主な料理人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:01 UTC 版)
上村信蔵(かみむら しんぞう) NKホテルの総料理長(通称は鬼瓦)。パリで研鑽を積み、エスコフィエ直系にも学んだ古典フレンチのシェフ。「本物のフレンチシェフならそれがたとえ卵をご飯にぶっかけたものでもフランス料理になる」と語る一方で「安い素材は安っぽい料理にしかならない」と考えている。 未熟ながらも全身全霊でぶつかってくる公を実の息子のように可愛がっており、公がNKホテルに戻ってくることを待ち望んでいた。修業時代の公からはホテルのグラン・シェフとしての理想を追求するその姿勢を誤解され、反発を受けていたが、後には心から敬愛する師匠として慕われるようになっている。 単行本4巻で来日したロック大統領(正しくは国家主席)をもてなした際、残った料理は当然廃棄すると返答したため痛烈な皮肉を言われた。そのことを恨み、「どうせベトナム人なんて味も分からん連中(味音痴)だ」と言い放った。「質素な素材でも最高の料理になり得る」反論する公に対しベトナム大統領歓迎レセプションでの料理勝負を持ち掛けたが、最高の贅を尽くしながらタイの庶民料理「ソムタム」を出した公に敢無く完敗した。 相田(あいだ) 公のNKホテル時代の先輩でフレンチの料理人。マイアミでスカウトされて在ベトナムアメリカ大使公邸料理人となる。頑固な性格とがさつな物言いで無意識に相手を傷つけてしまう癖があり、そのためひとみを公に奪われ、ベトナムでは互いを認めつつあったマリーとも破局の危機に陥った。後に倉木と公・ひとみ夫妻の助力で気持ちを率直に伝え、マリーとの結婚に漕ぎつけた。アンダーソン大使の帰国を契機に渡仏、マルセイユに料理店「Aida」を開店し、妻と二人でミシュランの3つ星を目指す。 マリー 在越フランス大使の公邸料理人。フランス3つ星レストラン出身。プライドが高く負けず嫌い。グエン外相を招いた日仏マレンゴ勝負では、客を喜ばせることに専念した公とは対照的に勝利することを優先した挙句、ルール違反の材料使用を倉木に看破されて敗北した。その後も公と競う場があったが、結局一度も勝てなかった。相田とは当初犬猿の仲だったが、デュマ大使の在米大使転任をきっかけに相田の思いを受け入れ結婚、共にマルセイユに渡り、娘ジネディーヌを産んだ。オリジナル料理がマルセイユ市民に受け入れられず、家族を理由に目の前の壁から逃避しようとした相田を叱咤激励するなど、内助の功を発揮する。 葉兄弟(よう) 兄弟の料理人。双子であるため息の合った料理の技量は高いが性格は共に傲慢で、日本料理を見下している。日中乾貨対決の際、素材に素朴な椎茸を選んだ公に対し最上級の海虎翅(ふかひれ)で臨み、それだけでも形勢は圧倒的に有利だった。しかしダメ押しすべく旨味調味料使用したため、予めそれを見越した倉木の計略に嵌って墓穴を掘った。公邸を辞め帰国するも、一流処の店からは一切相手にされず、更に何者か悪い噂を流したため料理人の仕事から完全に干されてしまう。かつての後輩の宋に拾われ釣魚台国賓館に復帰するが、それは復讐が目的で、彼女に奴隷のように酷使、虐待される。最終話では釣魚台の料理長大師傳(ダーシーフ)になっていた。 宋(そう) 女性厨師で釣魚台の大師傳。専門は料理実技ではなく理論。16歳で釣魚台に入ったが、先輩の葉兄弟から女であるため馬鹿にされ、虐待を受けた。次期国家主席と目された謝副主席の随伴要員(兼愛人)として来日した(単行本14巻)際公と出会い関心を持つ。謝が「酒池肉林」の宴席を希望したため、倉木邸での内密の設宴を担当し、そこで圧倒的な技量差を誇示して公を支配下に入れようと目論む。しかし、かつて周恩来が作った特製の 紅焼肉(家庭料理)の味を倉木の舌の記憶に基づいて公が忠実に再現し、それを食べた謝が感極まって号泣したため、敗北感に打ち拉がれた。一族の強要により謝国家副主席の愛人になり、陰で「女ラスプーチン」と呼ばれる。謝が失脚した後は関係を解消した(その後の消息は不明)。 ミン・ズン ミン・ホアの弟。姉の口利きで在越アメリカ大使公邸に勤務。相田の下で修行を積み、やがて後継者となる。 ピエール マリーがフランス大使公邸を去った後、後任の公邸料理人として赴任。昔付日本人女性と付き合っていたので、日本語が堪能。古典フランス料理に飽き足らずベトナムにやって来た。勉強熱心で、彼の料理ノートは「ピエールメモ」と呼ばれている。 ガブリエル・ジャケ エリゼ宮殿(大統領官邸)の料理長でMOF受章者。設宴を通じて公に対し一目置くようになり、公をシェフサミットに招待する。ただし、22巻のシェフ・サミット編ではなぜか姓がブーケに変わっている。
※この「主な料理人」の解説は、「大使閣下の料理人」の解説の一部です。
「主な料理人」を含む「大使閣下の料理人」の記事については、「大使閣下の料理人」の概要を参照ください。
- 主な料理人のページへのリンク