あまり

実用日本語表現辞典

あまり

「あまり」とは、一般的には「過度」や「余剰」といった意味を持つ言葉である。何かを行った結果として残った部分、または必要以上に存在する部分を指す。例えば、「食事をしたが、あまりが出た」の場合、食べきれなかった食事の残り部分を指す。また、「あまりにも多い」のように使われる場合は、必要以上に多い状態を表す。このように、「あまり」は状況や文脈によってその意味が微妙に変わるが、基本的には「過度」や「余剰」を意味する言葉である。

（2023年11月10日更新）

デジタル大辞泉

あまり【余り】

読み方：あまり

［名］

１ 使ったり処理したりしたあとになお残ったもの。残り。余剰。「—の布切れ」「シチューの—を冷凍する」

２ 割り算で割り切れずに残った数。

３ （感情などを表す連体修飾語を上に付けて副詞的に用いる）程度がはなはだしくて引き起こされた結果として。「うれしさの—に涙が出る」「案件の成立を急ぐ—委員会が混乱した」

［形動］［文］［ナリ］

１ 程度のはなはだしいさま。予想を超えているさま。「値段が—に高い」「—な剣幕に恐れをなす」

２ 話にならないほど度が過ぎてひどいさま。あんまり。「—な仕打ちに怒る」

［副］

１ 度を越しているさま。過度に。あんまり。「—勉強するとからだを壊すよ」

２ （あとに打消しの語を伴って）特に取り立てていうほどでないさま。それほど。あんまり。「—出来はよくない」

［接尾］

１ 数量を表す語に付いて、それよりも少し多い意を表す。以上。「百名—の従業員」

２ （「余り」のあとにもさらに数詞がきて）その数にあとの数だけ余分に加わっているという意を表す。

「二十日(はつか)—八日。よもすがら雨やまず」〈土佐〉

日本語活用形辞書

余り

読み方：あまり

ラ行五段活用の動詞「余る」の連用形、あるいは連用形が名詞化したもの。

終止形

余る  » 「余る」の意味を調べる

用例

極楽の余り風、余り物に福あり、年の余り、余りと言えば、信心は徳の余り、後生は徳の余り、察するに余り有る

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京ことば

あまり

京ことば	意味
あまり	酢

隠語大辞典

あまり

1. 酢。〔第六類　器具食物〕
2. 酢を云ふ。
3. 酢。

隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ。

JMnedict

天利

姓	読み方
天利	あまり

甘利

姓	読み方
甘利	あまり

Wiktionary日本語版（日本語カテゴリ）

あまり

出典:『Wiktionary』 (2021/10/14 13:07 UTC 版)

名詞

あまり【余り、剰り】

1. 余ったもの。あぶれたもの。
   • そうめんのあまりを炒めて食べた。
   • 欠点を補ってあまりあるだけの魅力がある。
   • 察するにあまりある（=推察や想像の範囲を超える）。
2. (数学) 自然数または整数の範囲内で行う割り算に於いて、割り切れずに残った数。剰余。
   • 5割る2は2余り1
3. 程度が甚だしいこと。自分の予想を超えていること。
   • 余りの美しさに息を呑む。
4. （「あまり」「あまりに」の形で接続助詞的に）ある事態の程度が甚だしいため、さらなる事態を引き起こすこと。
   • 感激のあまり、涙が出てきた。
   • 驚きの余り言葉が出てこない。

発音

語義1,2,3

• (東京) あまり​ [àmáríꜜ] (尾高型 – [3])
• IPA^(?): [a̠ma̠ɾʲi]
• (京阪) あま​り (中高型) (語義1,2)
• (京阪) あまり (平板型) (語義3)

語義4

• (東京) あ​まり [áꜜmàrì] (頭高型 – [1])
• (東京) あまり [àmárí] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [a̠ma̠ɾʲi]
• (京阪) あ​まり (頭高型)

