印刷インク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 07:46 UTC 版)
インクは、被対象物にマークを付けたり装飾したりするために使用される。印刷する対象物の種類に合わせて、さまざまな材質を用いた製品ファミリが用意されている。 パッド印刷用のインクは「溶剤ベース」であることが多く、使用前に添加剤と混合する必要がある。インクは通常、数秒以内で乾き、触っても大丈夫な感じになるが、完全な乾燥(硬化)にはかなり長い時間がかかる場合がある。人間が食べても大丈夫だとアメリカ食品医薬品局(FDA)の承認を得た「食用」のインクや、環境への影響を減らすためのより「エコ」なインクも存在する。 他にもたくさんの種類のインクがある。例えば、UVライトを使用して硬化する「紫外線硬化型インク(UV硬化インク、UVインク)」は、特定の用途に便利である。UV光がインクに当たるまで、UVインクは完全には硬化しない。もし間違って印刷してしまった場合、被印刷物の素材にもよるがUV硬化インクは拭き取れることが多い。UVインクは、UV光で1秒間露光するだけで硬化することができる(インクの種類や被印刷物の素材、光の強さや波長にもよる)。UVインクは、インクが汚れておらず、UV光から遮断されている限りはポットライフ(可使時間)が長くできるため、インクを再利用できる。これは、二液型インクのような溶剤系インクやエポキシ系インクよりも簡単に洗い落とせるというメリットにもつながる。また、「熱硬化性インク」も存在する。これは熱を「トリガー」としてインクを硬化させる仕組みのインクで、UVインクとほぼ同じような使い勝手がある。二液型インクのポットライフはふつう数時間程度であり、リターダー(乾燥抑制剤)などを使用しても再利用できない場合は廃棄せざるを得ないのである。 気候条件は、パッド印刷用のインク、特に開放式(インキトレー方式)の印刷機のパフォーマンスに大きく影響する。乾燥状態が高すぎると、溶剤の蒸発が速くなり、インクが早めに濃くなってしまうし、湿度が高すぎると、インクの「凝集」などの問題が発生する可能性がある。また、気候の問題は、印刷版からパットへのインクの付着、パットから被対象物へ転写、あるいは樹脂版からブレードでインキを搔き取る際の振動や湿度による結合など、印刷プロセスの他の側面に影響を与える可能性がある。
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印刷インク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 00:11 UTC 版)
印刷用のインクは顔料、媒剤、添加剤からなり印刷素材や版の形式などから高粘度のジェル状のもの、低粘度の液状のものが存在する。グーテンベルクが15世紀に活版印刷を開発したのに合わせて、筆記用の液体インクとは異なった版に付着できる高粘度のインクが開発された。現在でも大量発行を目的とした商業印刷において使用されるインクは高粘度のジェル状インクが多用される。近年では環境に対応したインクとして大豆インクが多用されており新聞インク、平版インクの64%に使用されている。
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