レコード時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/15 16:17 UTC 版)
「YAMATO SOUND ALMANAC」の記事における「レコード時代」の解説
これまでのヤマトシリーズの音楽の商品化は、プロデューサーである西崎義展が持つ音楽へのこだわりから出た2つの制作の特徴によってある種の混迷を見せていた。その特徴とは 「鑑賞用としての音楽」と「劇伴 (BGM) としての音楽」を分ける。 使うかどうかの判断は後回しにし、とにかく録れるだけ録る。 というものである(さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち#音楽・音響も参照)。これらはヤマト音楽を充実させ、より高い評価へと繋げたが、商品化という観点では若干不都合だった。 1つ目について、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』以降の作品では、まず単体での視聴に耐えうるモチーフ音楽を作り、然る後にそれらをBGM用としてリファインするという制作手順を取っていた。当然音楽集として商品化されるのは前者であり、BGMが単体の商品として扱われるようになったのはヤマトシリーズ後期からだった(もっとも、そもそも当時は主題歌ではないアニメ劇伴による商売自体がまだ一般的ではなく、ヤマトの音楽集はむしろ先駆けの部類である)。 2つ目の方針は楽曲数の多さへと帰結した。特に『さらば』『完結編』は突出しており、現在商品化されている分だけ見ても、『さらば』(『ヤマト2』に流用されたものも含む)は比較的短い曲が多いとはいえ150曲以上(演奏時間にして4時間近く)、『完結編』は100曲程度だが演奏時間5時間超えと、2時間の劇場アニメ用としては異常な数となった。その全てを商品化することはできず、結果的に未収録曲が一部存在することになった。『完結編』に至っては日本コロムビアだけでなく、徳間音楽工業(現・徳間ジャパンコミュニケーションズ)からも音楽集が発売され、それぞれ片方にしか収録されない曲と重複する曲が存在する(しかもアレンジ違いが一部同じ曲名となっている)など、消費者側にとっては混乱しやすい状態だった。 また、ヤマトシリーズの音楽は一部を除いて原盤権をレコード会社でなく西崎個人が有しており、上記のように複数社から音楽集の発売が可能だったが、同時に商品化の可否は企業ではなく西崎個人の意思に左右される状態だった。
※この「レコード時代」の解説は、「YAMATO SOUND ALMANAC」の解説の一部です。
「レコード時代」を含む「YAMATO SOUND ALMANAC」の記事については、「YAMATO SOUND ALMANAC」の概要を参照ください。
レコード時代
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 21:30 UTC 版)
1877年(明治10年)7月、アメリカでトーマス・エジソンが録音再生式の蓄音機を発明する。 日本では明治維新後、内閣制度が創設される頃になると、文明開化の影響が言文一致運動に象徴されるソフト面に見られ始める。1885年(明治18年)9月、坪内逍遥が『小説神髄』を著し、日本の近現代文学史の本格的な始まりを告げた。1886年(明治19年)8月には、歌舞伎の近代化を志向した演劇改良会が結成された。逍遥はシェイクスピア戯曲の翻訳や歌舞伎演目『桐一葉』の創作、森鴎外との没理想論争など明治期の文芸演劇界で幅広く活躍した。これらの影響もあり高まった芸術熱を受けて、島村抱月が留学から帰国した翌年、1906年(明治39年)2月には、文芸協会を設立している。また、1909年(明治42年)11月には、小山内薫と市川左團次が自由劇場を発足させている。 明治の末になるとハード面での近代化が進み、1910年(明治43年)10月、日本で最初のレコード会社が設立される。1911年(明治44年)3月には、帝国劇場が開場する。同年5月、文芸協会によりシェイクスピア戯曲『ハムレット』、11月にイプセン戯曲『人形の家』が上演される。好評を博した新劇女優の松井須磨子は、文芸協会付属演劇研究所の1期生であり、女優養成は画期的な成果であった。また、2期生からは新国劇の創設者となる澤田正二郎が輩出されている。 1913年(大正2年)7月、抱月と須磨子は芸術座を結成し、1914年(大正3年)3月の第3回公演では、抱月の再脚色においてトルストイの小説『復活』を上演した 。須磨子が歌唱した劇中歌『カチューシャの唄』はレコード販売もされ、近代日本初の流行歌となった。同盤には歌唱だけでなく第三幕の科白の一節も収録された。同年10月、シェイクスピア戯曲『アントニーとクレオパトラ』が抱月の改作により上演され、公演後には出演者が録音スタジオに集まり舞台の粋を収録している。これは科白のみのオーディオドラマであり、12月には「沙翁劇『クレオパトラ』」として発売された。 大正時代には中村鴈治郎、松本幸四郎、市村羽左衛門、成美団、曾我廼家一座、宝塚少女歌劇、浅草オペラなども音源を残している。
※この「レコード時代」の解説は、「声優」の解説の一部です。
「レコード時代」を含む「声優」の記事については、「声優」の概要を参照ください。
- レコード時代のページへのリンク