改造した点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 07:40 UTC 版)
VC-25の基本的飛行性能は747-200Bと同様だが、内装にはかなりの変更が施され、様々な貨物を載せていることから、定員は国際線用民間機で350人以上(JAL・ANA国内線機材で500人程)のところ、70席程度としている。 ジョージ・W・ブッシュ大統領任期末期の2008年に入り、内装や機能が後述のテレビ番組を通じて公表される様になったが、安全保障上の問題から、全ては情報公開されておらず、国家機密の部分も多い。以下に747-200Bからの主な変更点を挙げる。 コックピット VC-25への改造が開始された頃は747-400の製造も開始されたばかりの過渡期 であったため、高度計などの一部計器にはグラスコックピットを装備。機長(CPT。空軍大佐が受け持つ)・副操縦士 (Co-pi。空軍中佐が受け持つ)・航空機関士 (FE)(空軍少佐が受け持つ)の他に、航空士(ナビゲーター)も搭乗する為、航空士用のブースも置かれている。 外装 塗装はVC-137のカラーリングを受け継ぎ、マリンブルー・スカイブルー・白でデザインされている。「UNITED STATES OF AMERICA」の文字入り。垂直尾翼には星条旗が描かれている。 内装 1階席大統領執務室 事務室 寝室民間ファーストクラス同様、最前部に配置。 ソファーはベッドにもなり、長時間の運航の際には大統領搭乗前からベッドにされる 会議室密閉・防音が可能でいざという時には大統領の手術室にもなる 9・11テロ後には、ホワイトハウスの危機管理室や国防センターとリンクしたテレビ会議システムが導入された。 医務室 シークレットサービス の座席と事務室(ここに、武器も搭載) 一般客室マスコミなどの同乗者用 ビジネスセンターファクシミリ、コピー機、ワークステーションといった事務機の区域 ギャレー(2箇所)機内食の最終的な調理と、ドリンク類の準備を行う 2階席通信室電話回線(通常回線と盗聴防止用暗号化回線の2種類を用意)・ブロードバンドインターネット回線・衛星テレビも、この通信室を経由する。 様々な通信を可能にするために57のアンテナが機体に設置されており、機内には電話機が87台用意されている(白い受話器は通常回線、ブラウンの受話器は盗聴防止回線)。 収納式タラップ(エアステア)を装備 ボーディング・ブリッジやタラップを用意できない場合に備え、機体の左舷前方に収納式のタラップ(エアステア)が装備されている。 空中給油受油装置および予備燃料タンクの付与 滞空時間を延ばすため、同じ747改造機のE-4と同様に空中給油を受けられる受油装置(フライングブーム式)を装備している。空中給油はできるが、エンジンオイルまでは給油できない。そのため、エンジンオイルに関しては燃料の切れるまで使用できるような改造がされている。公表値では最大72時間の飛行が可能とされている。 また、万一の際の緊急離陸に備え、予備燃料タンクを装備。このタンクだけで1,600kmのフライトが可能。 各種電子機器の追加 機内から政府機関へ指令が行えるように、各種通信機器が追加されている。 電子機器には核兵器の爆発による電磁パルス対策が施されている。 攻撃に対する各種防御装置 対空ミサイル攻撃に対する防御手段として、ミサイル警報装置 や赤外線誘導ミサイルの誘導を妨害するIRジャマーやフレア、チャフなどの装備を有する ほか、防弾のため機体下部を補強している。。 補足 映画『エアフォースワン』や『ニューヨーク1997』に出るような脱出ポッドは装備されていない。 同じ747(-400国際線仕様)をベースにした初代日本国政府専用機とは違い、会議室や事務室を一般客室に改修することはできない。
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改造した点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/28 06:28 UTC 版)
E-4Bのベース機であるボーイング747-200Bと基本的に飛行性能は同じであると思われる。しかし、任務に応じた改造がなされている。 内装の変更 キャビン内には国家指揮権限作業区画、会議室、ブリーフィングルーム、戦闘幕僚作業室、通信管制センター、休憩室、記者会見室などを設置している。 空中給油受油装置の付与 任務の性質上、長時間空中に留まる可能性があることから空中受油設備を備える。しかし、エンジンオイルは空中給油によって補充することができないため、航続時間はエンジンオイルがなくなるまでの72時間に限られる。受油口は機首に設置された。なお、無給油では12時間の航続能力を持つ。 各種電子機器の追加 搭載された電子機器は核爆発によるEMPに対抗するためのシールドを施してある。EHF(ミリ波)通信による衛星通信能力、VLF(超長波)通信による対潜水艦通信能力などを備える。機体上部の出っ張りはSHF/EHFアンテナ。LF/VLFアンテナは長さ6kmで、機体尾部から曳航する。
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