ヒメヒナコウモリとは? わかりやすく解説

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ヒメヒナコウモリ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/03 13:33 UTC 版)

ヒメヒナコウモリ
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
上目 : ローラシア獣上目 Laurasiatheria
: コウモリ目(翼手目) Chiroptera
亜目 : コウモリ亜目(小翼手亜目) Microchiroptera
: ヒナコウモリ科 Vespertilionidae
: ヒナコウモリ属 Vespertilio
: ヒメヒナコウモリ V. murinus
学名
Vespertilio murinus
Linnaeus, 1758
英名
Parti-coloured bat

ヒメヒナコウモリ (Vespertilio murinus) は、ヒナコウモリ科の中型のコウモリである。

概要

秋の繁殖シーズンには、鳥に似たさえずり声を聞くことができる。大きさは幅が最大6.4cm、長さ27cmから33cm程度で、体重は12gから23gである。英語ではParti-coloured batというが、羽毛が2色からなっていることに由来する。背中側は赤色から濃茶色で、頭や腹部は銀白色、灰色である。耳、翼、顔は黒色か濃茶色である。翼は小さい。耳は短く、幅広く、丸っこい。

寿命は最長で12年生きたものが知られている。

行動

餌はトビケラ等である。川や湖、森、道路等の上空10mから20mで、25-27kHzの周波数音波を使って狩りが行われる。寒い日には狩りは行わない。

ヒメヒナコウモリは非常に珍しいため、生態についてはよく分かっていない。メスは50匹程度、時には数百匹からなる小さな群れを作って暮らす。西ヨーロッパでは、オスは約250匹の群れを作り、春から初夏にかけてしか見られない。渡りを行い、900km以上移動することが知られている。最も遠い渡りは、1989年に1440kmが確認されている。

10月から3月にかけては、冬眠を行う。単独で冬眠し、2-6℃の環境にも耐えられる。

生殖

メスは5月から7月に妊娠のための巣を作り、通常双子を出産する。子供が乳離れすると、メスは巣を離れる。出産は、西ヨーロッパでは6月頃に行われる。子供は3週間から4週間後には飛べるようになる。

分布

ヒメヒナコウモリは中央ヨーロッパ、南ヨーロッパ及びアジアで見られる。天然での生息場所は、山、ステップ、森林地帯だが、西ヨーロッパでは、主として街の中に住んでいる。殺虫剤の影響や生息地の減少によって絶滅が危惧されるとして、保護の対象となっている。

出典

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