ちん‐しゅんしん【陳舜臣】
陳舜臣
陳舜臣(ちん・しゅんしん)
1924年(大13)、神戸生まれ。本籍台湾台北。大阪外事専門学校インド語科卒。一級下の蒙古語科に司馬遼太郎がいた。当初は学者志望で西南アジア語研究所の助手となり、日印辞典の編纂をおこなっていたが、終戦とともに国籍が台湾に移ったため、国立大学の教授になる道が閉ざされる。不在クラブ会員。
1961年(昭36)、「枯草の根」で、第7回江戸川乱歩賞受賞。また、この作品は「ヒッチコックマガジン」の1961年ベストで10位に選ばれている。さらに1961年(昭36)に第46回直木賞候補となる。
1962年(昭37)に「小説中央公論」に発表した「方壷園」が1963年(昭38)に第16回日本推理作家協会賞の候補となる。同時に日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1963年版」に収録される。
1962年(昭37)に刊行した「三色の家」が「ヒッチコックマガジン」の1962年ベストで6位に選ばれる。
1963年(昭38)に「オール読物」に発表した「天山に消える」は日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1964年版」に収録される。
1964年(昭39)に「小説現代」に発表した「桃源遥かなり」は日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1965年版」に収録される。
1965年(昭40)に「オール読物」に発表した「スマトラに沈む」は日本推理作家協会の「推理小説ベスト24 1966年版」に収録される。
1966年(昭41)に「オール読物」に発表した「炎に絵を」は「影は崩れた」とともに第20回日本推理作家協会賞の候補となる。同時に第56回直木賞候補となる。
1966年(昭41)に「小説現代」に発表した「神獣の爪」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1967年版」に収録される。
1967年(昭42)に「推理ストーリー」に発表した「狂った手鉤」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1968年版」に収録される。
1968年(昭43)に「文芸春秋」に発表された「青玉獅子香炉」が、1969年(昭44)に第60回直木賞受賞。
1968年(昭43)に「オール読物」に発表された「紅蓮亭の狂女」「濁った航跡」が1969年(昭44)、第22回日本推理作家協会賞の候補となる。
1970年(昭45)に「小説現代」に発表した「謀略文禄慶長の役」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和45年度」に収録される。
1969年(昭44)に「オール讀物」に発表した「疑わしきは…」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1970年版」に収録される。
1969年(昭44)に刊行した「玉嶺よふたたび」「孔雀の道」が、1970年(昭45)、第23回日本推理作家協会賞を受賞し、乱歩賞、直木賞とあわせて、ミステリー界の三冠王をはじめて達成する。
1970年(昭45)に「小説新潮」に発表した「古印譚」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1971年版」に収録される。
1971年(昭46)に「小説現代」に発表した「胡蝶の陣」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和46年度」に収録される。
1971年(昭46)、「実録アヘン戦争」で第25回毎日出版文化賞を受賞。
1971年(昭46)に「小説サンデー毎日」に発表した「枇杷の木の下」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1972年版」に収録される。
1972年(昭47)に「文藝春秋」に発表した「宝蘭と二人の男」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1973年版」に収録される。
1972年(昭47)に「オール読物」に発表した「宿世の縁-中国任侠伝-」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和48年度」に収録される。
1973年(昭48)に「オール讀物」に発表した「長い話」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1974年版」に収録される。
1974年(昭49)に「小説現代」に発表した「なつかしい男」は日本文藝家協会の「現代の小説 1974年度後期代表作」に収録される。
1974年(昭49)、神戸市文化賞受賞。
1975年(昭50)に「小説現代」に発表した「日本早春図」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1976年版」に収録される。
1976年(昭51)、「敦煌の旅」で第3回大佛次郎賞を受賞。
1976年(昭51)に「カッパまがじん」に発表した「背負って走れ」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1977年版」に収録される。
1978年(昭53)に「小説新潮」に発表した「名品絶塵」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和54年度」に収録される。
1982年(昭57)に「小説新潮」に発表した「枯葉のダキメ」は日本文藝家協会の「ザエンターテインメント 1983」に収録される。
1983年(昭58)、「姚雪垠の叛旗小説「李自成」」訳により第20回翻訳文化賞受賞。
1983年(昭58)に「小説新潮」に発表した「四人目の香妃」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和59年度」に収録される。
1984年(昭59)、第36回NHK放送文化賞受賞。
1984年(昭59)に「小説新潮」に発表した「キッシングカズン」は日本推理作家協会の「推理小説代表作選集 推理小説年鑑 1985年版」に収録される。
1986年(昭61)に「小説新潮」に発表した「へらず口二十世」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和62年度」に収録される。
1987年(昭62)に「オール読物」に発表した「日鋳の鏡」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 昭和63年度」に収録される。
1987年(昭62)に「オール読物」に発表した「崖門心中」は日本文藝家協会の「現代の小説 1988」に収録される。
1988年(昭63)、「茶事遍路」により、第40回読売文学賞随筆紀行賞受賞。
1988年(昭63)に発表した「蟹の眼」は日本文藝家協会の「現代の小説 1989」に収録される。
1989年(平1)に「オール讀物」に発表した「金に換えず」は日本文藝家協会の「現代の小説 1990」に収録される。
1990年(平2)、日本国籍を取得。
1991年(平3)に「小説新潮」に発表した「西施」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成4年度」に収録される。
1992年(平4)、「諸葛孔明」により第26回吉川英治文学賞受賞。
1993年(平5)、朝日賞受賞。
1994年(平6)、日本芸術院賞受賞。
1994年(平6)に「小説中公」に発表した「錦瑟と春燕」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成7年度」に収録される。
1996年(平8)、芸術院会員。
1998年(平10)、勲三等瑞宝章を受賞。
2001年(平13)に「小説新潮」に発表した「薛濤-中国美女列伝-」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成14年度」に収録される。
2004年(平16)に「小説新潮」に発表した「董妃」は日本文藝家協会の「代表作時代小説 平成17年度」に収録される。
探偵小説から出発して、日本を代表する作家。
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