投票券 (公営競技) 競走対象の番号

投票券 (公営競技)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/30 08:45 UTC 版)

競走対象の番号

日本の公営競技における各競走対象には全て1から始まる番号が付与されており、投票はこの番号によって行われる。

日本の競馬・競輪では複数の競走対象を集めてグループを作り、そのグループを1つの競走対象とみなしそれらについての投票券を発売することもある。このグループを「」(わく)と言う。

枠は競走対象の番号順に割り当てられる。枠を形成する際に、競走対象数が枠数で割り切れない場合は、番号が大きい枠に端数を割り当てる。また、競走対象の数が枠数以下であった場合は枠による賭式は設定されない。

例:

  • 競馬の場合、8枠で実施されるため
    • 出走馬が8頭以下の場合は枠を設定しない。
    • 出走馬が9頭から15頭の場合、末尾の番号から順に2頭をまとめて1つの枠にし途中の番号からは1頭を1つの枠にする(出場馬の頭数をnとしたとき、1枠から16-n枠までは1頭が割り当てられ、17-n枠から8枠までは2頭が割り当てられる)。例えば13頭立てなら1 - 3枠は1頭ずつ、4 - 8枠は2頭ずつとなる。
    • 出走馬が16頭の場合、1番から順に2頭をまとめて1つの枠にする。
    • 出走馬が17頭以上(1991年10月5日以降は競馬法で最大出走頭数の上限が18頭と設定された)の場合、末尾の番号から順に3頭をまとめて1つの枠にし途中の番号からは順に2頭をまとめて1つの枠にする。すなわち17頭立てなら8枠のみが、18頭立てなら7枠と8枠が3頭ずつ、1991年9月まで可能であった24頭立てなら全枠が3頭ずつ、同じく1991年9月まで可能であった28頭立てなら5枠から8枠が4頭ずつとなり、その他の枠は2頭ないし(1991年9月までは)3頭以上ずつとなる。
    • 馬番連勝複式(馬連)導入前では圧倒的人気馬の出走取消の対策のための「単枠指定制度」があり、この場合はその馬番に対する枠番のみ1頭とし、上記の法則の例外が発生していた。
  • 競輪の場合、6枠で実施されるため
    • 出場選手が9人の場合、1枠から3枠は1人ずつ、4枠から6枠は2人ずつ(4番・5番、6番・7番、8番・9番)となる。
    • 出場選手が8人の場合、1枠から4枠は1人ずつ、5枠と6枠は2人ずつ(5番・6番、7番・8番)となる。
    • 出場選手が7人の場合、1枠から5枠は1人ずつ、6枠のみ2人(6番・7番)となる[注 9]

競馬法施行規則第一条の四-7では「枠番号二連勝単式の枠の数は6 - 8枠」「枠番号二連勝複式は8 - 10枠の間で可能」とあるが、連勝単式と連勝複式を併売できるのは8枠制しかないため現在は全ての主催者が8枠制を採用している。なお出走馬が8頭以下の場合でも枠番号は与えられているが、この場合も枠番連勝式の発売はない。ただし馬番連勝式の発売を開始した1991年10月5日より数年間は、現在とは逆に、出走馬が8頭以下の場合は馬番連勝式の方の発売をせず、枠番連勝式の方を発売していた。

高知競馬場においては2003年4月から2009年7月まで、帯広競馬場では2011年8月から2015年3月まで枠番連勝式の発売がなかったものの、枠番号自体は与えられており、騎手は枠色にあったヘルメットを着用していた。

正式名称および通称

各競技ごとの競走対象および枠に付与される番号には、以下のような正式名称および通称(略称)がある。

対象 正式名称 通称
競馬 馬番号(うまばんごう) 馬番(うまばん)
競輪 選手番号(せんしゅばんごう) 車番(しゃばん)
競艇 ボート番号(ボートばんごう)[注 10] 艇番(ていばん)、枠番(わくばん)[注 11]
オートレース 車番号(しゃばんごう) 車番(しゃばん)
枠番号(わくばんごう) 枠番(わくばん)

色別

公営競技では、観客が遠方からでも競走対象が識別しやすいように、枠番または車番ごとに色を決めており、決められた色のヘルメットカバーやユニフォームを着用させている。用いられる色の番号や部位は以下の通り。

この項目ではを扱っています。閲覧環境によっては、色が適切に表示されていない場合があります。

色と番号(枠番色・車番色とも共通)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
  • 競馬 - ヘルメットに枠番色1から8まで(馬番はゼッケン)。ただし中央競馬の場合、同じ枠に同じ馬主の馬が出走する場合は(勝負服が重なるので)、片方の帽子(馬番の大きい方)は2色の「染め分け帽」が使われる。地方競馬は騎手ごとに勝負服が異なり、勝負服の重複が(中央地方交流競走を除いて)ないことや帽子に馬番を表記するため、染め分け帽はない。
  • 競輪 - ヘルメットとユニフォームに車番色1-9(枠番色は用いていない)
  • 競艇 - ユニフォームと船体前部の艇旗に枠番色1-6
  • オートレース - ユニフォーム(場によっては車体前部のゼッケンも)車番色1-8

