走行機器類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/16 01:07 UTC 版)
「近鉄モ1450形電車」の記事における「走行機器類」の解説
高速軽量の新型主電動機・三菱電機MB-3012-B(端子電圧375V時1時間定格出力80kW)を各車4基、2両合計で8基搭載しており、これを1基の制御器で一括制御する「MM'ユニット方式」(1C8M方式)を日本で初採用したことが、本系列最大の特徴である。 従来の直流1,500V電化路線用電車では、通常、端子電圧750Vのモーター4基(1両分)を1基の制御装置で制御していたが、本系列のモーターは端子電圧が半分の375Vで、2基1組として2両分8基での制御回路を組んだ。端子電圧が低ければ故障の原因となるフラッシュオーバーを抑制でき、高速域から強力な発電ブレーキを常用しやすくなるので、加減速の頻繁な通勤形電車には有利であり、また全電動車方式も加速力の向上に繋がった。 さらに電動車2両で制御装置が1基と従来に比して半減され、イニシャル・メンテナンスの両面でコストダウンに繋がった。併せて電動車2両で多くの機器類を共用でき、それぞれ分散搭載することで、軽量化も実現した。Mc車の1451にはパンタグラフ、制御機器、主抵抗器が、またMc'車の1452には電動発電機と空気圧縮機が搭載されており、常に2両ユニットを組んで走行する仕様になっている。 MM'ユニット方式は三菱電機と近鉄による卓抜なアイデアで、同年の小田急電鉄2200形電車をはじめ、1957年の日本国有鉄道(国鉄)101系電車など、国鉄・JRグループ・私鉄・公営鉄道を通じて数多くの電車に採用された。新幹線車両にもこの手法が取り入れられており、21世紀の現代に至るまで、日本の電車における基本的なシステム構築手法として受け継がれている。 駆動方式はWNドライブ、制御装置には多段式・自動進段形単位スイッチ制御器の三菱電機ABFM-108-15MDH(主制御器はMU-13-291)が導入された。WNドライブはモーター重量を完全にばね上支持とすることで振動を抑制して高速化・乗り心地改善に寄与し、ABFM制御器は弱め界磁起動の導入もあってスムーズな加速と反応の速さをメリットとしていた。いずれも三菱電機がアメリカのウエスティングハウス社から導入した当時最新の電車技術であり、これをMM'ユニット方式に組み合わせる改良を施したものである。以後近鉄ではWN駆動方式を長く使用し、また大阪線系統通勤車については1960年代の新造車まで単位スイッチ式制御を搭載した。 ブレーキ装置は、発電ブレーキの常用を前提とした構成を取り、当時試験段階にあったAR-D電空併用ブレーキ装置が装備された。1450系は大阪線の勾配区間での走行も想定されたため、発電ブレーキは2系統制御が採用された。制御装置の主幹制御器には勾配区間での降坂抑速ブレーキノッチが設定され、またブレーキ弁からは停止時に空気ブレーキと発電ブレーキが連動するようになっていたのである。もっともAR-Dブレーキはあまり完成度の高いシステムとは言えず、のちにウエスティングハウスのシステムの流れを汲んだ電空併用電磁直通ブレーキ「HSC-Dブレーキ」に変更されている。HSC-Dは性能・信頼性とも高い水準のシステムで、日本でも広く普及した。
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走行機器類
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「富士急行6000系電車」の記事における「走行機器類」の解説
中間電動車である旧モハ205形に運転台および前面部分を余剰の制御付随車から移植して制御電動車としたほか、パンタグラフをシングルアーム式のFPS33E形に換装し、2基に増設している。 また、使用線区の気候条件に合わせてスノープラウと耐雪ブレーキ新設、床下機器の耐寒耐雪装備の追設がされている。
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走行機器類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 15:49 UTC 版)
前述のように主電動機は3000系時代の昭和30年代半ばに東洋電機製造製の直流直巻電動機TDK-544-1/Aに統一・更新されており、そのまま流用している。主電動機の動力伝達方式は吊り掛け駆動方式のままであり、直角カルダン駆動方式を採用した旧6000系に比べると騒音や振動の面で劣る。歯車比は66:16=1:4.13に設定された。 台車は、電動車は軸箱支持方式がウィングばね式で枕ばねにコイルばねを用いた東急車輛製造製のTS-108、制御車および付随車は当初クハ3510形が流用品のTR25A、サハ3510形は新造の軸箱支持方式がペデスタル式の空気ばね台車である東急車輛製造製TS-323であったが、1968年(昭和43年)にクハ3510形もサハと同型の空気ばね台車であるTS-323Aに交換された。 ブレーキ装置は当初電磁自動空気ブレーキであったが、1977年(昭和52年)に旧6000系・7000系と同じ日立式電磁直通ブレーキに改造された。
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走行機器類
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「マンチェスター・メトロリンクM5000形電車」の記事における「走行機器類」の解説
制御装置は、ボンバルディア製「MITRAC」シリーズのIGBT-VVVFインバータ制御である。 主電動機はTraktionssysteme Austria製の全閉自己通風式かご形三相誘導電動機を採用。駆動方式は2段減速のクイル式駆動方式を採用し、主電動機からの動力は歯車、中空軸カルダン継手、弾性継手を介して伝達される。主電動機と駆動装置は、モーター・ギアユニットとして一体化されている。この駆動ユニットはフォイト製であり、形式は120-SV-SZH418形である。
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