糸 糸の太さ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 07:54 UTC 版)

糸の太さ

糸の太さは長さと重量の関係から表され、恒重式番手法と恒長式番手法がある[8]

恒重式番手法

一定重量(標準重量)における糸の長さが単位の何倍になるかによって表現する方法[9]。単位には番手を用いる[8]。素材の種類により番手には、綿番手、毛番手、麻番手などがあり、数字が大きいほど糸の太さは細くなる[10][11]

恒重式番手法[8][12]
種類 別名 省略記号 原料の種類 単位(1番手)
綿番手 英式番手
(英国式)
EC、Ne、NeC 綿
ポリエステル
標準重量1ポンド(453.6g)あたりの単位長840ヤード(768.1m)のときの太さ
毛番手 仏式番手
メートル番手
共通式番手
MC、NM、Nm
アクリル
標準重量1キログラムあたりの単位長1キロメートルのときの太さ
麻番手 (英国式) NeL 標準重量1ポンド(453.6g)あたり単位長300ヤード(274.3m)のときの太さ

岩崎芳枝、中橋美智子、鳴海多恵子、生野晴美『消費者のための被服材料』(実教出版、1988年)では、綿番手(英式番手)、毛番手(仏式番手)、麻番手という表現を用いず、1.英国式(綿糸・絹紡糸・化繊紡績糸)、2.英国式(麻糸)、3.共通式(梳毛糸・紡毛糸・その他雑毛糸)としている[8]。なお、原料ごとに区別されていたが毛番手に統一される傾向にある[12]

また、用途による番手にミシン糸に用いる綿縫い糸(カタン糸)に使用されるカタン番手があり、原糸の綿番手を3倍して撚り合わせた原糸の本数で割った値となる[11]

恒長式番手法

一定長さ(標準長)における糸の重量が単位の何倍になるかによって表現する方法[8]。単位にはデニール(denier)を用いる[8]

  • デニール(denier)
    絹糸や化学繊維のフィラメント糸、単繊維の太さを表す単位[8]。標準長9,000mあたりの糸の重さが1gのものを1デニールといい、糸の太さが増すとデニール数も増加する[8]

以上のように糸や繊維の種類で単位が異なるのは不便であるため、国際標準化機構(ISO)ではテックス番手法の使用を提唱している[13]

  • テックス(tex)
    標準長1,000mあたりの糸の重さが1gのものを1テックスといい、糸の太さが増すとテックス数も増加する[8]国際単位系(SI単位)の暫定併用単位とされており、国内ではJIS規格によりJIS L 0101(テックス方式)[14]およびJIS L 0104(テックス方式による糸の表示)[15]として規格化されている。長さあたりの重さで定義されるため、素材が異なれば同じ値でも糸の直径は異なる。

  1. ^ 被服材料 1988, p. 9.
  2. ^ 撚糸とは”. 日本撚糸工業組合連合会. 2013年12月28日閲覧。
  3. ^ a b 消費者のための被服材料 1988, p. 9.
  4. ^ a b c d e f g h i 松本 陽一「絹紡績糸の複合化に関する研究」(名古屋工業大学)
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m 消費者のための被服材料 1988, p. 10.
  6. ^ a b 「モノづくり」と「研究と創造」”. 産業技術記念館. 2023年3月10日閲覧。
  7. ^ 消費者のための被服材料 1988, p. 10-11.
  8. ^ a b c d e f g h i j 消費者のための被服材料 1988, p. 11.
  9. ^ 被服材料 1988, p. 11.
  10. ^ 糸の太さを表す単位”. 日本化学繊維協会. 2023年3月10日閲覧。
  11. ^ a b 素材で異なる「番手」の話 糸の太さの目安を考える 「切」や「掛」についても解説”. 両毛繊維技術研究会. 2023年3月10日閲覧。
  12. ^ a b 英式番手と仏式番手”. 両毛繊維技術研究会. 2023年3月10日閲覧。
  13. ^ 消費者のための服材料 1988, p. 11.
  14. ^ JIS L 0101日本産業標準調査会経済産業省
  15. ^ JIS L 0104日本産業標準調査会経済産業省


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