3代目 GT系(2017年 - )
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「スバル・XV」の記事における「3代目 GT系(2017年 - )」の解説
3代目は、「Fun Adventure」をコンセプトに、都会的で洗練されたデザインとスバルらしいSUVとしての走破性、そして世界最高水準の安全性能を兼ね備えたクロスオーバーSUVとして開発が行われた。株式会社SUBARUへの社名変更後、初のモデルとなる。 デザインは、スバル共通のデザインフィロソフィー「DYNAMIC × SOLID」を採用。 エクステリアでは、ヘキサゴンモチーフを基本にしたフロントグリルに幾何学テクスチャーを施した。また、スバル車の共通モチーフであるポジションランプは、グリルの横バーと連続性を持たせ、BOXERエンジンのピストンのイメージを表現。さらにランプ全体を薄型でシャープな造形とする事でスポーティさを表現した。サイドはフロントフェンダーからドアパネル・リアショルダーまで繋がるラインとリアに向けて跳ね上がるドアパネル下部の2つのキャラクターラインを設け、フロントバンパー・ホイールアーチ・サイドシル・リヤバンパーには動きのある形状としたマットブラックのクラッディングを施した。リヤはコンビランプを左右に大きく張り出し、によりワイド感とシャープさを強調。また、ブラックのリヤスポイラーやリヤバンパー上のマットブラックのクラッディングにより、個性的なキャラクターを強調した。 ボディサイズは、先代モデルに対して全長が+15 mm、全幅は+20 mm、ホイールベースは+30 mmとそれぞれ拡大。なお、全高は先代モデルと共通の1,550 mmに抑えられており、ほとんどの機械式立体駐車場に入庫できるようにしている。また、最低地上高も、先代モデル同様200 mmに設定し、アプローチアングルを最適化。また、ドアは直角近くまで大きく開き、ドア開口部も広くなった。 インテリアは、ブラックとグレーを基調にオレンジステッチを強調要素として加えた。また、インストルメントパネルは抑揚を持たせた大胆な造形に変更。シートトリムは4種類を設定した。 安全装備面では、「アイサイト (ver.3)」を先代モデルに引き続き、全車に標準装備。北米市場ではオプションのCVTモデルに標準装備される。新たに「車線中央維持機能」を採用するとともに、ACC(全車速追従機能付クルーズコントロール)の機能強化を実施している。また、「スバルリヤビークルディテクション」(後側方警戒支援システム)、「ハイビームアシスト」から構成される「アドバンスドセイフティパッケージ」を、先代に引き続きメーカー装着オプションとして設定している(「1.6i EyeSight」を除く)。また、運転席SRSニーエアバッグ、歩行者保護エアバッグを新採用し、全車に標準装備。先代モデルから装備済みのデュアルSRSエアバッグ、SRSサイドエアバッグ+SRSカーテンエアバッグと合わせ、合計7つの乗員保護用エアバッグを標準装備とした。 新プラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM」の採用により、操舵応答性と操舵安定性を飛躍的に向上し、車線変更時などで操舵に対して車が線形に反応するようになった。併せて、衝突時のエネルギー吸収量を2代目比1.4倍に増大。ボディ構造の最適化と高張力鋼板の適切配置と相まって重量増を抑えながら全方位での衝突安全性を向上した。併せて、ボディはフレームワークを一新するとともに、プラットフォームと上屋骨格の結合強化、リアフレームとサイドシルの結合構造見直し、構造用接着剤の採用などによってボディ全体の剛性を向上し、振動騒音を抑制している。 フロントサスペンションは、クロスメンバーの構造を変更してエンジンマウント取付け部の剛性を向上し、振動を遮断。また、リヤサスペンションでは、サブフレームブッシュの形状を工夫することで、ブッシュを硬くすることなくサブフレームのロールを抑制。これにより運動性能と振動騒音の低減を両立した。また、サスペンションの取付け部剛性を高めることで、しっかりとダンパーを動かせるようにするとともに、ダンパーの減衰力を最適化。さらにリヤスタビライザーを車体に直接取り付けることでサブフレームへの入力が減り、車体の揺れを抑えている。 2.0 Lエンジンの「FB20」型は燃料システムを直噴化し、約80%の部品の設計を見直すことで、燃費性能と実用域トルクの向上を実現。最高出力は、+3 kw(4 PS)向上し、113 kw(154 PS)を発生。なお、最大トルクの数値は196 N・m(20.0 kgf・m)で、先代からの変化はない。また、廉価版として、1.6 Lエンジンの「FB16」型を新搭載した。なお、ハイブリッドモデルの「スバルXV HYBRID」は、2代目への移行で一旦廃止されていたが、2018年10月の改良時に、e-BOXER搭載グレード「Advance」として復活した。北米では2.5L FB25Dエンジン搭載モデルがある。 トランスミッションは、先代に引き続きリニアトロニックCVTを全車に搭載。北米市場は6速MTが標準でCVTがオプション設定される。「1.6i EyeSight」以外のグレードに設定されるマニュアルモードは先代の6速から、7速に進化している。 アクティブトルクスプリットAWDには、走破性をさらに高める電子制御システム「X-MODE」を新採用(「1.6i EyeSight」以外の全車)。エンジン・トランスミッション・AWD・VDCを統合制御し、4輪の駆動力やブレーキなどを適切に制御することで、悪路や滑りやすい路面、下り坂で効果を発揮する。
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