D滑走路の建設とは? わかりやすく解説

D滑走路の建設

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:43 UTC 版)

東京国際空港」の記事における「D滑走路の建設」の解説

D滑走路は、神奈川県寄り多摩川河口付近海上に、従来埋め立てジャケット工法による桟橋組み合わせた世界初人工島桟橋ハイブリッド滑走路として、既存B滑走路とほぼ平行に建設された。このD滑走路設計耐久年数は、100年設定されている。 設計・施工運用にあたって制約条件いくつかあり、対策が行われた。 多摩川流れを遮らないこと。→南側1100mおよび現空港との連絡誘導路桟橋形式にして、川の流れせき止めないようにした。 既存滑走路離着陸妨害しないよう工事をすること。→進入コース直下での大型クレーンによる施工など、制限表面抵触する作業空港運用時間外の夜間行い、高さを低く改造した作業船も用いた東京港入出港するタンカー貨物船などの安全な航行妨害しないようにすること。→空港東側にある東京港第一航路一部移設した。また、工事間中東京航行安全情報センター設けて一般船舶が工事区域侵入しないように警戒その他の業務行った東京湾羽田空港沖は、江戸前マアナゴなどで有名な漁場である。滑走路建設工事影響により、漁獲量減少懸念されるとして、地元漁協国土交通省漁業補償交渉難航した当初、同省は閣議決定されていた2009年末の供用開始に向け、2006年春頃の着工目指していたが、結果的に目標達成できなかった。工事2007年3月31日開始され5月20日関係者による着工記念式典が行われた。同省は、当初の計画間に合わせるために工期短縮方法などを模索した結果2010年10月21日完成し供用開始した。 このD滑走路設置計画当初既存B滑走路と完全に平行な滑走路建設予定していたが、南風荒天時千葉県浦安市市街地上空通過すること、また東京ディズニーリゾート直線距離300m沖合い通過することが問題視され滑走路方位時計回りに7.5度変更した。この変更により、神奈川県川崎市にある東京湾アクアライン川崎人工島にある換気口ピラミッド状の装飾制限表面上に出るため、装飾上部撤去された。 この滑走路整備により、発着枠段階的に引き上げられる引き上げ最短見通し以下の通りである。 再拡張以前昼間30.3回 (別途深夜早朝時間帯においてチャーター便等が運航2010年度10月時点昼間33.1回+深夜早朝4.0回 (うち国際線昼間3回+深夜早朝3回) 2011年度中:昼間35.0回+深夜早朝4.0回(昼間1.9回の増枠全て国内線2013年度中:昼間40.7回+深夜早朝4.0回(ただし、D滑走路含めた新し運用方式慣熟前提条件場合によっては、部分的増枠ないし増枠時期の遅れもありえる。) なお、エアバスA380後方乱気流大きく後続機との飛行間隔広げざるを得ないことから、昼間時間帯乗り入れ認められないとされた。 国内線については発着枠増加により、より小型飛行機用いた頻度運航化が可能となる。国際線については、国土交通省将来国内航空需要対応した発着枠確保した後の余裕活用して年間6程度短距離便と、深夜早朝時間帯の中・長距離便がそれぞれ3回、1日80便)の就航可能になるという見解示している。おおむね就航可能な国際定期便については、短距離便でソウル釜山台北北京上海など。中・長距離便で北アメリカヨーロッパ東南アジアなどの主要都市である。当初羽田発着国内線最長距離の石垣空港間1,200マイル (1,947 km) 以内区間目安としていたが、2008年4月1日には香港線が開設され既にこの目安超えていた。 ただし、2010年5月17日の、国土交通省成長戦略会議最終報告では、国際線アジア近距離ビジネス路線限定廃止してアジア長距離路線欧米路線含めた、高需要ビジネス路線発着できるルール変更したまた、これを可能とするため、発着枠40.7回+4.0回が達成される時点で、今後首都圏における国内国際航空需要伸び勘案しつつ、昼間時間帯残り5.7回の半分強に当たる3回の発着枠をさらに国際線配分することを基本にした。

※この「D滑走路の建設」の解説は、「東京国際空港」の解説の一部です。
「D滑走路の建設」を含む「東京国際空港」の記事については、「東京国際空港」の概要を参照ください。

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