仕上工程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/14 01:25 UTC 版)
「白色ポルトランドセメント」の記事における「仕上工程」の解説
クリンカーに白色度の高い石膏または硬石膏を混ぜ合わせ、再び粉砕されて白色ポルトランドセメントが完成する。場合によっては、白色度を改善するために少量の二酸化チタンが混ぜられることもある。 全ての製造工程において、セメントに色がつくことを防ぐために細心の注意が払われる。厳選された原料と特別な製造設備が必要であり、生産効率も低くなる。最終的な性質こそポルトランドセメントと大差がないものの、製造にはコストのかかるセメントである。
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仕上工程
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「ポルトランドセメント」の記事における「仕上工程」の解説
仕上工程ではセメントの三酸化硫黄量と比表面積値が目標通りとなるようにクリンカーを石膏とともに粉砕し、粉末状のセメントを製造する。石膏に関しては、諸外国では天然石膏を使用する場合が多いが、日本では良質な天然石膏に恵まれないため副産石膏、特に排煙脱硫石膏が使用されている。石膏の種類は二水塩が基本である。 粉砕に用いる設備は粉砕機(ボールミル・仕上ミル)と分級機(セパレーター)である。クリンカーと石膏は粉砕助剤とともに仕上ミルに入って粉砕され、次いでセパレーターに導入される。セパレーターの中では回転翼が回転している。空気流に乗った粗い粒子はこの回転翼により叩き落とされるが、微細粒子はここを通過することができる。回転翼の回転数を制御することにより、所定の粒度で粉砕物を分級できる。このようにして回収された微粉が最終製品のセメントである。粗粉は再び仕上ミル前段に戻される。 ポルトランドセメントには各種混合材を混入した「混合セメント」という種類があるが、これらの混合材は仕上工程でクリンカーおよび石膏とともに混合粉砕または分離粉砕されてセメントに混合される。 セメントの製造に限らず、粉砕という単位操作はエネルギー効率が極めて低い。投入されるエネルギーのうち、実際の粉砕(新しい表面の生成)に寄与する割合(有効粉砕仕事)はわずかに1%以下とも言われる。セメントの粉砕を効率よく行うことは、セメント製造原価低減のために重要である。そのため、現在では粉砕助剤としてジエチレングリコールなどを用いて効率の向上が図られている。 また、粉砕のために投入されたエネルギーの大半は熱に変換される。そのため、製造直後のセメントをそのままセメントサイロに貯蔵すると、サイロ内で二水石膏が脱水しセメントが固結するおそれがある。そこで、製造直後のセメントはセメントクーラーで熱交換してからセメントサイロに貯蔵する。
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