歯止めとは? わかりやすく解説

は‐どめ【歯止め】

読み方:はどめ

車輪動かないように、車輪車輪接触面との間に挟んでおくもの。「—を噛(か)ませる」

車輪回転止める装置ブレーキ

事態進行抑えとどめる働きをするもの。「インフレに—をかける」「欲望の—がきかなくなる」

「歯止め」に似た言葉

歯止め

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/04 09:42 UTC 版)

歯止め
作者 松本清張
日本
言語 日本語
ジャンル 小説
シリーズ黒の様式」第1話
発表形態 雑誌連載
初出情報
初出週刊朝日1967年1月6日 - 2月24日
出版元 朝日新聞社
挿絵 田代光
刊本情報
刊行 『黒の様式』
出版元 光文社
出版年月日 1967年8月1日
装幀 伊藤憲治
題字 朝倉摂
挿絵 朝倉摂
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歯止め』(はどめ)は、松本清張短編小説。「黒の様式」第1話として『週刊朝日』に連載され(1967年1月6日号 - 2月24日号)、1967年8月に短編集「黒の様式」収録の一作として、光文社カッパ・ノベルス)から刊行された。

1976年1983年にテレビドラマ化されている。

あらすじ

津留江利子の姉・素芽子は、T大をトップクラスの成績で卒業したエリート・旗島信雄に嫁いだ。しかしその翌年に素芽子は死んだ。青酸カリを服用した自殺とのことであった。江利子は、旗島信雄を見かけると、姉の自殺を思い出し、何とは無しに具合が悪かった。

江利子の家は荒れていた。一人息子・恭太はいよいよ凶暴になってきた。大学受験が近づいているものの、部屋にはヌード写真が散乱し、精液の臭いが立ちこめていた。成績は急下降し、旗島のようにT大に合格できるとはとても思えなかった。

留守中の恭太が心配ながら、親戚の結婚式のため、夫・良夫と長野県の田舎に行った江利子は自分を見つめる不気味な男の視線に気づく。江利子に訊かれた良夫は、その男・川棚重三の病的性欲の話をするが、目下変態性欲は母親のある手段で歯止めがかけられているというのだった。地獄に陥りつつあるわが家の風景が重なり、気の遠くなる江利子。しかし同時に、死ぬ前の姉の異変や、旗島信雄とその義母・織江の微妙な関係を思い出していた。改めて事情を調べる江利子の前に、旗島家の地獄風景が浮かび上がる…。

エピソード

  • 当時『週刊朝日』で本作の担当編集者を務めていた重金敦之は、「一歩間違えると陰湿な話になるところだが、『週刊朝日』の読者を意識し、淡彩な筆致でさりげなく仕上げたところが、他の作家にはできない芸当だった」と述べている[1]

テレビドラマ

1976年版

歯止め
ジャンル テレビドラマ
原作 松本清張『歯止め』
脚本 鶴島光重
田村多津夫
監督 野村孝
出演者 岸田今日子
千葉裕ほか
製作
制作 日本テレビ
放送
放送国・地域 日本
放送期間1976年1月5日 - 1月30日
放送時間13:30 - 13:55
放送枠愛のサスペンス劇場
回数20
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1976年1月5日から1月30日まで、日本テレビ系列の「愛のサスペンス劇場」枠(13:30-13:55)にて、全20回の連続ドラマとして放映。素芽子は江利子の妹の設定。

キャスト
スタッフ
日本テレビ系列 愛のサスペンス劇場
前番組 番組名 次番組
嫉妬
(1975.12.1 - 12.30)
歯止め
(1976.1.5 - 1.30)
再会 ふるさとさむく
(1976.2.2 - 2.27)

1983年版

松本清張の歯止め
ジャンル テレビドラマ
原作 松本清張『歯止め』
企画 小坂敬
山本時雄
脚本 重森孝子
監督 出目昌伸
出演者 長山藍子
船越英一郎ほか
エンディング 岩崎宏美聖母たちのララバイ
製作
プロデューサー 小杉義夫
高倉三郎
制作 日本テレビ
放送
放送国・地域 日本
放送期間1983年4月5日
放送時間21:02 - 22:54
放送枠火曜サスペンス劇場
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松本清張の歯止め」。1983年4月5日日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」枠(21:02-22:54)にて放映。視聴率18.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)[2]

キャスト
スタッフ
日本テレビ系列 火曜サスペンス劇場
前番組 番組名 次番組
相沢夏子の失なわれた名誉
(原作:ハインリヒ・ベル
(1983.3.29)
松本清張の歯止め
(1983.4.5)
突然の明日
(原作:笹沢左保
(1983.4.12)

出典

  1. ^ 重金敦之「鰻とワインと清張さん」(『宮部みゆき責任編集 松本清張傑作短篇コレクション』上巻(2004年、文春文庫)収録)参照。
  2. ^ 林悦子『松本清張映像の世界 霧にかけた夢』(2001年、ワイズ出版)参照。

「歯止め」の例文・使い方・用例・文例

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