枠別に色を分ける方式を最初に採用したのは競馬で、1931年から1932年札幌競馬倶楽部の決勝審判員を務めていた人が、着順判定の明瞭化を図るために採用したものであった。しかし、他の競馬倶楽部は従来通り馬主が定めた帽色を使用し続け、1937年日本競馬会発足の際に、札幌競馬場でも枠別の色分けは廃止されてしまった[59]

競馬、競輪、競艇、オートレースで共通する、1枠=白色、2枠=黒色…といった色分けを最初に採用したのは競輪である。1951年小倉競輪で初めて枠ごとに帽子の色を分ける方式が採用された。競輪ではそれまで、自転車に番号を付けてレースを行っていたが、観客から遠目では判別しづらいという声を受けたことから、当時の小倉市職員が暦などに使われる陰陽五行思想を参考に、一白、二黒といった九星を土台に6色を決めた[60]。その後は、競馬・ボートなどでも採用されるようになり、現在に至る。

中央競馬においては1957年より採用され、当初は6枠の6色であったが、1963年には8枠連勝式導入に伴い外枠分が追加され8色になり以下の通りとなった。

1枠・白、2枠・赤、3枠・青、4枠・緑、5枠・黄、6枠・水、7枠・茶、8枠・黒

枠ごとの帽子の色については、大井競馬場が中央競馬と同時に8枠連勝式を取り入れた際に、現在の色を採用して以後、各地の地方競馬場に広がって行った。中央競馬もそれに合わせて1966年に現在の色に変更されている。

競輪とオートレースでは、6枠制の時代から一部の番号で2色の組み合わせが用いられてきたが、後に競馬で使われている枠番色にならって変更され、現在はすべての公営競技で番号と色が統一されている(9番の紫は競輪が2002年4月から採用した)。


