「善のパーティー」の解説
スカルダ 主人公。人間族の男性。 善(グッド)の戒律のレベル13の戦士であったが、シルバーを失った敗戦をきっかけに自分の力に限界を感じ、侍に転職する。 本作開始時点では、転職したばかりであるためレベルは1。 暦の上での年齢は18歳だが、上記の通り通常の転職を経験しているため、肉体的年齢は5歳分加算され、23 - 24歳となっている。 森の中に育ち、2年前、16歳のときにトレボー城塞に来て冒険者となる。 冒険者となって以降、ジャバとサラとは一貫してパーティを組んでいる。 本作での侍は原作とは違って、ただ魔法使いの呪文を使えると云うだけでなく、「気」を用いた様々な特殊技能を有する剣士、と云う位置付けを為されている。この「特殊技能」とは、具体的には、他者の動きの先読み、装甲度に関わりなく対象を両断する「気の刃」の生成・操作を指す。また、この「気の刃」は、習熟すれば射程はごく短いものの、遠い間合いにある敵すら斬ることができる。本作においては、この技を「居合い」と称する。スカルダはハ・キムのゾンビとの戦いで(無意識に)初めてこの技を使用した。 バルカン(ナックラーヴ)のゾンビとの戦いの後に妖刀「村正」を入手した。 続くグレーターデーモンたちとの戦いで、スカルダが転職するきっかけとなったグレーターデーモンを「居合い」で真っ二つにして本願を果たし、マイルフィックとの最終戦まで戦い抜いた。 エピローグではサラにプロポーズし、サラを連れて故郷の森に向かった。 ガディ 人間族の男性。中立(ニュートラル)のレベル13の戦士。 恵まれた体格を活かして、幼い頃から剣で生計を立ててきた古強者だが、性格は温和で、わりとのんびり屋。 グレーターデーモンに敗れたことはスカルダと同じく衝撃だったようだが、彼とは異なり、転職することなく戦士としての強さを追求し続ける道を選んだ。 放浪の旅の途中、偶然ゴグレグの兄と決闘する羽目になったのがきっかけで、1年前にトレボー城塞へ来て冒険者となり、以来スカルダたちとパーティを組んでいる。そして、マイルフィックとの最終戦まで戦い抜いた。 エピローグでは、一人でいずこかへ旅立っていった。その際、全ての「魔除け」がトレボーの手に渡らないように、その内の一つを持っていった。 ジャバ 人間族の男性。 元は中立のレベル13の盗賊で、罠解除の腕では冒険者随一と言われた腕利きであったが、シルバーの死による戦力不足を補うため、マジックアイテム「盗賊の短刀」で忍者に転職する。ラシャとは乳兄弟の間柄。 盗賊の短刀による特殊な転職方法を用いたため、スカルダと違いレベルは低下していない。肉体的年齢も同様。指先の鋭敏さが大きく失われていることに気付いておらず、宝箱のテレポーターの罠を引き当ててしまい、パーティが各地点に分散してしまった。スカルダたちとの合流後は、マイルフィックとの最終戦まで戦い抜いた。 エピローグでは、迷宮で二年間稼いだ金を持ってラシャと共に故郷の村に戻った。 ベリアル 人間族の男性。善の戒律のレベル13の僧侶。 アルハイムとは同門で、彼の兄弟子に当たる。 本編中、死者に回復術と蘇生術を同時にかけることで確実な蘇生を行うという秘術を披露するが、これは元となるゲームの「 MADI (マディ、回復呪文)を死者に使ってから KADORTO (カドルト、蘇生呪文)をかけると蘇生確率が上がる」という裏技を反映したもの。 1年前からスカルダたちとパーティを組む。そして、マイルフィックとの最終戦まで戦い抜き、アルハイムと力を合わせてラシャを蘇生した。 エピローグでは、アルハイムと共に放浪の旅に出た。 サラ 人間族の女性。中立のレベル12の魔法使い。 美少女魔術師などと呼ばれるほどの際立った美貌の持ち主で、且つ職業にふさわしく優れた頭脳も併せ持つ、才色兼備を地で行く少女。 反面、酒癖が凄まじいまでに悪く、さらに魔法使いなだけに呪文を使って暴れる悪癖までもあり、ギルガメッシュの酒場ではパーティの面々を巻き込んで、たびたび騒ぎを引き起こしている。 そして、マイルフィックとの最終戦まで戦い抜いた。 エピローグではスカルダにプロポーズされ、スカルダと共にスカルダの故郷の森に向かった。 シルバー 人間族の男性。善の戒律のレベル15の魔法使い。老齢だが全レベルの呪文を取得している達人。 1年前からスカルダたちに請われてパーティに入っていた。 彼がグレーターデーモンとの戦いで死に、カント寺院から蘇生失敗による消滅(LOST)を宣告されるところから物語は始まる。しかし、ある理由によりカント寺院は嘘を告げており、実は彼は復活に成功し、存命していた。物語の終盤において、パーティの面々の知らない場面で重要な役割を果たした後、彼らとの劇的な再会を果たし、スカルダたちの知りえなかった真相の一部を話す。 エピローグでは、そのまま城塞都市に残った。 バルカン 悪(イビル)の戒律の魔法使い。レベルは不明だが、魔法使い系の全ての呪文を身に付けた、当節数少ない力量を備えた強者。 常にフードを被っており顔を見せず、黒いローブで全身を覆い隠している。 シルバーの穴を埋める臨時の助っ人として、ジャバがパーティに引き入れた。だが、「全ての呪文を身に付けた魔法使い」という力量だけを考え、戒律を含めた個人の性格を考慮せずにパーティに引き込んだため、戒律が相反するベリアルとスカルダ、とりわけスカルダとは徹底的に相性が合わず、事あるごとに衝突を招いていた。 その正体は、妖刀「村正」の現在の所有者にして、迷宮で戦死したはずのトレボー配下の悪の戒律の侍、ナックラーヴ。 レベルは明記されていないが、侍の身でありながら爆炎(TILTOWAIT)を3回行使できることから、最低でもレベル22以上の力量を持っていると思われる(ファミコン版Wizardry1において、侍がレベル7呪文を覚える機会を与えられるのがレベル22であることからの推察)。 善のパーティーがワードナに共感して「魔除け」を持ち帰らない場合を想定し、独自に「魔除け」を確保するようトレボーからの密命を受けて善のパーティーに潜入している。 ワードナの対転移呪文によって石の中に閉じ込められて死亡したが、グレブナーグの妖術によって、魂が自らの屍に宿るかたちで蘇生した。本人が自らを指して言う様に、「ゾンビに等しい」存在であり、最後は不死族にのみ有効な攻撃呪文・壊呪(ZILWAN)を、バンパイアロードによって浴びせかけられ消滅した。ベリアルが敵に唱えた解呪の射線に入った際に必死になって避けたことから、こちらも彼に致命的効果を及ぼすであろうことが推察される。 なお、バルカン(Valcan)の綴りを逆さにするとナックラーヴ(Naclav)になる。
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