サフラワー油とは? わかりやすく解説

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サフラワー油

主として圧抽法によって得られ、殻を除いてから採油すると油の性質著しく改善されるので、最近は採油先立って脱穀工程付け加え試みなされている。
リノール酸タイプと高オレイン酸タイプがある。高リノール酸タイプは、沃素価140~150鹸化価186194比重d0.919~0.924、屈折率n1.472~1.476、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成は、パルミチン酸6~11%、ステアリン酸1~3%、オレイン酸1226%、リノール酸5978%、リノレン酸0~2%である。高リノール酸タイプは、大部分リノール酸であるので乾燥性がよく、精製すれば容易に淡色になる。また、リノレン酸含量少ないので、乾燥被膜変色しないという長所持っている精製油早くから食用供され、特にリノール酸血中コレステロール低下作用認められ動脈硬化症予防の意味からも食用として有用性関心持たれている。ただ、長く加熱する酸化しやすいという欠点がある。また、その乾性性状利用した工業用(塗料印刷インク等)の需要もある。
次にオレイン酸タイプは、品種改良されたハイオレック種の種子から採取したもので沃素価80100比重d0.910~0.916、屈折率n1.466~1.470、不鹸化物1.0%以下で、脂肪酸組成パルミチン酸4~6%、ステアリン酸2~3%、オレイン酸7080%、リノール酸1221%、リノレン酸0~1%であり、リノール酸に代わってオレイン酸富んでいる。このため酸化しにくく熱安定性すぐれている
サフラワー油
生産国中近東米国カリフォルニア州アリゾナ州メキシコインド

サフラワー油

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 08:46 UTC 版)

原料となるベニバナ

サフラワー油(サフラワーゆ、Safflower oil)は、ベニバナ種子から採取される油脂紅花油(べにばなゆ)、サフラワーオイルとも呼ばれ、主に食用油として用いられる。 ひまわり油であるサンフラワー油と誤記されやすい。

歴史

ベニバナは色素原料として古くから栽培されてきたが、食用油原料として用いられるようになったのは近代に入ってからである。1950年頃からアメリカで商業生産が始まったが、当時は塗料ワニスなどの原料として利用された。工業用としては1960年代頃から生産が増えた安価な大豆油に代わられ、サフラワー油の用途は食用へと変化していった。

日本には1958年にサラダ油として販売が始まった。当時日本にはベニバナに対する関税の規定がなく、価格面で大豆油と対抗できた。1957年に、オレイン酸を主成分とするベニバナの変種が発見され、のちに品種改良によりハイオレイック(高オレイン酸)油として生産されるようになった。1990年代に入るとリノール酸の摂りすぎの弊害[1]が指摘され、従来の高リノール酸タイプからハイオレイックタイプへの転換が進んだ。

用途

日本ではリノール酸に対するかつての健康イメージもあり、主に家庭用高級食用油として、大豆油や菜種油に比べ高価格で販売されている。日本での消費量は年間約6万トン前後で推移している。水素添加すると粗い結晶が生じるため、そのままではマーガリンなどには適さないが、綿実油の添加によりある程度防止できる。

サフラワー油の栄養価
サフラワー油(salad or cooking, high oleic (primary safflower oil of commerce) )
100 gあたりの栄養価
エネルギー 3,699 kJ (884 kcal)
0 g
糖類 0 g
食物繊維 0 g
100 g
飽和脂肪酸 7.541 g
トランス脂肪酸 0.096 g
一価不飽和 75.221 g
多価不飽和
n-3
n-6
12.82 g
0.096 g
12.724 g
0 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
0 µg
(0%)
0 µg
0 µg
チアミン (B1)
(0%)
0 mg
リボフラビン (B2)
(0%)
0 mg
ナイアシン (B3)
(0%)
0 mg
パントテン酸 (B5)
(0%)
0 mg
ビタミンB6
(0%)
0 mg
葉酸 (B9)
(0%)
0 µg
ビタミンB12
(0%)
0 µg
コリン
(0%)
0.2 mg
ビタミンC
(0%)
0 mg
ビタミンD
(0%)
0 IU
ビタミンE
(227%)
34.1 mg
ビタミンK
(7%)
7.1 µg
ミネラル
ナトリウム
(0%)
0 mg
カリウム
(0%)
0 mg
カルシウム
(0%)
0 mg
マグネシウム
(0%)
0 mg
リン
(0%)
0 mg
鉄分
(0%)
0 mg
亜鉛
(0%)
0 mg
マンガン
(0%)
0 mg
セレン
(0%)
0 µg
他の成分
水分 0 g
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)
サフラワー油(salad or cooking, high oleic (primary safflower oil of commerce) )(100g中)の主な脂肪酸の種類[2]
項目 分量(g)
脂肪 100
飽和脂肪酸 7.541
10:0(カプリン酸 0.093
16:0(パルミチン酸 4.86
18:0(ステアリン酸 1.915
20:0(アラキジン酸 0.384
22:0(ベヘン酸 0.289
一価不飽和脂肪酸 75.221
16:1(パルミトレイン酸 0.095
18:1(オレイン酸 74.742
20:1 0.288
多価不飽和脂肪酸 12.82
18:2(リノール酸 12.724
18:3(α-リノレン酸 0.096

サフラワー油は乾性油であり、精製したものは油絵の溶き油としても用いられる。亜麻仁油と比べると乾燥が遅く、塗膜の強度は劣るが、比較的黄変しにくい。こちらの用途には固まりやすい高リノール酸タイプが適する[3]

性質

脚注

参考文献

関連項目




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