延長運転・経路変更
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「丸の内シャトル」の記事における「延長運転・経路変更」の解説
丸の内シャトルは沿線地域の催事に合わせて、主催者の依頼で臨時に運行経路を変更することがある。 東京国立近代美術館への延長 2004年に北の丸公園の東京国立近代美術館で開催された尾形光琳の企画展「琳派展」の来館者輸送のため、8月21日 - 10月3日の土曜・休日に東京国立近代美術館までの延長運行が実施された。一周あたり約6.8km(土曜)/7.8km(日曜)、所要時間が約45分に延びたため予備車1台が応援に入り、3台体制で運行された。美術館前を通る代官町通りの構造上、一度美術館の前を通過し、北の丸公園内で転回して美術館前に停車した。2006年8月19日 - 10月15日の土曜・休日に同館で開催された「モダン・パラダイス展」の来館者輸送や、2010年10月30日・31日の千代田の秋祭りでも実施された。 千代田さくら祭りに伴う九段・神田方面への延長 2006年4月1日・2日に九段の千鳥ヶ淵・靖国神社周辺での観桜と千代田区北部への回遊に対応すべく、九段下・神田神保町・神田小川町・神田駅方面へ延長運転された。延長部を含めた8の字状の経路(約9.3km)を約1時間で周回、運転士の交替は千代田区役所(旧庁舎)で行われ、予備車2台が加わった4台体制で運行された。車両には「さくら祭り号」のステッカーを掲出、千代田区観光協会と沿線商店会の協賛で靖国通り・外堀通り等に臨時停留所も設けられた。 2007年3月31日・4月1日運行分は経路が外神田へも拡大され、東京都産業労働局秋葉原庁舎付近に秋葉原電気街停留所が設置されたことで、一周約10.9km、所要時間が1時間15分に延びたため、専用車・予備車各2台にくわえ、更に東京ベイシャトル仕様車1台が応援に加わり、5台体制で運行された。 2008年3月29日・30日にも2007年と同様5台体制で延長運転されたが、外神田地区の停留所が秋葉原駅交通広場に変更され、一周11.2kmに延びた。 2009年3月28日・29日運行分は東京サンケイビル - 千代田区役所(旧庁舎)間に新たに学士会館停留所が追加され、竹橋駅や北の丸公園付近での観桜に対応することになった。また秋葉原駅の東側(交通広場)に加えて西側(名称は「秋葉原電気街」)にも停留所が設けられ、秋葉原駅→神田駅→神田橋の経路が靖国通り - 外堀通り経由から昭和通り - 神田金物通り(神田駅南口)経由に変更された結果、一周11.9kmに延びた。 2010年は2009年と同様の体制で運行され、運転日は2日間から3月27日・28日、4月3日・4日の計4日に拡大された。丸の内シャトルの通常周回距離が2009年5月に延びた関係で一周あたりの距離は12.0kmに延びた。 2011年は3月に発生した東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の影響で桜祭りが中止になり、丸の内シャトルの延長運転も行われなかった。 2012年4月7日・8日運行分は千代田区役所の停留所が旧庁舎から新庁舎に変更されたことで、東京サンケイビル - 千代田区役所間は錦町マルシェ停留所(プラットフォームスクウェア) - 本郷通り - 靖国通り経由に、千代田区役所 - 神保町間は竹橋経由に改められたことで、学士会館に代えて毎日新聞社前(パレスサイドビル)に停車、神保町では靖国通りの東西両方向に停留所が設置された。また同日実施された、和泉橋から出航する神田川・日本橋川クルーズ船へのアクセスを図るため、秋葉原の最寄り停留所は和泉橋出張所前の「秋葉原和泉橋船着き場前」に変更され、運転士の交替も和泉橋で行われた[要出典]。秋葉原から東京サンケイビルへの復路は万世橋から中央通り - 日本橋 - 永代通り経由となり神田駅は通過、メトロリンク日本橋の日本橋室町一丁目と日本橋南詰にも停車した。 2013年は2012年とほぼ同様の体制で運行されたが、錦町マルシェ経由は見送られた。