台湾での業績とは? わかりやすく解説

台湾での業績

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 03:15 UTC 版)

浜野弥四郎」の記事における「台湾での業績」の解説

帝大衛生工学特別講師だったバートン師事し東京帝国大学工学部土木学科卒業後の1896年明治29年)、バートン民政長官後藤新平要請台湾での衛生インフラ整備事業顧問務めることになり助手として同行した台湾赴任すると、台湾総督府民政部土木局技師従事帝国大学後輩だった堀見末子同僚だった(p51)。 台北南部衛生状況調査台中都市計画調査を行う傍ら同時並行イギリス統治の上海、香港シンガポールなどを視察し英国式の衛生行政学んだ。そしてバートン浜野台湾衛生問題解決する方策上下水道整備にあると結論付けた1899年明治33年)、バートン基隆水道貯水池(現・基隆市暖暖区西勢水庫中国語版))設計中に風土病倒れ東京へ戻りつつも帰らぬ人となった(p78)。悲しみ暮れつつも浜野バートン遺志継いで台湾残り上下水道整備継続した23年に及ぶ駐在期間で基隆台北台中彰化嘉義台南屏東などの主要都市および士林金包里(現・新北市金山区)、北投斗六大甲花蓮港などの中小都市水道事業携わった(p49)。 水源調査取水場浄水場濾過装置上下水道整備計画をまとめあげただけでなく、バートン教え従い新し理論概念学習欠かさず毎年定期的に開催されていた全国上水協議会などで他の技師交流もしていた(p50)。 また、在台日本人健康増進精神鍛練などを目的設立され台湾武徳殿などを運営していた「台湾体育協会」で理事務めている。 1902年竣工した基隆水道21世紀今なお現役であり、当時の姿を残す八角井楼ポンプ室は市定歴史建築登録されている。 1908年完成した台北水道日本の東京や名古屋よりも早く供用された水源で、12万人分の供給し台北市水事情衛生事情改善大きく寄与した役目終えた現在は台北市政府の市指定古蹟登録され、「自来水博物館」として生まれ変わっている。 1911年7月9日には士林北投でも水道完成1912年には第28回帝国議会総督府要請していた総額263万円台南水道予算案通過した翌年実地調査開始し予算433万円超過したり、第一次世界大戦の影響などで予定していた4年工期遅れたものの(p49)、7年上の工期経て1922年大正11年)に10万人の供給能力をもつ水道インフラ完成している。台南水道戦後市内大型施設稼働し主要な役割譲ったものの、1982年まで稼働し続けた。こちらも2005年国定古蹟となっている。 台南水道事業では上司として八田與一出会い八田浜野から多くのことを学んだ(p79)。その後八田は同じ台南嘉南大圳烏山頭水庫の大事業完成させている。 1919年浜野健康状態の悪化理由総督府職務辞し帰国することを決意また、恩師バートン功績世に留めるべくその銅像建てよう募金奔走し台湾総督明石元二郎にも台北水道水源地内の用地確保申請している(p79)。3月30日に無事バートン像の除幕式を開くことができた(p79)。4月帰国のために台湾を去る際には官民合わせて150人以上が集い送別会開いている(p50)。 23年間の駐在中、16ヶ所の上下水道システム構築16ヶ所の都市計画携わったことで後世では「都市医師」と評される至っている(p51)。没後1937年時点主要都市含めて全土111ヶ所の水道インフラ整備されている 。 日本戻った浜野帝国大学学長だった佐野藤次郎紹介神戸市都市計画課長として市内の上下水道整備携わり引き続きその手腕を国内発揮した(p51)。 浜野帰国後、八田は師である浜野功績称えようと台南水道山上水源地(現・台南市山上区)に銅像設置呼びかけた(p50)。そして1921年胸像建立され台北台南師弟の像が揃うことになった。しかし第二次世界大戦中金属供出令により、バートン像だけでなく(p44)、浜野像も撤去されている(p80)。その後水源地訪問した台南実業家奇美実業創業者許文龍は像の不在嘆き浜野胸像を製作、水源地寄贈している。 基隆水道基幹ダム西勢水庫台北水道水源地 現在は自来水博物館となっている台北水道水源地内部 旧台南水道台南市山上区竹寮取水站高雄市大樹区

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