棚卸資産
英語:inventory
企業の保有する資産のうち、棚卸し(在庫の数量確認)作業を通じて評価される資産のこと。いわゆる在庫のこと、と言ってしまうこともできる。
財務会計基準機構・企業会計基準委員会が2006年に発行した「企業会計基準第9号 棚卸資産の評価に関する会計基準」では、棚卸資産を次のように定義している。
「棚卸資産は、商品、製品、半製品、原材料、仕掛品等の資産であり、企業がその営業目的を達成するために所有し、かつ、売却を予定する資産のほか、売却を予定しない資産であっても、販売活動及び一般管理活動において短期間に消費される事務用消耗品等も含まれる。」
つまり、販売する対象そのものである商品、商品を製造する際に用いられる材料、製造途中にある仕掛品、製造や販売などに際して消費される消耗品類などを総称した呼び名が棚卸資産であるといえる。
企業会計における棚卸資産についての解釈は「企業会計原則と関係諸法令との調整に関する連続意見書(通称「連続意見書」)第4 棚卸資産の評価」に詳しく、一般的な解釈もこの「連続意見書」に準拠している。
作業としての「棚卸」は、送り仮名を振って「棚卸し」と表記される場合もままあるが、「棚卸資産」の語は送り仮名を伴わず、もっぱら漢字4字で表記される。「棚卸し資産」や「棚卸ろし資産」のような表記が用いられる例はまずないといってよい。
関連サイト:
企業会計基準第9号 棚卸資産の評価に関する会計基準 ― 公益財団法人財務会計基準機構・企業会計基準委員会
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/tanaoroshi-1.pdf
たなおろし‐しさん【棚卸資産】
棚卸資産
棚卸資産
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/02 04:50 UTC 版)
棚卸資産(たなおろししさん、英: inventory)は、会計用語の一つで、販売目的と何らかの形で結びついている財、またはサービスを指す。有形のものもあり、無形のもの(サービスなど)もある。販売を意図して保有しているものも、そうでないものもある。正常営業循環基準により、必ず流動資産となる。
- ^ 連続意見書四(1962年8月7日)大蔵省企業会計審議会
- ^ “棚卸資産とは?棚卸資産の評価方法と実地棚卸の実務”. 経理プラス (2017年12月27日). 2022年3月10日閲覧。
- ^ "3. ... 棚卸資産は ... 所有し、かつ、売却を予定する資産 ... 売却には ... 活発な市場が存在することを前提として、棚卸資産の保有者が単に市場価格の変動により利益を得ることを目的とするトレーディングを含む。 ... 当初から加工や販売の努力を行うことなく単に市場価格の変動により利益を得るトレーディング目的で保有する棚卸資産" 企業会計基準委員会. (2020). 企業会計基準第 9 号 棚卸資産の評価に関する会計基準.
- ^ このほか、かつては後入先出法(last-in, first-out method, LIFO)があったが、2008年9月26日に「棚卸資産の評価に関する会計基準」が改正され、適用が廃止されることとなった。後入先出法の項も参照。
- ^ 300社より多くなるのは複数の方式を採用している会社があるため。
- ^ 日本公認会計士協会 『決算開示トレンド平成17年版』 中央経済社、 桜井久勝著 『財務会計・入門』 有斐閣 2008年3月31日第5版第1刷発行 ISBN 978-4-641-12358-8
棚卸資産(在庫)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/15 03:36 UTC 版)
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