運転日は当初4月6日・7日の2日間を予定していたが、桜の開花が早まったことで3月30日・31日にも追加され、計4日に拡大された が、本来の運転日だった4月6日・7日は荒天および強風のため延長運転は中止された。 2014年は2013年と同様の体制で3月29日・30日に運行された。 2015年3月28日・29日運行分は九段・竹橋エリアの経路が変更され、従来の東京サンケイビル - 神田橋交差点 - 竹橋 - 九段 - 神保町に戻された。これにより竹橋停留所がパレスサイドビルの裏手・首都高速竹橋ジャンクション高架下の区道に、千代田区役所停留所は千代田区観光協会が入居する千代田会館前に設置された。 2016年は2015年と同様の体制で4月2日・3日に運行された。但し4月3日は春の名橋日本橋まつりで交通規制が敷かれて日本橋が通行止めになったため、日本橋南詰停留所を休止して日本橋室町一丁目 - 東京サンケイビル間は呉服橋経由で迂回運行された。 2017年4月1日・2日運行分は神田エリアの経路が変更され、小川町 - 淡路町間で御茶ノ水駅(聖橋口)と神田明神に停車、淡路町老舗街停留所が靖国通り上からマーチエキュート神田万世橋前(JR神田万世橋ビル、旧交通博物館跡)に移転した。メトロリンク日本橋の日本橋室町一丁目停留所は今回から通過。 2018年は2017年と同様の体制で3月31日・4月1日に運行された。 2019年も2017年と同様の体制で3月30日・31日に運行された。 2020年から2022年は2019年に発生した新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)の影響で桜祭りが中止になり、丸の内シャトルの延長運転も行われなかった。 千代田さくら祭りの延長運転で九段下交差点に現れた丸の内シャトル(2007年4月1日、背景の建物は九段会館) 千代田さくら祭りの延長運転で増発便に加わった東京ベイシャトルの車(2008年3月30日、竹橋交差点にて) 千代田さくら祭りの延長運転で増発便に加わったメトロリンク日本橋の車(2010年3月27日、秋葉原駅付近にて) 2012年の延長運転からは日本橋室町経由で運行される(2012年4月8日、後ろにメトロリンク日本橋が続いている) 2015年の延長運転からは竹橋停留所が内堀通り沿いからパレスサイドビル裏手に変更される(2018年4月1日撮影) 2017年の延長運転では御茶ノ水駅と神田明神を経由する(2017年4月1日、神田明神にて) 延長区間の停留所に掲出された横断幕(2010年、秋葉原駅にて) 延長区間の停留所に掲出されたプラカード(2012年、錦町マルシェにて) 延長区間の停留所に掲出される幟(2018年、竹橋・パレスサイドビルにて) 千代田の秋祭りに伴う神田方面への延長 2010年10月30日・31日に神田神保町で開催された「神田古本まつり」「神保町ブックフェスティバル」および神田駿河台・神田小川町で開催された「神田スポーツ祭り」にあわせ、秋にも神田方面への延長運転が実施された。神田神保町から東京国立近代美術館を往復、淡路町老舗街から昌平橋通り - 蔵前橋通り - 昭和通りを経由、外神田では秋葉原駅に加えて3331 Arts Chiyodaに停車した。 2011年10月29日・30日の運転では、神田神保町から東京国立近代美術館には入らず竹橋の毎日新聞社で折り返し、淡路町老舗街から岩本町経由で和泉橋出張所へ短縮した。通常ルートでは東京国際フォーラム - 三菱ビル間で三菱一号館に停車した。また10月29日限定で日本橋室町一丁目を経由、丸の内シャトルが初めてメトロリンク日本橋の運行区間に乗り入れた。 2012年10月27日・28日、2013年11月2日・3日の運転では、神田小川町から神田神保町・毎日新聞社を往復、和泉橋を経由してメトロリンク日本橋の日本橋室町一丁目と日本橋南詰にも乗り入れた。 2014年11月1日・2日の運転では、東京サンケイビルを出ると日本橋川に沿って神保町へ向かう経路に変更された。 