ヒメヒコ制とは?

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ヒメヒコ制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/21 20:38 UTC 版)

ヒメヒコ制とは、古代に日本各地で成立したとされる、ヒメヒコによる共立的統治形態をさす仮説[1]


  1. ^ ヒメヒコ制の概念は高群逸枝によって1938年に初めて唱えられた。高群は次のように言う「古代の祭治形式にあつては、神宣を体する姫の職と、それを受けて執行する彦の職が絶対に必要であるところから、姫彦二職を主長とする制度が生じたのである」。「姫彦統治制度にあつては、姫神が神事を、彦神が政事を分掌するが、この二神が一体となって即ちここに祭政一体の統治が行われる」。高群逸枝『母系制の研究』理論社、1955年(初版1938年)、69, 362ページ、参照 倉塚曄子『巫女の文化』(平凡社1979)
  2. ^ 『日本書紀』神武天皇即位前記甲寅年条
  3. ^ 「日本書紀」景行天皇の条に阿蘇都媛と阿蘇都彦が見られる。「阿蘇十二社祭神」には新比咩と新彦、若比咩と若彦、比咩御子と彦御子と3対のヒメヒコが見られる。この地方にヒメヒコ制が何代か続いた事を推測させる。
  4. ^ 「伊賀国風土記逸文」には伊賀国の名前は伊賀津姫に由来する事が述べられている。崇神天皇の皇女イガヒメは、イガツヒメとの関係が指摘されている。『先代旧事記』「天孫本紀」には、大伊賀津姫(吾娥津媛)は大伊賀津彦命の娘であることが伝えられている。『先代旧事記』「国造本紀」には伊賀国造に任ぜられた垂仁天皇の皇子竟知別命の曾孫イガツワケ(武伊賀津別命)が伝えられている。
  5. ^ 『播磨国風土記』には地方のヒメヒコ神として、餝磨郡伊勢野にイセツヒメとイセツヒコ、アマタラシヒコとアマタラシヒメ、餝磨郡英賀里にアガヒメとアガヒコ(英賀神社祭神)、印南郡含芸里にキビヒメとキビヒコ、讃容郡雲濃里にタマアシヒメとタマアシヒコ、揖保郡出水里にイワタツヒとトイワタツヒメ(祝田神社祭神)が見られる。
  6. ^ 志理都紀斗賣 建伊那陀宿禰の娘(記)建稻種命は、邇波縣君(にわ)祖、十三世孫、尻綱根、妹の尻綱眞若刀婢(旧事)
  7. ^ 尻調根(姓氏)を神社由緒等はシヅキネと読ませているが、シリツキネ(伝)が自然また海部氏系図ではシリツキトベ(志里都岐刀邊)がシリツキネ(志里都岐根)と親族関係で書かれている。
  8. ^ 高群逸枝『母系制の研究』286ページ
  9. ^ 『先代旧事本紀 天孫本紀』「物部連祖伊香色雄 此の命(中略)磯城瑞カキ宮御宇天皇(祟神)の御代、大臣に詔 して、 神物を班と為して、天社国社を定め、物部八十手が作れる祭神之物を以て、 八十万の 群神を祭りし時、建布都大神社を大倭国山辺郡石上邑に遷し、則ち天祖が 饒速日尊に授けたまいて、天より受け来たる天璽瑞宝と、同じく共に蔵め斎り、号 して石上大神と曰し、以て国家の為、また氏上と為て祀りて鎮と為せり。則ち、皇后、 大臣、神宮に斎き奉れり。」
  10. ^ 「卑彌呼事鬼道能惑衆年巳長大無夫婿有男弟佐治國」
  11. ^ なぜ最盛期でなく終焉期の伝承が多く見られるか。高群は「その時代に至って記録法が漸く整備を見たため、期せずして其の種の文献も多分に残されることとなった」と述べている(高群逸枝『母系制の研究』理論社、1955年(初版1938年)、366ページ)
  12. ^ (高群逸枝『母系制の研究』理論社、1955年(初版1938年)、367ページ)
  13. ^ ネコやタケルはヒコと同じく元々は軍事カリスマのある人物に付けられる名称である。ただし姓氏制度が始まってからは個人の軍事カリスマとは無関係に世襲されたり、名づけられるようになった。
  14. ^ 「倭王以天爲兄 以日爲弟 天未明時出聽政 跏趺坐 日出便停理務 云委我弟」
  15. ^ 他に複数の地域に祭られている同一のヒメヒコにシナツヒメ・ヒコ(志那都比賣・比古、級長津姫・彦)がいる。龍田坐天御柱国御柱神社(大和国)、息神社(遠江国)、川匂神社(相模国)、鹿島御子神社(陸奥国)、小物忌神社(出羽国)および科長神社(河内国)などである。この神は神話に登場する神なので古代のヒメヒコ制とは無関係に、神話の影響で祭神となった可能性がある。
  16. ^ 播磨国風土記』には、日岡には大御津歯命の子の伊波都比古命という神がいるとある。『延喜式』神名帳は「日岡坐天伊佐佐比古神社」と記しているが、伊佐佐比古は伊波都比古の誤記の可能性が高い。
  17. ^ 続日本紀:承和10・9・19


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