所有者
オーナー
(所有者 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/05 23:21 UTC 版)
オーナー(owner)とは、所有権者のこと。株式を公開せず独占的に経営権を保有する経営者や、公開していても株式の過半数を握っている経営者または大株主を指すこともある。
概要
一般に社長がオーナーである場合は「オーナー社長」といい、店主がシェフを兼ねる料理店の場合はそのシェフを「オーナーシェフ」という。賃貸住宅の大家、店舗の店主、企業(新聞社やプロ野球球団が多い)の社主、馬主や自動車、船舶の持ち主などを指す。
事例
- 日本ボクシングコミッション - 管轄するボクシングジム(日本プロボクシング協会加盟ジム)を保有する者に対して同組織が発行する「クラブ・オーナーライセンス」を義務付けており、これを給付された者をいう[1]。
- 馬主 - 競走馬を所有しているもの。各国の共通事項である。
- マジック:ザ・ギャザリング - カードの法律上の所有者を「オーナー」と明確に定義している。例えばゲーム中にカードを奪われても、終了後には法律上の所有者に返却するルールが有る(メンコやベーゴマはゲーム上で負けたら、実際のオーナーが変わる。)。
- パートナーシップ - 所有権と責任を持ったもので運営される企業など。
「所有権者」以外の者も指す例
「オーナー」の所有権者という一般的意味から離れた定義で用いられることもある。
- 日本野球機構 - (後述) 法律上の所有者でなくてもオーナーと呼ばれる場合がある。
- 雇われオーナー - 多店舗展開した組織で店舗ごとに雇用した店長などを示す言葉。個人経営店のオーナーのような職務を行うが、「パートナーシップ」のような所有権は持っていない。
- 名誉オーナー - 組織や不動産などの名誉上のオーナーのこと。法律上のオーナーであることは必須条件ではない。
- 賃貸借 - 所有権を引き渡さない一時的な利用権を持っている物をオーナーと言う場合がある。農地のオーナー制度、協賛、命名権など。
日本野球機構
日本のプロ野球の統括団体の一つ 日本野球機構においては、球団を保有し、または支配する事業者の代表者で、球団の役員兼務者であり、球団がコミッショナーへ届け出た者を「オーナー」という[2]。この「オーナー」には自然人がなることとなるが、その者について株式の保有割合が一定以上であることは要求されておらず、所有権者(株主会社であれば株式の過半数を握る大株主)ではない者もなれることになる。実例として、同機構の球団の一つ 阪神タイガースの運営会社の間接・100%親会社阪急阪神ホールディングスには、2020年9月末時点でその株式の過半数を握る大株主は存在していないとみられる[3]が、同球団については同機構に対して自然人がオーナーとして届け出られている。
球団運営会社の親会社の代表者(社長・会長など)がオーナーを名乗ることが多い。人事異動で就任し、退任すると球団とは全く縁が切れるような、全くのサラリーマン役員にすぎないケースもある。ただし、一部の球団ではオーナー個人が親会社の経営権を実質的に支配している場合もある。また、親会社において実質的経営権は持たない象徴的な役職(名誉会長、社主など)にある者、逆に直接の親会社において代表的権を持ってない一役員が一種の球団担当役員としてオーナーをつとめる場合もある。
2015年に南場智子(横浜DeNAベイスターズ)が就任するまで女性オーナーはいなかった[4][5]。
脚注
- ^ 一般財団法人日本ボクシングコミッションルール (PDF)
- ^ 日本プロフェッショナル野球協約 2010 第18条第3項 - 日本プロ野球選手会
- ^ 法令上の義務に基づき阪急阪神ホールディングスが公表している四半期報告書 (2020年11月20日閲覧) (【大株主の状況】の項)
- ^ スポーツ報知 2014年9月17日
- ^ スポーツ報知 2015年1月17日
関連項目
外部リンク
所有者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 04:52 UTC 版)
