六念処とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 六念処の意味・解説 

六念処

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/14 03:33 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

六念処(ろくねんじょ)は、仏教徒が信心する上で繰り返し心で念じるべき6つの法のこと。「六念」、「六念法」、「六随念」などともいう。

念仏
十号を具足し、大慈大悲の大光明を放ち、神通無量にして、よく衆生の苦悩を抜き去る。我れ仏と同じからんと念ず。
念法
仏の所説の法は大功徳を有し、衆生の大妙楽である。我れよくこれを証して衆生に施与せんと念ず。
念僧
僧は仏の弟子にして無漏の法を得て、戒・定・慧の三学を具足し、世間の良福田である。我れ僧行を修せんと念ず。
念戒
諸の禁戒(こんかい)は大勢力あって、よく衆生の悪不善を除く。我れよく精進して戒を護持せんと念ず。
念施(念捨)
施行は大威徳ありて、よく衆生の慳貪(けんどん)の重病を除く。我れよく布施して衆生を摂取せんと念ず。
念天
三界の諸天の自然(じねん)に快楽を受くるは、みなかつて戒施の善根を修したるによる。我れまた功徳を積んで彼天処に生れんと念ず。

出典となる主な経典

仏陀耶舎:訳『長阿含経』

また六つの不衰退の法がある。法を増長させ減退することがない。一つは念仏、二つは念法、三つは念僧、四つは念戒、五つは念施、六つは念天である。この六つの随念を修習すれば、法は増長し減退することがない。
(復有六不退法、令法増長無有損耗。一者念仏、二者念法、三者念僧、四者念戒、五者念施、六者念天、修此六念、則法増長無有損耗。)

鳩摩羅什:訳『摩訶般若波羅蜜経』

また次にスブーティよ、ボーディサットヴァ・マハーサットヴァは、(…)諸法の無所有性を明らかに納得して、いわゆる念仏・念法・念僧・念戒・念捨・念天という六つの随念を修習する。
(復次須菩提、菩薩摩訶薩(…)信解諸法無所有性修六念、所謂念仏念法念僧念戒念捨念天。)

脚注

[脚注の使い方]

参考文献

  • 中村 元、早島鏡正・紀野一義 訳注『浄土三部経』下、岩波書店〈岩波文庫 青306-2〉、1990年。ISBN 4-00-333062-5
  • 多屋頼俊、横超慧日・舟橋一哉 編『仏教学辞典』法藏館、1995年、新版。 ISBN 4-8318-7009-9
  • 浄土真宗教学伝道研究センター 編『浄土真宗聖典』七祖篇(註釈版)、本願寺出版社、1996年。 ISBN 4-89416-604-6

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「六念処」の関連用語

六念処のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



六念処のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの六念処 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS