空港へ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 02:53 UTC 版)
「アロハ航空243便事故」の記事における「空港へ」の解説
高度1万フィート(約3,000メートル)に近づいたところで事故機は減速を開始した。これは航空交通管制に従った通常の運航手順である。 高度が下がったので機長は酸素マスクを外し、カフルイ空港へゆっくり旋回を開始した。速度が指示対気速度で210ノット(およそ時速389キロメートル)を下回ったところで、乗員は口頭で会話できるようになった。副操縦士は、放送装置やインターフォンで客室との連絡を試みたが、客室から応答を得ることはできなかった。 機長は、進入のための経路変更時に機首のヨーイングを感じ、左翼のエンジンが故障していると判断した。13時51分、彼はこのエンジンの再始動を試みたが、エンジンは応答しなかった。 機長の指示により、副操縦士は降着装置を降ろした。主脚は降りてロックが確認されたものの、前脚は降りたことを示す表示灯が点灯しなかった。続けて手動による脚下げを試みたが、正常と異常を示す表示灯はいずれも点灯しなかった。手動でもう一度試みたところで脚下げ作業を切り上げた。補助席が塞がっていたので、のぞき穴からの確認も行われなかった。機長は、一刻も早く着陸することを優先した。 ここまでに副操縦士は管制塔との交信を重ね、客室との連絡が取れないことと、前脚が使用できない可能性があることを伝えた。併せて彼女は、全ての緊急機材が必要だと繰り返し告げた。 空港まで残り4海里(約7キロメートル)の地点で事故機は通常の降下経路に乗った。
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