新幹線リレー号とは? わかりやすく解説

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新幹線リレー号

読み方:しんかんせんリレーごう

新幹線連絡するため運行される列車過去東北新幹線上越新幹線連絡を行うために上野大宮間で運行されていた連絡列車、および、2011年の東日本大震災新幹線復旧遅れている仙台福島間を在来線連絡する列車を指すことが多い。

東北新幹線徐々に復旧進んでいるものの、2011年4月12日現在、全線再開には至っていない。そこで、不通となっている地点で新幹線リレー号を投入することが決定した仙台福島間では途中1駅しか停車せず発着時刻新幹線時刻合わせて運行される。これによって、震災以後初めて、東京から電車仙台へ向かうことが可能となる。

新幹線リレー号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/12 04:26 UTC 版)

新幹線リレー号(しんかんせんリレーごう)とは


新幹線リレー号(1982年 - 1985年)

上野駅にて(1983年撮影)

1982年昭和57年)6月23日の東北新幹線大宮 - 盛岡間暫定開業に際して上野 - 大宮間の輸送を行うために運行された専用列車である。

当初は同年11月15日に予定された上越新幹線開業までの暫定ダイヤであったことから、所定の185系200番台のみならず急行列車455系・457系電車普通列車115系電車による運行もあったが、上越新幹線開業後は185系200番台による14両編成の限定運用となった。

営業上は新幹線列車の延長とされ上野 - 大宮間は無停車としたほか以下の特徴を備えていた。

  • 両駅ともに発着ホームを限定[注 1]した上でホームへの通路も一般の通路とは区分された。
  • 新幹線用(FREX)を除く定期券での乗車も不可であったほか、新幹線特急券を所持していない場合は乗車不可と一部の時刻表(国鉄監修 時刻表など)案内されていたこともあり、実際に中間改札やホームでの乗車券・特急券の確認も行っていた。ただし、当時の旅客営業規則では定期券以外の上野 - 大宮間を含む乗車券(普通回数券を含む)を所持していれば乗車可能と規定していたため、空席があれば非定期の在来線利用客(見送り客・出迎え客を含む)が乗車できる場合があった。
  • 列車編成中に連結してあるグリーン車は「シルバーカー」の名称で新幹線特急グリーン券を有しているものないしは体が不自由な乗客への「優先席」とした上で普通車扱い[注 2]としていた。
    • 当時としては珍しい「リレーガール」と愛称の付いた女性客室乗務員が乗務し主にシルバーカー利用客の案内や体が不自由な乗客に対して乗降などの介助にあたった。

運行時分は定期列車のダイヤパターンに準じ29分程度で運行されたが、本区間は東北本線・高崎線の普通列車または京浜東北線による輸送も視野に入っており、当時の時刻表の東北新幹線・上越新幹線の欄には接続列車の時刻として本列車以外にも上述列車も乗換標準時間内に収まれば「接続列車」として収録された。ただし新幹線の臨時列車に接続する列車は設定されていない。

東北・上越新幹線上野開業による1985年(昭和60年)3月14日のダイヤ改正をもって運転終了し、本列車で運用されていた185系200番台は「草津」など上野発着の165系を使用した急行列車の新特急格上げやエル特急踊り子」の増発に転用された。廃止までの3か月間、これを前後に検査周期の関係で先行して斜めストライプ(踊り子色)で運用された編成や、逆にリレー号塗色のまま転出して「踊り子」に使用されたもあった。

復活運転

赤羽駅にて(2022年7月2日)
与野駅 - 北浦和駅間(2022年11月12日)

2002年平成14年)6月23日に東北新幹線大宮開業20周年記念として、大宮発仙台行「想い出のあおば」の接続列車として約17年ぶりに復活運転された[1][注 3]

編成は田町電車区(現・田町車両センター)所属のB6編成(踊り子用)と新前橋電車区(現・高崎車両センター)所属のS211-S212編成(Express185)を併結した14両編成でグリーン車を含め全車普通車自由席の設定で運行した。

また2017年(平成29年)6月24日にも、東北新幹線大宮開業35周年記念で大宮 - 盛岡間の「東北新幹線開業35周年記念号」とセットの団体臨時列車扱いで上野 - 大宮間で運行された[2]。車両は185系B4編成+B7編成の10両が使用され、前述の廃止直前期に見られたストライプ色であり、幕板部のJNRマークも再現された。

さらに2022年(令和4年)7月2日にも、「『ドキドキ、キタキタ、北東北』夏の観光キャンペーン」開催および東北新幹線大宮開業40周年記念で大宮 - 盛岡間の「東北新幹線開業40周年記念号」(E2系J66編成[200系復刻カラー]充当)と盛岡 - 青森間の「国鉄色特急列車はつかり号」(E653系K70編成[国鉄特急色編成]充当)とのセットの団体臨時列車扱いで上野 - 大宮間で運転されている[3]