注釈

  1. ^ 勝馬投票券は旧競馬法施行以来の正式名称であり、それまでは通称である「馬券」が正式名称(俗語は「賭け札」)であった。
  2. ^ 当時は各競技とも単勝式・複勝式・枠番連勝式のみの発売が一般的で、組み合わせ数が少なかったために可能だった。当時は枠番連勝複式が8枠制、枠番連勝単式は6枠制でどちらも最大36通り(現在は枠番連勝単式も8枠制で発売。組み合わせ数は最大64通り)。当時は投票券を購入する際、窓口の小さな穴に手を入れて購入していたことから購入窓口を「穴場」と呼ぶようになった。
  3. ^ 代表的な例として、JRAの場外発売所「ウインズ銀座通り」(現在は閉鎖)がある。また「100円単位で発売」と告知している発売所でも1階は500円単位、2階より上は100円単位という発売形式を取っている発売所も多い。
  4. ^ 2008年7月から2009年12月にかけてのウインズ梅田では、単勝・複勝・3連単以外の式別は「1点あたり1000円以上100円単位」と設定されていた。ただし金曜日発売があるレースで、かつ金曜日当日に購入する場合を除く。
  5. ^ 競輪・オートレースは各種法改正で控除率が変更できるようになったことに伴い、統括団体のJKAがオートレースの全賭式について、控除率を30%に変更すると発表している。まず川口飯塚伊勢崎・モトロトが2012年6月9日船橋が同年6月13日浜松6月27日の開催より控除率を引き上げ、山陽7月18日から控除率を引き上げた。[1][2]
  6. ^ 競馬法第8条第1項(同法第22条において準用する場合を含む。)の農林水産大臣が定める率を定める件(平成25年12月6日 農林水産省告示第2960号)により、控除率の下限は20%となっている(同法ならびに同告示は「払戻率の上限」を指定するため、「100分の80」となっている)[3]
  7. ^ 競走名は当初の「オータムリーフステークス」から変更された。
  8. ^ 例:和歌山けいりんでの三連単車券プレゼント記事[リンク切れ]
  9. ^ A級チャレンジ戦(A級3班限定)とガールズケイリンでは、2枠複・2枠単ともに発売していない。
  10. ^ モーターボート競走法施行規則別表第1にて、競走対象の正式名称として「ボート番号」と定義されている。しかし単にボート番号と言えば、各競艇場で備え付けるすべてのボートへ一意に付与した番号の通称である。
  11. ^ モーターボート競走法施行規則第5条第7項および別表第1では、「枠番」と同等の意味を持つ文言として「連勝式番号」が定義されている。しかし競艇の現行競技ルールではこの「連勝式番号」が「舟番」に完全一致することから、慣例的に「枠番」と呼ばれることが多い。
  12. ^ 応援馬券を購入のさい、白色の新型自動発売(発払)機で英語表示に切り替えて処理すると、「Eachway」の表示が見られる。
  13. ^ 現在の競馬法では、最初の競走の締め切り前までに3競走分の投票をすべて行わなければならない。
  14. ^ 1951年5月1日発行の「競馬研究ノ出馬表」に掲載されている、第1回東京競馬の前半4日間の競走成績・重勝式馬券払い戻し金一覧に、「殆ど毎レースに的中券を持ちながら投票を忘れている人がありますが、非常に惜しい事でありますから、どうか投票を忘れぬ様に」という記述がある。
  15. ^ 例を挙げると、1959年12月12日の第6回中山競馬第3日において、第1競走(8頭立て)で単勝式4番人気の馬(5番コイノボリ)が1着となり、総投票数3826票中262票が的中、続く第2競走(12頭立て)で単勝式5番人気の馬(5番コーリュウ)が1着となって、投票数252票中19票が的中(棄権10票発生)、第3競走(8頭立て)では単勝式6番人気の馬(5番ミヤリュウ)が1着となり、同馬への投票者が無かった為に重勝式の的中者無しとなり、特払いが行われている。またこの馬券を志摩直人が実際に購入しており、外れ馬券を拾い集めて特払い金を受け取ったとのエピソードが、著書「ある放蕩詩人の競馬三昧」に記載されている。
  16. ^ 最後の重勝式特払いは、1960年12月22日の中山競馬第7日目で、第3競走で単勝式42860円の人気薄の馬が1着(投票数4票、現在も中山競馬場での単勝払い戻し最高額である)となり、総投票数6501票中誰も的中せずに特払いとなった。
  17. ^ 最後の重勝式馬券は、2-3-4の組み合わせで配当は5500円、的中者は3125票中42票であった。
  18. ^ 中央競馬のように、PLACE-SHOWと表記する場合もあるが、中央競馬では7頭以下のレースにおいて馬券表記はPLACEとして出力される。
  19. ^ 「ワイド」の名称は、日本中央競馬会および特別区競馬組合大井競馬の主催者)が共同で出願した登録商標(日本第4440375号)。競輪・オートレース・地方競馬(大井競馬場を除く)は前記二者から使用許諾を得て使用している。なお、他の会社も同じ商標を登録している。
  20. ^ 1991年10月5日の馬連発売までは「連勝複式」(れんしょうふくしき、略して「連複(れんぷく)」)と称していた。
  21. ^ 2014年6月8日より、WIN5の払戻金上限金額が従来の2億円から6億円に引き上げられた。
  22. ^ それまでの歴代1位だった2011年2月13日の小倉競馬場で記録された1950万7010円を1032万5940円も上回る大波乱だった。
  23. ^ 同着によるもう一つの三連単も1491万6520円で歴代5位に。
  24. ^ 5口50円から投票。1口だと1818万3088円
  25. ^ このレースでは2艇のフライングが出ていた。フライング艇が出ればその艇に関わる投票券はすべて返還されるのだが、返還票を差し引いたにも関わらずそれまでの最高だった53万7990円(2003年12月10日若松競艇場第5競走)を上回る結果となった。ちなみにこのレースの的中組み合わせとなった4-5-2の返還票差引前のオッズは28001.6倍(100円につき280万160円相当)で、的中はわずか2票だった。
  26. ^ 「オッズパーク LOTO」としても史上最高払戻金額。
  27. ^ 7月10日には愛称を「ムーヴ@ウィン」と制定、9月9日より本格導入。
  28. ^ 新型発売(発払)機の英語表示でも同じく"Wheel"。なお、軸は"Banker(s)"、ヒモは"Counterparts"
  29. ^ 「フォーメーション」は日本中央競馬会の登録商標である。
  30. ^ 白色の新型発売(発払)機で英語表記にした際の画面上では「Random」と表示。
  31. ^ 後に競馬は8枠制となったが、益田競馬では最後まで6枠連勝単式で発売されていた。
  32. ^ かつては出走頭数が8頭以下の場合、「枠番連勝式のみ発売」し馬番連勝式(ワイドを含む)を発売しなかった。
  33. ^ これと同時に、ばんえい競馬での枠複は廃止された(2015年度より復活)。
  34. ^ 最終レースから数えて4レースに限定 (12レース制であれば第9競走以降のみの発売)。なお2008年7月19日から9月7日までの開催で全レース発売を試行した後、9月13日より全レースでの発売に移行した。

出典

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  120. ^ 船橋オート廃止 払戻率が影響 - 日刊スポーツ・2014年8月13日
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  122. ^ SGオールスターオートレース(浜松)の2連単は、払戻率が80%にアップ! - Auto Race・2015年4月17日
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