第1巻:なぞの時光石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/08 09:42 UTC 版)
「少女海賊ユーリ」の記事における「第1巻:なぞの時光石」の解説
追い詰められたノエルの前に現れた伝説の海賊船ユーラスティア号。ノエルが出会ったその船長には不思議な力が……。ユーリが旅を続ける訳とは? ボルド 未来世界でユーリたちと共に時光石の研究をしていた科学者。 大学のあらゆる分野を全て一番の成績で通過した秀才で、時光石の研究論文はボルドが書いたもの。ユーリたちに作らせ、政府に知らせて争いを誘発させた張本人。爆発に巻き込まれて全身に大火傷を負いながらも、緑の時光石(グリーン・ストーン)を手にしてリーデニア海に落ちて来た。 黒いマントに身を包み、リーデニア海中で様々な卑怯な方法を使って赤の時光石(レッド・ストーン)を作り、ユーリの青の時光石(ブルー・ストーン)を奪い、全ての時間・時空を支配しようとしていた。物語の終盤、ユーリが雲つき山で作った赤の時光石(レッド・ストーン)を奪い、ローデン王を死に追いやった。 彼が卑怯な手段を取り続けていたのは、過去に受けてきた仕打ちからだと終盤に判明する。友達だと思っていた相手に盗みの濡れ衣を着せられ、両親にも見放され、いじめられて育った少年のボルドは悔しさから知識のみを信じるようになり図書館の本を丸暗記するほど読み尽くした。そして一番になった時、周りには誰もいなくなり、心を閉ざしてしまった。そんな時、大学卒業後に訪れた研究所でユーリと出会い、自分と屈託無く接する彼女となら共に生きて行けると思い変わろうとしたが、あるときユーリが自分にも見せたことの無い笑顔でカイルと話しているところを目撃し、その嫉妬と憎しみから再び心を閉ざした。 最終巻で、憎み合っていたユーリが記憶喪失になったために偽の記憶を植えつけてパートナーにしようと考えて気遣うようになり、記憶が戻った後、世界を統べる力を前にして自分が一番求めていたのはそんな力を得ることではなく、誰かに認めて欲しかっただけでその差し伸べる手を払いのけていたのは自分だったということに気付き、ユーリと和解して共に手を取り合って生きて行きたいと思ったが、副官の裏切りで暴走した時空間調節器(フィールドコントロール)を止める為に燃え盛るコクピットに乗り込み、炎の中で開いた時空の亀裂に消えた。三つの時光石はその際に砕け散った。 ローデン オーデニア国・第19代目の国王。野心が強く、国民に重い税金をかけたり、永遠に王である為に不老不死を得ようと人魚狩りをしたり、海竜の心臓を獲って来るように言った。また、不老不死の噂があるユーリを捕まえて、その秘密を聞き出そうと考えていた。 後に将軍になっていたボルドにより国を追われて「ロード」と名乗り、オーデニア国で物資調達していたユーラスティア号に乗り込んで国を離れる。その後雲つき山の山頂にあった、クリスタル・コンバートマシーンの光を浴びてクリスタルとなり、クリスタル化した山の崩壊に巻き込まれた。クリスタルになる直前、今までに犯した自分の罪深さを思い知り、虹の短剣を持っていたレニーを兄王ラムデンの遺児と悟ってオーデニア国を譲り渡した。その際、彼は誰にも見せたことのない笑顔であった。 ラムデン 描写は第8巻のオーデニア王家継承図。 オーデニア国・第18代目の国王。故人。武芸に長け、王様ぶらない慈悲深く優しい性格で両親や周りの人から絶大な支持を得ていたが、そのことをいつも比べられて妬んでいたローデンにより、妻を亡くしたすぐ後にワインに毒を盛られて暗殺された。 レノーラ 描写は第8巻のオーデニア王家継承図。 ラムデンの妻。故人。大臣の娘で、ラムデンと愛し合って結婚したが、世継ぎの王子の難産で死亡。 タットン オーデニア海軍を無敵艦隊に育て上げた、歴戦の勇士。 亡き先代の国王、ラムデンに心からの忠誠を誓っていた。ローデンの行いが良い事と思っていないが、立場上逆らえずにいた。 ユーリと初めて出会った時、ラムデンと同じ理想に心を動かされ、海竜が沈んだ後、国に帰ってローデンに進言したが、反逆と見なされて投獄されてしまった。 中盤にレノーラの乳母、クロエから死産と思っていた王子が生きていると聞き脱走。「ダルトン」と名前を変えて船を探し回り、ユーラスティア号のレニーが王子だと悟る。 ローデンの死後、レニーにその場で自分が指揮する他の兵士たちと共に永遠の忠誠を誓った。 ピップス ローデンの代にのし上がったオーデニア国の大商人。でっぷりと太った、金の為ならばどんな汚い商売にも手を染めるあくどい男。 かつて奴隷売買をユーリに制裁され、二度としないと誓って命は助けられていたが、再び行い、もう一度誓ってその証に口髭を剣でそぎ落とされた。 他に、海竜の心臓の懸賞金のうちの一部の金を自分のものにしようとした企みがタットンにばれたり、氷の大陸の宝石・氷真珠と、幼い金髪の男の子を交換したりした。 魔女ばば 本名は不明。海賊波止場に暮らす呪い師の老婆。リーデニア海でユーリの秘密を知る人物の一人。 始めてユーリと出会ったのは10歳の時で、以来七十年の長い付き合いがあり、ユーリが連れてきた身寄りのない子供を引き取って大事に育てている。 ユーリの背中の傷を完全に治すことはできないが、進行を弱める塗り薬を作れる。当時は魔女ばばの師匠が薬を作っていた。 最終巻では、連れ去られたユーリの背中の傷を治す目的で、ボルドにさらわれた。 ルダ 魔女ばばの家で暮らす幼い巻き毛の男の子。無邪気で、いつもユーリのひざの上を占領してしまう。 レナ 魔女ばばの家で暮らす女の子。人形やルダの服を作った。 セディ 幼い頃に戦争で故郷と家族を失い、焼け野原で一人泣いているところをユーリに救われた少年。その後、海賊波止場の魔女ばばのもとで大きくなり、初めての魔女ばばの家での暮らしに不安を抱いていた時にユーリからもらったガラス球の星のような光の美しさに見入り、元気付けられたことから自分も人を幸せにできるような作品を作りたいと思うようになり、ハート諸島・ベルゼ島のガラス職人に弟子入りした。初めて作ったガラス細工を、魔女ばばと、彼女のもとで一緒に育った家族、そしてユーリに送る。 将軍となったボルドの命令でハート諸島に襲撃してきたオーデニア軍を相手に、ユーリ、ノエルと共に戦った。
※この「第1巻:なぞの時光石」の解説は、「少女海賊ユーリ」の解説の一部です。
「第1巻:なぞの時光石」を含む「少女海賊ユーリ」の記事については、「少女海賊ユーリ」の概要を参照ください。
- 第1巻:なぞの時光石のページへのリンク