『世界の起源』の注文は、オスマン帝国の前外交官ハリル・ベイ(Khalil Bey、ハリル・シェリフ・パシャ Halil Şerif Paşa)によるものだと考えられている。彼はマケドニア出身の高官の息子としてエジプトのカイロで生まれ、パリへ教育に送られ、パリでオスマン帝国の外交官として1855年パリ万博出展やクリミア戦争の講和にあたった後、アテネ、サンクトペテルブルクの大使を務め、その後外交官職を退いてパリに定住した。シャルル=オーギュスタン・サント=ブーヴがハリル・ベイをクールベに引き合わせ、ハリルはクールベに個人的なエロティック絵画のコレクションに加えるための絵を注文した。そのコレクションには他にもドミニク・アングルの Le Bain turc (『トルコ風呂』、ルーヴル美術館蔵)や、クールベの別の絵である Les Dormeuses (『眠る女たち』、プティ・パレ美術館蔵)が含まれていた。なお『眠る女たち』のモデルの一人はヒファーナンだと言われている。 ハリル・ベイは再び外交官となってウィーンに行くことが決まり、賭博で積みあがった借金を清算するため、1868年1月にコレクションの売り立てを行った。骨董商のアントワーヌ・デ・ラ・ナルド(Antoine de la Narde)が『世界の起源』を最初に購入した。エドモン・ド・ゴンクールが1889年、骨董店でこの絵を発見した。雪の風景が書かれた板で隠されていたという。1910年、ロベール・フェルニエ(Robert Fernier 、画家・クールベの研究者)の協力の下、ハンガリーのフェレンツ・ハトヴァニ男爵(Ferenc Hatvany)がベルネーム=ジューヌ画廊でこの絵を買い、ブダペストに持ち帰った。ハトヴァニは産業家から貴族となったハトヴァニ=ダイチュ家出身のコレクターで、自身も画家としてパリで教育を受けた人物だった。第二次世界大戦の末期、この絵はソビエト軍に略奪された。当時フランスに移住していたハトヴァニが代価を払うことで、絵を1枚だけパリに持ち出す許可を得た。そのとき彼は『世界の起源』を選んだ。 1955年、『世界の起源』は、オークションにて150万フラン(注:デノミネーション以前)で売られた。新しい所有者は精神分析学者のジャック・ラカンであった。妻で女優のシルヴィア・バタイユとともに、彼はその絵をパリ郊外のギトランクール(Guitrancourt)の村の別荘に飾った。ラカンは彼の義兄のアンドレ・マッソンに、これを隠すための別の絵と、二重構造の額縁の制作を依頼した。マッソンは隠喩的なシュルレアリスム版の『世界の起源』を描いた。1988年、ブルックリン美術館でのクールベ回顧展で『世界の起源』が公開され、ニューヨーク市民は感嘆した。なお、2008年にメトロポリタン美術館で開かれたギュスターヴ・クールベ展でも展示されている。1981年にラカンが没した後、フランスの経済財務大臣は、遺族の相続税を免除する代わりに(フランス法律における物納として)この作品をオルセー美術館に譲渡することを認め、1995年に最終的に実施された。
※この「所有者」の解説は、「世界の起源」の解説の一部です。
「所有者」を含む「世界の起源」の記事については、「世界の起源」の概要を参照ください。
所有者
「所有者」の例文・使い方・用例・文例
- それは彼女次第だよ.なんといっても彼女がそれの所有者なんだから
- 我々はその月の一日にその不動産の所有者が変わることで合意した
- 合法的な所有者
- このクラシックカーの元の所有者を知っていますか
- 彼はヨットの共同所有者だ
- 彼らは彼女がその土地の正当な所有者であると発表した
- その建物の賃貸は所有者の同意が必要だ
- 駅の近くにビルがあります.この建物の所有者は私のおじです
- 所有者が市内に居住する
- 見返しに前の所有者の署名があった。
- 裕福な家産の所有者
- その奴隷所有者は彼の奴隷を手荒に扱った。
- 土地所有者と被招聘者
- 所有者のない新開拓地に定住する人を追い払う
- 特許権所有者を訴える
- 野球場での土地使用権所有者
- 転貸借契約には所有者の許可書が必要である。
- マンションの区分所有者
- 私がそれの所有者です。
- この所有者は私です。
所有者と同じ種類の言葉
- 所有者のページへのリンク