同年11月12日には、上越新幹線開業40周年を記念し、当時の200番台塗装に塗り替えられた185系C1編成を使用して大宮-上野間を1往復した。

新幹線リレー号(1995年)

1995年(平成7年)10月22日・25日・29日に、上越新幹線高崎駅から北側約4km地点の下り線に、長野新幹線北陸新幹線)との分岐器「ノーズ可動式38番高速分岐器」を挿入する工事を行う事になり、高崎駅 - 越後湯沢駅間を部分運休させる必要が生じ、同区間を上越線経由で代走させるために設定された。

編成は上沼垂運転区485系長野総合車両所489系新前橋電車区185系200番台などが用いられ、青森運転所(当時)所属の485系と583系も応援として充当された。

新幹線リレー号(2011年)

2011年に運転された新幹線リレー号
583系(上)485系(下)

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震東日本大震災)は、東北新幹線や在来線にも影響を及ぼしたが、東北本線は4月7日までに福島以南と仙台以北が復旧した。一方、東北新幹線は同月12日に東京 - 福島間が復旧したが福島以北の復旧はずれ込む見通しとなった。このためJR東日本は同日復旧した、東北本線の福島 - 仙台間を快速運転する「新幹線リレー号」の運転を開始し、3時間数分から3時間数十分の所要時間で東京 - 仙台間の移動を可能とした[4]

なお、同区間を同じ白石のみ停車で運転する臨時快速も数本設定されたが、こちらは「新幹線リレー号」の愛称は使用されなかった[7]

同月25日に、東北新幹線の福島 - 仙台間が復旧開通したことに伴い、東北本線の新幹線リレー号は前日の24日限りで運転を終了した。

脚注

注釈

  1. ^ 運転開始時上野は15番線、上越新幹線開業後は6番線。大宮は7番線。
  2. ^ 当時同区間の普通列車には設定されていなかった。
  3. ^ 「想い出のあおば」の指定券を所持してなくとも乗車可能。

出典

関連項目


新幹線リレー号(1982年 - 1985年)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/04 13:36 UTC 版)

「新幹線リレー号」の記事における「新幹線リレー号(1982年 - 1985年)」の解説

1982年昭和57年6月23日東北新幹線大宮 - 盛岡暫定開業に際して上野 - 大宮間の輸送を行うために運行され専用列車である。 当初同年11月15日予定され上越新幹線開業までの暫定ダイヤであったことから、所定185系200番台のみならず急行列車455系457系電車普通列車用115系電車による運行もあったが、上越新幹線開業後185系200番台による14編成限定運用となった営業上は新幹線列車延長とされ上野 - 大宮間は無停車としたほか以下の特徴備えていた。 両駅ともに発着ホーム限定した上でホームへの通路一般通路とは区分された。 新幹線用FREX)を除く定期券での乗車不可であったほか、新幹線特急券所持してない場合乗車不可一部時刻表国鉄監修 時刻表など)案内されていたこともあり、実際に中間改札ホームでの乗車券特急券確認行っていた。ただし、当時旅客営業規則では定期券以外の上野 - 大宮間を含む乗車券(普通回数券を含む)を所持していれば乗車可能と規定していたため、空席があれば非定期在来線利用客見送り客・出迎え客を含む)が乗車できる場合があった。 列車編成中に連結してあるグリーン車は「シルバーカー」の名称で新幹線特急グリーン券有しているものないしは体が不自由乗客への「優先席」とした上で普通車扱いとしていた。当時としては珍しい「リレーガール」と愛称付いた女性客室乗務員乗務し主にシルバーカー利用客案内体が不自由乗客に対して乗降などの介助あたった運行時分定期列車ダイヤパターン準じ29程度運行されたが、本区間東北本線・高崎線普通列車または京浜東北線による輸送視野入っており、当時の時刻表東北新幹線上越新幹線には接続列車時刻として本列車以外にも上述列車乗換標準時間内に収まれば接続列車」として収録された。ただし新幹線臨時列車接続する列車設定されていない東北・上越新幹線上野開業による1985年昭和60年3月14日ダイヤ改正をもって運転終了し、本列車運用されていた185系200番台は「草津」など上野発着165系使用した急行列車新特急格上げエル特急踊り子」の増発転用された。廃止までの3か月間、これを前後検査周期の関係で先行して斜めストライプ踊り子色)で運用され編成や、逆にリレー号塗色のまま転出して「踊り子」に使用されたもあった。

※この「新幹線リレー号(1982年 - 1985年)」の解説は、「新幹線リレー号」の解説の一部です。
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