秋祭りの延長区間:神保町方面へ向かう便(前)と通常ルート:日比谷方面へ戻る便(後ろ)が東京サンケイビルで接続する(2012年10月28日) 停留所に掲出されていたプラカード(2014年、東京サンケイビルにて) ※桜祭り・秋祭り延長区間の運行経路は千代田区および千代田区観光協会のウェブサイトや観光協会が発行するガイドブックに掲載され、ガイドブックは丸の内シャトル車内や臨時停留所、千代田区内の公共施設、鉄道駅、ホテル、飲食店などで配布される。 東京マラソンおよび2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う経路変更 2007年から開催されている東京マラソンでは、内堀通りと晴海通りがマラソンコースになった関係で東京會舘・第一生命・日比谷・新国際ビルの4か所が休止(土休日は休止されていた三信ビルは2007年のみ、日比谷は2008年から)になり、10時00分から15時30分まで丸の内マイプラザ - 三菱ビルを鍛冶橋通り経由でショートカットした。また午前中はパレスホテルの構内に出入りできなくなったため、大手町・日比谷通りの三井住友銀行付近に臨時停留所を設置していた。 2009年2月1日から2012年5月までパレスホテルが建て替え工事で休業していたが、ホテルの営業再開後も当面はパレスホテル停留所を休止して日比谷通りをショートカットする。日比谷通りの読売新聞 - 郵船ビルの間にパレスホテルの代替停留所は設置されていなかったが、2009年5月8日より三井住友銀行停留所が設置されている。 2017年大会からはゴールが丸の内・行幸通りに変更されたため、東京マラソン開催日は全便が運休される。 2021年6月21日から9月30日は2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に伴い、大名小路の東京国際フォーラム周辺が通行止めになったため、丸の内マイプラザ - 三菱ビルを鍛冶橋通り経由でショートカットする経路で運行された。当初は6月1日から実施予定であったが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長に伴い運休期間が延長されたため、短縮運転開始日も順延された。 東京マラソンに伴う交通規制で鍛冶橋通りを迂回してきた丸の内シャトル(2011年2月27日、三菱一号館付近にて) 2020年東京オリンピック・パラリンピックでは東京国際フォーラム周辺が通行止めになったため鍛冶橋通りを迂回する(2021年8月29日) 2011年まで東京国立近代美術館や千代田区役所など皇居の北側へ延長運転する場合は、日曜日のみ延長ルートの一部が歩行者天国(パレスサイクリング)になるため、日曜日とそれ以外の延長区間運行日で延長ルートへの出入口及び経路が異なっていた。但し千代田桜祭り・秋祭りの延長運行では土曜日でも日曜日のルートを適用している。なおパレスホテルへの乗り入れは2009年2月より休止されているため、参考として付記する。 日曜日のルート東京サンケイビルを出発後に鎌倉橋交差点 - 神田橋交差点から延長区間へ向かい、日本橋室町方面から永代通り - 東京駅日本橋口 - 大手町タワー経由または金座通り - 常盤橋経由でサンケイビルへ戻る。2009年5月までは神田橋 - 読売新聞、2010年は日本経済新聞から通常ルートへ復帰していた。東京国立近代美術館往復の場合は、往路の神田橋 - 一ツ橋間が一ツ橋方向への一方通行のため復路は神田方面への一方通行路である神田警察通りを経由していた。 新丸の内ビル方面から日比谷方面へ急ぐ場合はサンケイビル - 読売新聞の間を徒歩でショートカットして乗り継ぐように案内されていたが、2011年の秋祭りからは東京サンケイビルを神田方面と日比谷方面の乗り継ぎ停留所に設定、日比谷方面へ向かうバスは日本橋室町方面からサンケイビルへ戻るように経路が変更されている。 祝日と国民の休日が月曜日 - 金曜日の場合、および土曜日のルートパレスホテル前の大手門交差点から内堀通りへ出入りする。日比谷方面へ急ぐ場合はパレスホテルの手前で降り、ホテルの車寄せに設置されていた停留所で前の便に乗り継ぐことができた。
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