改造と補修
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 03:54 UTC 版)
200年前と現在では、弦楽器に求められる諸条件が異なるため、現役楽器として使用されているストラディバリウスは広範囲な「改造」を受けており、オリジナルの状態ではない。最も大きな要因は金属弦の登場である。制作された17-18世紀はガット弦が使用されたが、現在は金属弦や合成繊維の弦が主流となっており、元々ガット弦用に設計されたストラディバリウスを、その後の弦楽器工が改造しているのである。ヴァイオリンなどの弦楽器は膠で接着され、容易にバラバラに解体することができる。ネック角の鋭角化とネック長を長くすることによる張力の増加や現代弦の張力に対応するために、バスバーは強度の強いものに交換され、駒のデザインも変更するなどが主な内容となっている。変形を来たしたネックも適時交換されるが、どんなに状態が悪くても表板と裏板は、補修ののちに再利用される。
※この「改造と補修」の解説は、「ストラディバリウス」の解説の一部です。
「改造と補修」を含む「ストラディバリウス」の記事については、「ストラディバリウス」の概要を参照ください。
- 改造と補修のページへのリンク