脳脊髄液とは? わかりやすく解説

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のうせきずい‐えき〔ナウセキズイ‐〕【脳脊髄液】

読み方:のうせきずいえき

脳脊髄蜘蛛(くも)膜・軟膜間や脳室内を満たしている無色透明液体脳室生成され循環し脳脊髄保護栄養補給などの働きをしている。髄液


脳脊髄液

英訳・(英)同義/類義語:cerebrospinal fluid

脳脊髄膜覆われ内部満たす体液で、脳と脊髄保護する

脳脊髄液

Cerebro-spinal fluid, CSF

【概要】 脳と脊髄豆腐のような柔らかさ頭蓋骨背骨でできた空間おさまっている。この空間内張りの膜が髄膜で、空間脳脊髄腔(のうせきずいくう)という。そこには脳脊髄液という液体がある。つまり脳と脊髄はこの液体中に浮かんだ状態で守られていることになる。脳脊髄液は潅流して毎日少しずつ入れ替わっている。 

【詳しく】 中枢神経髄膜炎症が起こると、脳脊髄液の状態に変化が起こる。腰椎の間から長い針を刺して液体をとって調べる(腰椎穿刺:ルンバール)。細胞数:5個/mm3以下(リンパ球75.3%、単球21.8%)、総蛋白質:15~45mg/dL、ブドウ糖:50~75mg/dLなど。つまり血液比べて白血球1000分の1以下蛋白200分の1以下濃度なのに、ブドウ糖2分の1である。白血球増えてたら、ここが炎症戦場であることを意味する蛋白増えているか、抗体はどうか、病原体そのものみつからないか、と調べる。

《参照》 髄膜炎腰椎穿刺中枢神経進行性多巣性白質脳症


脳脊髄液

【仮名】のうせきずいえき
原文cerebrospinal fluid

脳および脊髄内部空洞と、2層髄膜(脳と脊髄覆って保護している薄い組織層)の間の空間流れている液体。脳脊髄液は脳室脳内空洞)の脈絡叢呼ばれる組織作られている。「csf」とも呼ばれる

脳脊髄液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/22 05:38 UTC 版)

脳脊髄液(のうせきずいえき、cerebrospinal fluid、CSF)は、脳室系とクモ膜下腔を満たす、リンパ液のように無色透明な液体である。弱アルカリ性であり、細胞成分はほとんど含まれない。略して髄液(ずいえき)とも呼ばれる。脳室系の脈絡叢から産生される廃液であって、水分含有量を緩衝したり、形を保つ機能をもつ。一般には脳漿(のうしょう)として知られる。


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  13. ^ 髄液減少症:新基準で認定 画像判定を採用 横浜地裁 毎日新聞 2012年8月26日
  14. ^ 脳脊髄液減少症:和歌山地裁で労災認定 障害年金の支給命令 毎日新聞 2013年4月17日



脳脊髄液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 10:09 UTC 版)

ヒトの脳」の記事における「脳脊髄液」の解説

詳細は「脳脊髄液」を参照 脳脊髄液は無色透明細胞通過液で、脳の周囲クモ膜下腔脳室系、脊髄中心管循環している。またクモ膜下槽呼ばれるクモ膜下腔にあるいくつかの空間を満たしている。2つ側脳室第三脳室第四脳室4つ脳室には、いずれも脈絡叢があり、それが脳脊髄液を産生している。第三脳室正中線位置にあり、左右側脳室繋がっている。小脳の間にある中脳水道英語版)という1本の管が第三脳室第四脳室繋げている。第四脳室正中口と2つ第四脳室外側口という3つの開口部が、脳脊髄液を第四脳室から主要な一つである大英語版)へ流し込んでいる。ここより、脳脊髄液はクモ膜軟膜の間のクモ膜下腔通じ、脳と脊髄周囲循環する。 いつの時点でも、脳脊髄液は約150 mL存在し、そのほとんどはクモ膜下腔にある。それは絶え産生吸収され5 - 6時間まるごと入れ替わるグリンパティック系英語版)は、脳におけるリンパ排出系とされてきている。脳全体見たグリンパティック経路は、脳脊髄液から、および硬膜静脈洞にかかわる髄膜リンパ管からの排液路で、脳血管沿っている。この経路は脳の組織から間質液排出する

※この「脳脊髄液」の解説は、「ヒトの脳」の解説の一部です。
「脳脊髄液」を含む「ヒトの脳」の記事については、「ヒトの脳」の概要を参照ください。

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