初期の学術活動とは? わかりやすく解説

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初期の学術活動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 03:00 UTC 版)

アレクサンドリア図書館」の記事における「初期の学術活動」の解説

アレクサンドリア図書館特定の哲学学校関係しておらず、そこで学ぶ学者たちには相当な学術的自由があった。彼らはしかし、王の権威には臣従していた。プトレマイオス2世姉妹アルシノエ2世結婚したことをからかう下品な風刺書いたソタデス(英語版)という名前の詩人について伝わる、おそらくは疑わしい物語がある 。プトレマイオス2世はソタデスを投獄し、彼が逃亡した後には彼を鉛の瓶に閉じ込め、海に捨てたと言う宗教的中心としてのムセイオンはエピスタテス(epistates)として知られるミューズ神官によって差配された。この神官各地エジプト神殿英語版)を経営していた神官同じように王によって任命されていた。アレクサンドリア図書館それ自体図書館長を務め学者によって差配され、その人物は同様に王子家庭教師務めた記録に残る初代図書館長はエフェソスのゼノドトス(英語版)(前325年生-前270年頃死)である。ゼノドトスの主たる研究ホメロス叙事詩初期ギリシア抒情詩校訂捧げられた。彼について知られていることの大部分は、特定の文節について彼が推奨する読み方言及する後世注釈から得られるのである。ゼノドトスはアルファベット順整理され奇語非常用的な単語語彙集を作成し整理法としてアルファベット順採用した最初の人物として知られている。アレクサンドリア図書館蔵書は非常に早い時期から著者頭文字アルファベット順整理されていたとみられることから、カッソンはゼノドトスがこの整理法を作った人物である可能性極めて高いと結論付けている。ゼノドトスのアルファベット順整理はしかし単語最初頭文字のみを使用していた。そして単語の2文字以降同様の手法用いてアルファベット順整理する方法適用した人物紀元後2世紀まで登場しないその間、ゼノドトスと詩人カリマコスは『ピナケス英語版)』を編纂した。これは様々な著者既知作品記載した120からなるという図書目録であった。『ピナケス』は現存しておらず、アテナイオス等による断片が伝わるに過ぎないが、それによって基本構造再構築することが可能である。『ピナケス』は著者特定のジャンルごとに複数の章(sections)に分類されていた。最も基本的な区分は詩と散文著者分類であり、各章はより小さな小節(subsections)に分類された。各章著者アルファベット順記載されている。それぞれのエントリーには著者の名前、父親の名前、誕生地、その他の簡単な伝記的情報、しばしばその著者一般に知られている綽名、それに続いて、その著者のものと知られている全ての著作の完全な一覧が記載されていた。多作作家例えアイスキュロスエウリピデスソフォクレス、そしてテオフラストスのような人々のためのエントリー極端に長くテキスト複数の列にまたがっていた。カリマコスアレクサンドリア図書館彼の最も有名な作品成したが、彼が図書館になったことはない。カリマコスの弟子には伝記作家スミュルナのヘルミッポス(英語版)、地理研究者キュレネのフィロステファノス(英語版)、そしてアッティカ古典作品研究したイストロス(英語版)(おそらく彼はキュレネから来た)などがいる。この大図書館に加えて数多く小規模図書館もまたアレクサンドリアあちこち設立され始めた。 ゼノドトスが死去、または引退した後、プトレマイオス2世カリマコス生え抜き学生であったロドスのアポロニオス(前295年生-前215年頃死)を2代目アレクサンドリア図書館長任命したプトレマイオス2世また、ロドスのアポロニオス自身息子プトレマイオス3世家庭教師任じたロドスのアポロニオスイアソンアルゴ号航海についての叙事詩『アルゴナウティカ』著者として最もよく知られている。この作品現代まで完全な形で残されている。『アルゴナウティカ』歴史文学対するにアポロニオス博識ぶりを示しホメロス叙事詩文体模倣しつつ膨大な数の出来事テキスト言及している。彼の学術的著作いくつかの断片もまた残されているが、現在では一般的に彼は学者としてよりも、詩人としてより有名である。 伝説によればアポロニオス館長務めていた間に、数学者かつ発明家であるアルキメデス(前287年生-前212年頃死)がアレクサンドリア図書館訪れたアルキメデスエジプト滞在中にナイル川増水減水観察し、これがアルキメデスのスクリュー発明繋がった。このスクリューは低い位置灌漑用水路輸送するのに使用することができた。アルキメデスは後にシュラクサイ帰り新し発明開発続けた2つのほとんど信頼することができない伝記によればアポロニオス『アルゴナウティカ』初稿アレクサンドリア敵対的な反響得たために、図書館長からの辞任ロドス島(後にこの島の名前彼の綽名となる)への移動余儀なくされたという。実際には、アポロニオス辞任は前246年プトレマイオス3世即位のためである可能性がより高い。

※この「初期の学術活動」の解説は、「アレクサンドリア図書館」の解説の一部です。
「初期の学術活動」を含む「アレクサンドリア図書館」の記事については、「アレクサンドリア図書館」の概要を参照ください。

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