秀吉による朝鮮侵攻とは? わかりやすく解説

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秀吉による朝鮮侵攻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:38 UTC 版)

李氏朝鮮」の記事における「秀吉による朝鮮侵攻」の解説

その頃日本統一天下統一)した豊臣秀吉は、1589年対馬通じて日本服属し明征討為の道を貸すべし、とする要求をし始めた秀吉意志大陸への進出のためであったが、朝鮮側では日本真意をはかりかね、日本本意を探るため1590年3月に、西人黄允吉正使東人金誠一副使とし、通信使を送ることにした。この使節日本滞在している間に、朝鮮内の勢力西人優勢から東人優勢に変化しており、そのことその後判断影響与えた1591年3月通信使が帰朝する正使黄允吉は、「日本多く軍船用意して侵攻の準備をしている」と報告したのに対し副使金誠一正反対の「秀吉恐れる必要は無い」と報告をした。相反する報告受け取った為、西人東人ともに自派意見擁護し論戦になったが、このとき既に東人朝廷掌握していたことと王自身戦争心理的に忌避していたことなどから「侵攻説をむやみに流布することで民心を乱す行為良くないと言う結論達し一切防衛準備放棄し、またそれに準じる行為禁止した。しかし1592年になり、朝鮮倭館居た日本人次々本国帰っていくのを見ると、遅まきながら秀吉朝鮮出兵は本気であることに気が付き防衛準備始めるが、時既に遅しであった1592年4月13日始まった文禄の役では、態勢整わない朝鮮軍各地敗北重ね豊臣軍国土制圧された。豊臣軍開戦半月首都漢城攻略し数ヶ月朝鮮咸鏡道北辺まで進出した当時腐敗進んでいた朝鮮政府有効な手立て打て治安悪化により全土国土疲弊した。それに対して危機感と、日本への反感持った民衆抵抗開始した民衆中には朝鮮圧政腐敗に不満を持っているものも多く豊臣軍味方した者も相当数上った。明の援軍進出する豊臣軍交渉解決へ移行して戦線膠着し翌年日本と明は和議交渉過程朝鮮南部沿岸へ一旦兵を引き上げた。 しかし、和議失敗終わり1597年1月15日秀吉は再び朝鮮半島侵攻する(慶長の役)が、2回目の侵攻では全羅道忠清道への掃討作戦行い明軍漢城放棄しないと見ると越冬恒久占領為に休戦期の3倍ほどの地域布陣した。翌年から本土指揮を執っていた秀吉の健康が損なわれ消極的になり、泥沼状態になった戦争秀吉死去によって終結し豊臣軍引き上げた。この7年に及ぶ戦乱により、腐敗進んでいた朝鮮政治・社会崩壊寸前まで追いやられ、経済的に破綻寸前の状態に陥った朝鮮増収案として「納粟策」を提案したが、これは穀物や金を朝廷供出した平民賤民などに恩恵与え政策である。賤民一定の額を払えば平民になれ、平民一定の額を出せば両班になれることとなった。この制度によって朝鮮身分制度大きく流動しその構成比率大幅に変化した新し体制生まれ腐敗一時的に刷新された。政治には一時的に再び活気蘇った一方、この戦争に明は多大な出費余儀なくされ、国力弱体化もたらした。これは周辺異民族への明の抑えが利かなくなるという事でもあり、女真族勢力伸張もたらし、後の胡乱明滅亡の遠因になった北島万次は「藩属国朝鮮にたいし、宗主国明」がどの様態度交渉したかについて、救援決定から講和まで終始明が導いており、「宗主国とはいっても、結局みずからの利害優先させる大国ご都合主義」を指摘している。

※この「秀吉による朝鮮侵攻」の解説は、「李氏朝鮮」の解説の一部です。
「秀吉による朝鮮侵攻」を含む「李氏朝鮮」の記事については、「李氏朝鮮」の概要を参照ください。

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