グローバル 7500
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「ボンバルディア グローバル 7500」の記事における「グローバル 7500」の解説
グローバル7500は、開発当初はグローバル7000と呼ばれていたモデルで、2016年の市場投入が予定されていた。元F1ドライバーでボンバルディアのブランド大使を長年務めてきたニキ・ラウダは、2015年のEBACE(ヨーロッパビジネス航空協会(英語版)の年次総会)に先だち、この機種を発注したことを発表した。 FTV1(試験初号機)は2016年10月に地上走行試験を行い、その時点で引き渡し開始は2018年下期と予定された。2016年11月4日、機体の基本システムの機能性の検証と、操縦性や飛行性の評価を目的とした初飛行が行われた。その2時間27分の飛行では、高度20,000フィート(6,096 m)への上昇と、時速444km(240ノット)への加速が試された。 2017年2月には量産機の翼の最終設計が固まり、量産型の法規適合性を確認する機体の飛行が同年後半に予定された。"The Powerhouse" (原動力)と呼ばれたFTV2(試験2号機)は、推進力や電気系統、機械系統を検証することを目的としており、2017年3月6日に初飛行をした。FTV1は性能限界を超えるためにも使われ、2017年3月29日にマッハ0.995に到達した。"The Navigator" (航海士)と呼ばれたFTV3はアビオニクスと電気系統の性能を検証するために用いられ、2017年5月10日に初飛行した。2017年5月末時点で、3機の試験機の飛行時間は累計250時間に達した。 "The Architect" (建築家)と呼ばれたFTV4は、キャビン内装を検証するために用いられた。そして最終試験機となるFTV5は、"The Masterpiece" (傑作)と呼ばれ、市場投入を確実にするための仕上げ段階に用いられた。FTV5は、トライアンフ・グループ(英語版)が翼の重量をめぐる混乱解消後に供給したわずかに軽い量産翼を備えていた。 2017年7月中旬時点で、3機の試験機による飛行試験は累計500時間に達していた。2017年8月15日、試験2号機は大きな振動とタービン内の高温が検出されたあと、高度12,500m(41,000フィート)を飛行中に右側のGEパスポートエンジンがフレームアウト(停止)した。その後、290km離れたウィチタ空港へ片側エンジンだけで飛行し着陸した。 2017年10月までに、4機の試験機による飛行試験は累計900時間に達した。そして5号機は2018年下期の市場投入に向けてさらに700~800時間の飛行を行う予定であった。 2018年4月、1,800時間を越える一連の飛行試験の結果、航続距離は13,700km(7,400海里)から14,260km(7,700海里)へ拡大された。これはライバルであるガルフストリーム G650ERの13,900km(7,400海里)を上回っている。しかし、グローバル8000の14,630km(7,900海里)と比べると、370km(200海里)短く、見劣りする。原型となったグローバル・エクスプレスは5500と6500へ進化しており、今回の航続距離拡大を反映して7000はグローバル7500と改名された。 2018年5月末までに5機の試験機による飛行試験は2,000時間に達し、予定されていた年末の市場投入に向けて順調に進んでいた。2018年6月には型式証明のための飛行試験は2,300時間に達した。量産初号機は、年内の引き渡しを目指す予定通りに、2018年5月に仕上工程に移された。 飛行試験は2018年8月には2,400時間に達し、型式証明に必要な準備を終えた。その時点で、型式証明の取得と最初の顧客への引き渡しは年末までに行われ、翌2019年には15~20機が引き渡されることが予定された。また、既に20機が最終組立工程に入っていた。2018年9月、飛行試験は累計2,700時間に達し、FTV1は試験用途から退役し、デモンストレート機として使われるために再塗装された。ボンバルディアは2018年9月に型式証明を受けられると見込んでいた。 カナダ運輸省は2018年9月28日に型式証明を与えた。そして2018年11月7日にアメリカ、2019年2月6日にヨーロッパの当局からも型式証明を取得した。 量産初号機は12月に引き渡される予定であり、ボンバルディアは2019年には15~20機、2020年には35~40機を納機する予定だった。また、2021年までの生産予定分は既に完売していた。12月初旬に引き渡された後、グローバル7500は12月20日に運航を開始した。ボンバルディアはその時点で100機の確定発注を得ていた。 ボンバルディアは翼の開発を担当していたトライアンフ・グループ(英語版)から、設計変更に伴う開発費3億4000万ドルの負担を巡る訴訟を2017年に起こされていたが、内容は非公開のまま和解に至った。そして2019年2月、トライアンフからグローバル7500の翼の生産工程や施設を買収した。
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商品名はグローバル7500であるが、公式名はBD-700-2A12である。元となったグローバルと比べて全長が3.43 m伸びている。キャビンは4つの区画からなり、その容積は従来機から20%増の74.67m3である。発表時では、乗客10人を乗せてマッハ0.85で13,500 km(7,300海里)飛行でき、ロンドンからクアラルンプール、ニューヨークからドバイ、北京からワシントンへノンストップで飛行できる性能だった。後に、この航続距離は14,300km(7,700海里)へと拡大された。 2019年3月4日、シンガポールからアリゾナ州ツーソンへ15,097km(8,152海里)を16時間かけてノンストップ飛行した。これは当時のビジネスジェット専用機の最長飛行記録である。この距離はカタログスペック上の航続距離(14,260km、7,700海里)を上回るが、着陸時にはさらに90分程度の飛行ができる燃料が残っていた。さらに同月、ニューヨークからロンドンへ平均マッハ0.92で飛び、5時間26分という都市間最速記録を作った。また、ロサンゼルスからニューヨークへ3時間54分で飛び、大陸横断の最速記録を作った。この区間は一般の旅客機では通常5時間半かかっている。 2019年10月6日、オーストラリアのシドニーからミシガン州デトロイトまで15,230km(8,225海里)をノンストップ飛行し、ビジネスジェット専用機の最長飛行記録を更新した。
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