4代目 AL20型(2015年 - 2022年)
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「レクサス・RX」の記事における「4代目 AL20型(2015年 - 2022年)」の解説
4代目は「レクサス」ブランドを体現するコアモデルの一つとして、「RXでありながら、RXを超えていく」をコンセプトに開発された。 日本仕様のラインナップは、直列4気筒2.0Lターボを搭載する「RX200t」(2017年12月より「RX300」に改称)、V型6気筒3.5Lハイブリッドシステムを搭載する「RX450h」の2タイプ。 エクステリアでは、スピンドルグリルの切り返し位置を高く置き、薄くシャープなアッパー部と分厚いロア部を対比させ、鋭さと力強さを両立。リヤは、フードから始まるサイドの立体の流れを、リヤコンビネーションランプ内側で切り返すスピンドル形状とし、ディフューザーなどのパーツと相まって、力強いスタンスを表現した。また、右左折の際、LEDランプが内側から外側へ流れるように光る「LEDシーケンシャルターンシグナルランプ」を採用した。 なお、ボディサイズは先代モデルと比較して、全長を120mm、全幅は10mm、全高を20mmそれぞれ拡大。また、ホイールベースは50mm延長された。また、2017年12月には、リアドア以降のボディを延長することでサードシートを追加し7人乗り仕様とした「RX450hL」を追加した。 インテリアでは、12.3インチワイドディスプレイや、大型フルカラーヘッドアップディスプレイなどを採用したディスプレイゾーンと、両サイドにENTERボタンを追加するなど操作性に配慮したリモートタッチなどの操作機能を集約したオペレーションゾーンを明快に分離し、運転に集中できる環境を追求。また、センタークラスターやエアコンレジスターなどの機能部位には硬質な素材を、人の手が触れる部分には柔らかで上質な素材をそれぞれ配し、機能の違いを素材感で表現している。さらに、センターコンソールのオーナメントパネルに、新規開発のレーザーカット本杢を採用するなど、加飾意匠にも先進性と質感を追求している。 パワーユニットは、新設定の「RX200t」に直列4気筒2.0Lターボエンジン「8AR-FTS」型を搭載。最適な燃焼効率を実現する直噴技術「D-4ST」を採用するとともに、ツインスクロールターボチャージャーと可変角を拡大したDual VVT-iWを組み合わせている。先代モデルの「RX270」が搭載していた直列4気筒2.7Lエンジン「1AR-FE」型に対して、最高出力/最大トルクは37kW(50PS)/ 98N・m(10.0kgf・m)それぞれ向上した。トランスミッションは6 Super ECT(スーパーインテリジェント6速オートマチック)を組み合わせている。 「RX450h」はエンジンを、先代モデルが搭載した「2GR-FXE」型から「2GR-FXS」型に換装。アトキンソンサイクルを採用するとともに、燃料供給装置を筒内直噴+ポート燃料噴射装置D-4Sに変更し、排気冷却を強化したシリンダヘッドなどの最新技術と組み合わせ、出力性能を向上。モーターも先代モデルの「4JM」型から新形式の「6JM」型に変更した。システム最高出力は313PS(230kW)と、先代比10kW(14PS)向上し、燃費も改善された。 なお、V型6気筒3.5Lエンジンを搭載する「RX350」は日本市場では廃止されたが、北米を中心とした海外市場では継続設定されている。 駆動方式は、2WD(前輪駆動)とAWD(4輪駆動)を設定。「RX200t」は、先代モデルのアクティブトルクコントロールAWDに替わり、前後輪のトルク配分を100:0から50:50まで自動的にコントロールするダイナミックトルクコントロールAWDを採用。また、「RX450h」は、先代モデルと同様、リヤモーターとして「2FM」型を搭載し後輪を駆動する「E-Four(電気式AWDシステム)」を採用している。 走行性能では、フロントプラットフォームの構造を変更。エンジンマウントの配置をエンジンの重心に対してより近い位置でボディに懸架することで、エンジンの動きを抑制し操舵応答性の向上を図った。また、フロントサスペンションの構造変更、およびフロントスタビライザーの大径化によりロール剛性を高めることでフラットな車両姿勢を実現。同時に、フロント・リヤサスペンションのばね剛性を適正化し、前後のバランスをとり直すことで、乗り心地を向上を図っている。バックドアなどの開口部にはレーザースクリューウェルディングや構造用接着剤などを用いてボディ剛性を強化。「F SPORT」はNAVI・AI-AVSを標準装備するとともに、専用チューニングを施したほか、「RX450h F SPORT」には電動アクティブスタビライザーも標準装備し、旋回時のロールを抑えている。 安全装備では、予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を全車に標準装備。プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ)、車線維持をサポートするレーンキーピングアシスト、ロー・ハイビームを自動で切り替えるオートマチックハイビーム、先行車との車間距離を保ちながら追従走行するレーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)をパッケージ化し、安全運転支援の強化を図った。また、ITS専用周波数(760MHz)による路車間・車車間通信を活用した安全運転支援システム「ITS Connect」(全車にメーカーオプション)、アクセルの踏み間違いや踏み過ぎなどで起こる衝突を緩和するインテリジェントクリアランスソナー、さらに駐車時に左右後方から接近してくる車両と衝突の危険性がある場合、自動的にブレーキ制御するリヤクロストラフィックオートブレーキをレクサスとして初採用し、予防安全機能を強化した。 リヤシートは、先代モデルよりレッグスペースを広げ、電動でリクライニングが可能な後席パワーシートや、後席シートヒーターなどの機能を追加設定することで快適性を強化した(「version L」に標準装備、「F SPORT」にセットでメーカーオプション)。また、LEXUSエンブレムに手をかざすとバックドアが開くタッチレスパワーバックドア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付)をレクサスとして初採用(全車に標準装備)。さらに、前方と後方のサイドウインドウの固定ガラスを拡大し、右左折時や駐車の際の死角を低減している。
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