PS2・GC版
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/16 08:38 UTC 版)
「天外魔境II 卍MARU」の記事における「PS2・GC版」の解説
ゲーム機のスペック向上に合わせて3D化によって再構築され、ユーザーの嗜好の変化を考慮してゲームバランスの変更などが行われている。 グラフィック 2Dだった背景がポリゴンによって3D化されている。またPCE版においてプログラムによりアニメーション処理されていたデモシーンはデジタルアニメで作成してムービー化された映像が再生される(主にシネスコサイズだった映像を4:3のスタンダードサイズに変更したため、構図が変わっている部分も多い)。その他に通常の戦闘シーンにおいて背景のグラフィックや敵キャラクターのアニメーション処理が追加され(これによりPCE版では見えなかった敵キャラクターの足元部分も追加されている)、特殊コマンドの「砲撃」などにも専用のグラフィックによるエフェクトが追加されている。 音楽(BGM) CD音源だった曲はほぼそのまま収録されているが、PCEの内蔵音源である波形メモリが使用されていた曲は音源を変えてアレンジされている(アレンジャーは林茂樹)。ちなみに戦闘の突入時に流れるジングルはGC版ではステレオだが、PS2版ではモノラルになっている。 効果音(SE) 波形メモリが使用されていたSEは全て新しいものに変更されている。CD-DAやADPCMによる効果音はそのまま使用されているものが多い。 ロード(読み込み) PCE版の発売当時は競合する他のゲーム機がロード時間を感じないロムカセットだったこともあり極限までロード回数を抑えるように作られていたが、リメイク版では頻繁にロードし、その際、読み込み中を示す「卍」をモチーフにしたロゴが回転表示される。GC版の方がPS2版に比べて若干ロード時間が短い。 難易度、ゲームバランス レベルアップに必要な「徳」(経験値)が低く設定され、また一部の例外を除いて敵から獲得できる金額が1.5倍(小数点以下切捨て)になっている。 これらの変更により、PCE版よりも難易度が下がったことが、旧来のファン[誰?]には物足りなさを感じさせる。 その他の変更点 タイトルの「天外魔境」の文字デザインが変更され、あだちひろしの制作ノートに描かれていたロゴに似た篆書体のものとなっている(シリーズ復活に際して『天外魔境III NAMIDA』とともに新デザインに変更された。なお、DS版やXbox 360の『天外魔境 ZIRIA〜遥かなるジパング〜』などでは従来のものに戻されている)。 カブキ団十郎のオープニングデモにおいて「日本一の伊達男」の表記が「ジパング一の伊達男」に変更されている。 タイトルメニューに「天外活劇写真館」が追加され、セーブされたプレイデータの中で一度見たムービーを鑑賞することができる。 3D化による表示範囲の縮小に伴い、フィールド上では画面左下にマップが表示される。 戦闘中のパーティキャラクターのパラメータ表示が簡素化され、戦闘中には見る必要性のない「段」(レベル)を表示しなくなった。 敵キャラクターの体力(HP)表示は「数字」以外にも「ゲージ」「非表示」を選択可能。 文字の表示速度が変更できない(スキップは可能)。 漢字のルビ表示機能が追加された。 振動機能に対応している。 一部のシーンを除き、ボタンを押すことで音声台詞をスキップできる。 記録(セーブ)したデータに、その時の体力(HP)と技(MP)も記録される。このためゲームを宿泊(有料回復)せずに記録(セーブ)のみにして、電源を入れなおして「つづきから」で再開し、無料で体力を回復する裏技が使えなくなっている。 移動中、×ボタン(PS2) / Bボタン (GC)を押している間は速度が早い「ダッシュ移動」ができる。またアナログスティックの傾度で移動速度を調節できる。ダッシュ移動の速さはPCE版の通常移動速度に近い。 戦闘中、L1・R1ボタン(PS2) / Lトリガーボタン・Rトリガーボタン(GC)を押し続けている間は敵の攻撃アニメーションをスキップできる。スキップ中の戦闘用SEは大半がカットされ、GC版では敵を倒した時の音のみ、PS2版では倒した音と敵の攻撃音のみが流れる。このためGC版ではスキップを多用していると戦闘中の体力が残り少なくなっても気付きにくい。 戦闘終了後、本来CD音源であるフィールドBGMが曲の頭から再生される(PCE版では戦闘中もフィールドBGM(CD音源に限る)がバックで進んでおり、戦闘終了後にその地点から再生される仕組みとなっている)。 PCE版ではキャラクターのサイズがダンジョンでのみ約二倍になっていたがこれを街マップ、ダンジョンを問わずPCE版と比べて約二倍になるように統一している。 何も操作せずに放置しているとパーティキャラクター達がくつろぐ演出が追加されている。 伊賀村でカブキ団十郎が繰り返す看板の書き換えイベントの最終段階で、PCE版のように7色に輝かない地味なものになっている。 比叡山にある墓を調べても「酒呑童子と その妻 綾の墓」という表示がない。 越前の国で山に彫られた卍丸の絵を調べると表示されるテキスト表示がなくなっている。 馬鹿野城の城壁にある落書きが削除されている(テクスチャのメモリ制限によるものと思われる)。 馬鹿野城内のベーロンの台詞のテキストにおいて、PCE版では誤植であった「阪東」が「坂東」に修正されている。 戦災孤児の名前が変更されているほか、引き取った後に話しかけるとウインドウカラーを変更できる(孤児1人につき1パターン、計8種類)。それに伴い、メッセージも変更されている。
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