航空自衛隊救難隊の出動とは? わかりやすく解説

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航空自衛隊救難隊の出動

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:58 UTC 版)

日本航空123便墜落事故」の記事における「航空自衛隊救難隊の出動」の解説

1954分、茨城県航空自衛隊 百里基地所属救難隊が、MU-2S救難捜索機KV-107ヘリコプターを、災害派遣要請がないまま発進KV-107ヘリコプターは、2042分に現場上空到着した事故発生直後事故現場上空捜索救難活動行った航空自衛隊百里救難隊所属救難ヘリコプターKV-107救援活動携わった自衛官メディック救急医療従事者)の一人回想録記している。 救難隊は、2機のヘリコプター交代現場派遣し救難活動行った2105分ごろ、第2次出動隊は現場到着し隊員降下させる所を探すため高高度での偵察開始した。だが、墜落現場は無数の火柱合わさって巨大な火炎となり、黒煙闇夜サーチライト照射してライト届かず地上様子がわからなかった。2220分ごろ、中高度まで降下して再度降下地点探したが、送電線阻まれ選定できなかった。23時頃、指揮所から「地上立ち往生している数十台の消防車両現場まで誘導せよ」と指示入ったが、消防車無線交信ができず、誘導失敗した救難隊現場上空救助できない理由を以下のように語っている。 偵察飛行継続しながら、機上クルー間で他の救助方法での実行可能性について激論交わした。主内容は、救難員パラシュート森林降下、ホイストケーブルに救助用ロープ縛着しての高高度ラペリング降下洋上救難使用する照明弾灯りにより視界確保した上でアプローチ近く広場への強行着陸であったが、当時パラシュートでは傘操縦性能が悪く気流により巨大火炎真っ只中着地してしまう恐れがあるまた、強行着陸等も障害物把握がされていない為、2次災害リスク大きくどれも実行可能性難しいとの結論になった13日午前1時、埼玉県入間基地帰投していたKV-107ヘリコプターが再び現場到着した火炎等の状況は2時間前と殆ど変わっておらずアプローチは困難との判断だったが、現場偵察続けアプローチ可能になれば即座に進入できる体制整えていた。しかし、実際に午前5時の夜明け過ぎて待機場所である入間基地飛び立たず午前6時半にようやく入間基地発進現場上空から焼損した尾根付近目視生存者の捜索行ったその後のちに生存者発見され菅の沢付近へと近づきホイスト降下ホイスト降下し救難者を吊り上げることが可能)しようとした直後陸上自衛隊第一空挺団がリペリング降下戦闘員ロープだけで降下する降下方法吊り上げできない)するので退去せよとの命令無線入り現場急遽離脱した。そのため、航空自衛隊救難隊KV-107後方支援まわった。 このときの様子をのちの救難隊救難員回顧録で以下のように語っている。 上空からの捜索では生存者発見は困難と判断し救難員2名がホイスト降下することになった救難員は、山岳進出準備完了し機長に対して救難員降下準備よし!」と報告すると「了解」の応答間髪入れず、「スタンバイ」「スタンバイ」「待て」と少し上ずったボイス引き続いてブレーク現場離脱)」「無線モニター」との連絡入った。何かの緊急事態発生したではないかと耳を研ぎ澄ませ聞くと「間もなく第1空挺団レンジャー部隊がリペリング降下実施する現場にいる航空機直ち退去せよ。」とのことであった墜落後初めてのヘリコプターからの降下午前8時30分長野県警機動隊2番目の降下午前9時の陸上自衛隊第一空挺団からとなり、生存者引き上げ陸上自衛隊ヘリ行っている。 実際墜落位置北緯355954秒、東経1384149秒(事故調資料捜索救難活動墜落地点測位結果時刻発見者発表者報告活動計測位置墜落地点からの誤差1856分ごろ 東京救難調整本部運輸省航空局レーダー消失地点1859分、自衛隊警察消防通報 羽田方位30859マイル北緯3602分、東経13841分 北約3.7km 1856分ごろ 航空自衛隊 レーダー千葉県南房総市愛宕山消失地点 横田TACAN方位30236マイル 東約9.4km 1915アメリカ空軍C-130輸送機 火災発見 横田TACAN方位30534マイル 北東3km 1921航空自衛隊F-4戦闘機 炎を確認 横田TACAN方位30032マイル 南東約6km 2042航空自衛隊救難隊KV-107ヘリコプター 炎を確認 横田TACAN方位299度35.5マイル 南西4km 2110朝日新聞社ヘリコプター「ちよどり」 報道取材現場上空到着、炎を確認 羽田方位30460マイル 23時35朝日新聞社ヘリコプター「ちよどり」 報道取材自衛隊運輸省通報した御座山付近に墜落形跡がないことを確認 羽田方位30460マイル 0100航空自衛隊救難隊KV-107ヘリコプター 地上捜索隊警察)を誘導しようとした失敗 入間TACAN方位291度36.3マイル 南南西2km 0439航空自衛隊救難隊KV-107ヘリコプター 上空より墜落現場確認 三国山西約3km平山北約1km 南西3km 0500陸上自衛隊HU-1Bヘリコプター 日の出とともに上空より墜落現場確認 三国山北西約2km 南南東1km以下 0533航空自衛隊KV-107ヘリコプター 上空より墜落現場確認 三国峠方位3403km 北北東1km 0537長野県警察ヘリコプター 上空より墜落現場確認 0830長野県警察ヘリコプター 墜落現場機動隊員2名ラペリング降下 0900陸上自衛隊ヘリコプター 墜落現場空挺団員降下陸路捜索隊到着

※この「航空自衛隊救難隊の出動」の解説は、「日本航空123便墜落事故」の解説の一部です。
「航空自衛隊救難隊の出動」を含む「日本航空123便墜落事故」の記事については、「日本航空123便墜落事故」の概要を参照ください。

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