製造原価
【英】manufacturing costs
製造原価とは、材料費、労務費、経費など、製品を製造するために費やした金額のことである。
製造原価のうち、材料費は、物品を消費することにより発生する原価であり、原料や買入部品、燃料、消耗品などの費用が含まれる。労務費は、労働力の消費により発生する原価であり、賃金、給料、従業員の賞与手当てなどが含まれる。経費は、材料や労務費以外の原価であり、減価償却費、水道光熱費、賃貸料などが含まれる。
さらに、特定の製品に関連して発生したことが明確できる費用かどうかによって、直接費と間接費に分類される。直接費は、特定の製品の製造に必要となる材料費や、製造ラインの人件費などが含まれる。間接費は特定の製品と関連付けることが困難な費用であり、複数の製品を扱っている工場の減価償却費や、管理部門の人件費などが含まれる。
製造原価を抑えることで、製品の販売による利益を増大することができる。製造原価を抑えるためには、材料調達ルートの効率化や、作業工程の効率化などを行う必要がある。
製造原価
製品生産のために消費した財貨や用役の価値。おもに工場で発生した原価を製品単位に集計したもの。製品をつくる手順を考えながら原価を積算してつくった製品の製造原価を計算する基本となる考え方は、かけた費用を材料費、人件費、経費に分けて原価を計算する。工場は連続して稼動しているので、仕掛かり品などは区分して扱う。当期製品製造原価=期首仕掛かり品棚卸し高+材料費+人件費+経費+期末仕掛かり品棚卸し高。
製造原価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 02:23 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動製造原価(せいぞうげんか、manufacturing cost)とは、工場で製品の製造に要した費用である。
概要
製造原価は、当期に完成した製品に対する原価なので、次式のように算出される。
製造費用の内訳は「原価の三大要素」と呼ばれる、以下の3つに区分される。(「形態別分類」)
分類 | 説明 | 内訳 |
---|---|---|
材料費 | 物品の消費によって生じる原価要素 | 原料費、買入部品費、燃料費、食品添加物費、消耗工具・器具・備品費など |
労務費 | 労働力の消費によって生じる原価要素 | 従業員に対する賃金、給料、雑給、賞与、手当、退職給付引当金繰入額など |
経費 | 材料費と労務費以外の原価要素 | 減価償却費、水道光熱費、賃貸料、外注加工費、ロイヤルティーなど |
さらに、各要素は製品との関連により、直接費と間接費に区分される。直接費は製品に賦課(直課)されるのに対し、間接費は一定の配賦基準に従って、各製品に配賦する必要がある。(原価計算を参考)製造原価が大きくなると、製品を販売するときの利益が少なくなってしまうため、製造原価は製造業にとってはポイントとなる部分である。[1]
総原価 | 製造原価 | 製造直接費 | 直接材料費 |
直接労務費 | |||
直接経費 | |||
製造間接費 | 間接材料費 | ||
間接労務費 | |||
間接経費 | |||
営業費 | 販売費 | ||
一般管理費 |
参考
関連項目
- ^ “製造原価と売上原価の違いは?業績アップにつながる分析方法も紹介”. 経理プラス (2021年11月2日). 2022年3月10日閲覧。
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