こうまく‐じょうみゃくどう〔カウマクジヤウミヤクドウ〕【硬膜静脈洞】
硬膜静脈洞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/06 23:58 UTC 版)
脳硬膜と頭蓋骨の間、また正中部で左右の脳硬膜が合わさる部分には、一部で大きな隙間がある。それらは総称して硬膜静脈洞と呼ばれ、脳を通ってきた静脈血を集めて内頸静脈に送る。硬膜静脈洞は、大脳鎌上縁の上矢状静脈洞、下縁の下矢状静脈洞、小脳の尾側で左右に走る横静脈洞、横静脈洞の続きが頚静脈孔の近くでS字型に曲がったS状静脈洞、下垂体の周りにある海綿静脈洞と海綿間静脈洞、そこから頚静脈孔に向かう上錐体静脈洞と下錐体静脈洞に大きく分けられる。なお、静脈洞(venous sinus)とは、静脈血が流れていても管らしくなく、周りの組織の隙間と言えるような場所に使われる語であって、ほかには心臓に冠静脈洞というものがある。 硬膜静脈洞の中には、脳クモ膜が脳硬膜を貫いて突出したクモ膜顆粒が出ている。クモ膜顆粒はクモ膜下腔の脳脊髄液がクモ膜を通過して静脈血に吸収される場所と考えられている。詳しくは脳脊髄液#脳脊髄液の循環を参照。
※この「硬膜静脈洞」の解説は、「硬膜」の解説の一部です。
「硬膜静脈洞」を含む「硬膜」の記事については、「硬膜」の概要を参照ください。
「硬膜静脈洞」の例文・使い方・用例・文例
- 硬膜静脈洞のページへのリンク