建築物と建造物
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日本語には建築物と建造物という言葉がある。 建築物 日本の法律用語としては建築基準法に定義があり、土地に定着する工作物(こうさくぶつ)のうち特定条件を満たすものが建築物とされる。 建築基準法第2条第1項第1号に定義があり、他の法律からも参照されている。この定義によると、建築物は土地に定着する工作物のうち、 屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。) 1.に附属する門若しくは塀 観覧のための工作物 地下若しくは高架の工作物内に設ける事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設(鉄道及び軌道の線路敷地内の運転保安に関する施設並びに跨線橋、プラットホームの上家、貯蔵槽その他これらに類する施設を除く。)をいい、建築設備を含む。建築設備は同条第三号に定義があり、土地に定着し建築物に設ける工作物のうち、電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備や煙突、昇降機若しくは避雷針をいう。 土地への定着要件は建築基準法に明確に示されていないが、行政例規上は旧建設省通達を踏襲しており、プレハブ物置や、トレーラーハウスなど基礎に緊結されていないものであっても、随時かつ任意に移動できない形式のものは建築物として取り扱われる。したがって、これらプレハブ物置等についても一定の土地において恒常的に建築物として利用する場合は、基礎への緊結や規模によっては建築確認申請等の手続きを要する。 屋根については風雨をしのぐ機能を有するものであるため、かつて、屋根をグレーチング板とした立体駐車場を脱法的に建築する事案が発生した。法改正により「これに類する構造のものを含む」との文言が付されたことによって、屋根の機能を持たない屋外設置型の機械式駐車場についても一定の高さを超えるものについては建築物として取り扱う行政庁が多い。 「建造物」の定義 法律用語としての「建造物」の定義は必ずしも明確ではない。刑法や文化財保護法においては建築物ではなく建造物が用いられているが、建造物には建築物の定義を満たさない建物、構築物(主には橋梁や水門などの土木構造物)も含まれうる。景観法では景観重要建造物という名称を用いている。また、自治体の文化財保護においても、建造物の名称が用いられている。 刑法では、建造物が現住建造物か非現住建造物による区別がある条項と、無い条項が見られる。 現住建造物…現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物 非現住建造物…現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物 である。
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建築物と建造物
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「ミネアポリス・セントポール都市圏」の記事における「建築物と建造物」の解説
地域背の高いビルの4つまでがミネアポリス中心街にある。市の西部に1929年に建てられた最初の高層建築がフォシェイ・タワーだった。現在ではカペラ・タワーがIDSセンターを僅かに抜いて第1位だったが、2005年初期に屋上にあるウォッシュルーム・ガレージの16フィート (5 m) 分だけIDSセンターが高く、総高さ792フィート (241 m) となった。カペラ・タワーとウェルズ・ファーゴ・センターは1フィートか2フィート違うだけである。 建物は直ぐに老朽化し、急速に朽ちていく。あるブロックでは19世紀半ばから6、7回解体されており、近いうちに8回目や9回目が来ることが見えている。地域で支配的な建築様式は無い。様々な様式の混在であり、数世代の建築物が残っている。リチャードソン・ロマネスク様式の石造り建築が多く建設された時代があった。ミネアポリス市役所はその顕著な例であるが、ジェイムズ・J・ヒル・ハウスのような個人住宅を含みあらゆる種類の建築物が同様に設計されている。数十年後、アール・デコ調のセントポール市役所、フォシェイ・タワー、ミネアポリス郵便局が造られ今日も残っている。2つの都市の建築様式は大きく異なっている。ミネアポリスでは流線型を使ったり、近代的な硝子ファサードを使ったりするが、セントポールでは古い建築物に合うように伝統的なスタイルを用いることが多い。 ミネアポリス市とセントポール市は第二次世界大戦後に大規模な都市再生プロジェクトを実行したので、莫大な数の建物が歴史の中に消えていった。大型で、解体困難な建物が残っている。建物よりも橋で特徴が分かる場合がある。ミシシッピ川に架かる鉄筋コンクリート・アーチ橋は1920年代や1930年代に建設された。それらは現在も日々通行されているが、年齢の割に目を楽しませるものになっている。幾つかの橋はアメリカ合衆国国家歴史登録財に指定されている。10番街橋、インターシティ橋、ロバート通り橋などであり、最長のものはフォートスネリングに近い全長4,119フィート (1,255 m) のメンドータ橋である。この地域はミシシッピ川を渡す最初の橋が造られたことでも知られている。最初の橋は無くなったが、その時から1連のヘネピン・アベニュー橋が建設されてきた。中心街にはどちらにもスカイウェイと呼ぶ閉じられた歩道橋の広大なネットワークがある。 ミネアポリス市内にある幾つかの著名建築物は市を近代化させることになった。ウォーカー・アートセンター、中央公共図書館、ワイズマン美術館、ガスリー劇場などである。新しいウォーカー・アートセンターは2005年4月に開館して大きさが2倍近くなり、屋内外の施設が増えた。国際的には多くの専門分野にわたる芸術組織の単一モデルと認識され、観衆参加のための革新的方法に導くものと期待されている。ガスリー劇場は2006年6月に開館してから、メディアで何度も紹介された。デザインは建築家ジャン・ヌーベル、広さ 285,000 平方フィート (26,500 m²)、ホールは3つあり、1つは客席数1,100席のテーマ推進ホール、2つめは700席のプロセニアム、3つは席数を変えられるブラックボックス・スタジオとなっている。2002年、歴史保存のための全国信託が旧ガスリー劇場の建物を国内で最も危険性の高い歴史的資産に挙げた。これはウォーカー・アートセンターがこの劇場の占める土地を拡張すると発表したことに応えたものだった。しかし、古いガスリー劇場は2006年に解体された。この建物のプロジェクトが中心街の活性化させてきた。
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