投票券 (公営競技)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/14 08:08 UTC 版)
様々な投票方法
マークカード方式が一般化した現在でも通常は1点ずつ発売することが原則であるが、3連勝式投票券のように組み合わせ数が増えると必然的に1人あたりの購入点数も多くなるため多くの組み合わせを短時間で簡単に発売できる方法を導入することによってこの点を解消している。
いずれの方法も同種の投票券を均一金額で購入することを前提としているため、種別や金額を変えて購入したい場合は従来どおり個別に分けて購入しなければならないが、まとめ買いの投票方式を複数組み合わせる(連複流しと連単流しをそれぞれ購入する・購入金額を多くしたい本命が絡む組み合わせだけ追加購入するなど)といった工夫により購入の手間を軽減することができる。
各投票法に応じて複数のマークカードが用意されていることが多く、通常投票用マークカードと混同しないように各主催者ごとにカードの長さを変更したり印刷色を変更するなど配慮している。
流し
単一となる「軸」と「相手(ヒモとも言われる)」と呼ばれる番号を数点(もしくは全部)を指定することで、「軸-相手」となる全ての投票券が購入できる方法。軸から相手に向けて上流と下流の関係が出来るため、このように呼ばれる。なお英語では軸がまさに車輪の軸であり、相手が車輪状になるという意味で「WHEEL」と表現される[121][注 49]。
連勝単式の場合は、軸とした投票対象の着位も指定する必要がある。
3連勝式の場合には、軸を1点選ぶ方法と軸を2点選ぶ方法がある。この場合、軸を1点選ぶ方法においては相手として選択した投票対象から任意の2者が出れば的中となるため下記にある「ボックス」の要素をも含んだ内容になっている。
また流しの投票券を購入し軸が対象とならずに相手同士で決まることを「縦目」、連勝単式などで1着と2着が逆になってしまうことを「逆目」もしくは「裏目」、軸が対象となったが相手の馬を買っていなかった場合を「抜け目」という。後述のフォーメーションでも「1、2着裏目」や「○着抜け」などと表現することがある。
マルチ
連勝単式では流し投票で軸とした競走対象が指定した着順どおりに入らなければならないが、軸の着順が変わっても的中となるようにまとめて購入できるように連単流しのオプション的な要素として「マルチ投票」が導入されており、先述のような「1、2着裏目(逆目)」を防止することが可能となる。
マルチで購入の場合、通常の連単流しと比較して2連勝単式では買い目は2倍、3連勝単式の場合、軸が1点の場合は買い目が3倍、軸が2点の場合は6倍になる。
通常は連単流し用のマークカードの選択項目の1つとして「マルチ」が存在するというように実装されているが、「マルチ」という名称は日本中央競馬会(JRA)によって商標登録されており、地方競馬においては商標の使用許諾を得た上で使用されている[122]。
なお、競馬以外の各公営競技では連単流しの投票法はあってもマルチ投票が採用されていないケースが多く競馬以外の公営競技では普及していない。
ボックス
競走対象の番号を数点指定することで、その競走対象が関わる全ての投票券を購入できる方法。順列(連単系: JRAでは一部の競馬場やウインズにおいて、上記のクイックピック投票を応用したイベントとして「おみくじ馬券」を行っている。あらかじめ特定の競走における同一金額・式別の投票券をクイックピックでJRAが用意し、ポチ袋にいれて特設ブースで限定販売する。客は購入後に袋を開けるまで、組番は一切わからないようになっている[127]。
注釈
出典
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