語源

• 動詞「あまる」の連用形から。

関連語

• 類義語: 残り、剰余
• 派生語: 余り物、余り有る、余り茶
• 成句: 余り物に福あり、余り茶に福あり

形容動詞

あまり【余り、剰り】

1. 程度が甚だしいさま。自分の予想を超えているさま。
   • 余りに美しくて息を呑む。
2. 様子がとても酷いさま。あんまり。
   • その仕打ちは余りだ。

発音

• (東京) あまり​ [àmáríꜜ] (尾高型 – [3])
• IPA^(?): [a̠ma̠ɾʲi]
• (京阪) あまり (平板型)

活用

関連語

• あんまり
• 成句: 余りと言えば

副詞

あまり【余り、剰り】

1. たくさん。度を超して。
   • 余り寝過ぎると遅刻する。
   • 「どうするも何もない、坊主にするだけだ。坊主にされて今のような立派な男になるには二年ばかり手間が掛るだろう。往生しろと云て、髻を捕えて鋏をガチャ／＼云わせると、当人は真面目になって手を合せて拝む。そうすると共謀者中から仲裁人が出て来て、「福澤、余り酷いじゃないか。「何も文句なしじゃないか、坊主になるのは約束だと問答の中に、（福澤諭吉『福翁自伝』）
2. 予想よりも良くないさま。（後ろに否定を伴って言う）
   • 余り美味しくない。

発音

• (東京) あまり [àmárí] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [a̠ma̠ɾʲi]
• (京阪) あまり (平板型)

関連語

• あんまり
• 類義語
  • 語義1: たくさん、いっぱい
  • 語義2: 然程（さほど）、たいして

接尾辞

あまり【余り、剰り】

1. 数量を表す語に付いて、それよりも少し多いことを表す。
   • 十年余り昔の話。
2. 数詞の後に付いて、後ろの数詞の数が加わることを表す。
   • 十日（とおか）余り三日（みっか） (13日)
   • 三十年（みそとせ）余り七年（ななとせ） (37年)

動詞

あまり

1. 「あまる」の連用形。

名詞

あまり【余り】

1. 余分。余（あま）ったもの。
2. 限度を超（こ）すこと。

発音

三拍名詞四類^(?)

• (平安時代)あまり
• (南北朝時代)あま​り
• (室町時代)あま​り
• (江戸時代)あま​り

副詞

あまり【余り】

1. 度を超して。非常に。
2. （下に打消の語を伴って）大（たい）して。それほど。

接尾辞

あまり【余り】

1. （現代語に同じ）〜あまり。

漢字辞典

仂

仂	画数：4 音読み：ロク、 リョク、 ドウ、 リュク、 リキ 訓読み：あまり、 つとめる、 はたらく ピンイン：le4 ハングル：륵 対応する英語：surplus or excess, remainder

贏

贏	画数：20 音読み：エイ 訓読み：あまり ピンイン：ying2 ハングル：영 対応する英語：victory, surplus

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Weblio日本語例文用例辞書

「あまり」の例文・使い方・用例・文例

• きみのことはあまり知らないけど，うまくやっていけそうだ
• あまり遠くへ行かないでね
• 人はだまし合うことがあまりに多い
• お金はあまりなくてもまあまあやっているよ
• 彼女は背は十分に高いが，走るのはあまり速くはない
• 彼の今度の小説はあまり好きじゃないな．たくさんの批評家がほめているけどね
• ワインにもいろいろある．安いのはあまりよくない
• 心配のあまり病気になる
• その映画はあまりにひどかったので，途中で外に出た
• この木はあまり実がならないだろう
• ぼくは行けないよ．第一気分がよくないし，その上お金もあまりない
• 雪はあまり降らなかったが，人も多くなかった
• 彼は打者としてはいいが，野手としてはあまりよくない
• 最近は畳の需要があまりない
• 彼の声にはあまり説得力がなかった
• これはあまりにも話が良すぎて信じられない，何か落とし穴があるに違いない
• 彼女はあまりにも攻撃的すぎるという印象を与えた
• 彼は喜劇はあまり好きではない
• 彼の素行があまりにもひどかったので，先生は彼をしかった
• 彼は約束と実行とがあまり一致しない