理解の深化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 00:24 UTC 版)
「プレートテクトニクス」および「プルームテクトニクス」を参照 19世紀には新しい元素の発見が相次ぎ、さらに光から元素を推定できる分光器が発明された。太陽光の分光から太陽には未知の元素「ヘリウム」がある可能性が示唆されていたが、1895年にウィリアム・ラムゼーがウラン鉱石から新しい元素を発見し、これがヘリウムであると同定した。この結論は、アリストテレス以来の第五元素(エーテル)説を葬り去り、地球も太陽も同じ物質から作られているということを証明した。20世紀初頭にアルフレート・ヴェーゲナーが提唱した大陸移動説では、なぜその運動が起こるかを説明できなかった。しかし第二次世界大戦で発達した音波を使用する技術を用いた海底地形の調査を通じて大西洋の中央海嶺が発見され、さらにそこから両側に海洋底が広がっていることが判明した。この発見を皮切りに様々な証拠が集められ、重力計測による大陸地殻と海洋地殻の存在、地震波計測による核とマントルの存在が明らかとなり、1960年代中ごろにマントル対流と地殻のさまざまな運動が理論的に構築され、プレートテクトニクスの概念が生まれた。これは1980年代頃までには大枠が出来上がり、さらに地震波トモグラフィーによるマントル構造の解析(マントルトモグラフィー)や対流状況とプレートの関連を解析(プルームテクトニクス)などへ研究段階は発展した。
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