反日亡国論
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反日亡国論(はんにちぼうこくろん)は、日本の新左翼である大森勝久が1970年代に主張した思想。アイヌ革命論など「反日」の立場から「日本を滅亡させる」べきとする。
- ^ a b 治安フォーラム別冊『過激派事件簿40年史』立花書房、2001年
- ^ a b c d e f やっていない俺を目撃できるか!編集委員会編『やっていない俺を目撃できるか! 北海道庁爆破犯人デッチ上げ事件』三一書房、1981年
- ^ a b c d e 黒川芳正『獄窓からのラブレター-反日革命への戦旅』 新泉社、1985年
- ^ a b 佐々木俊尚『「当事者」の時代』光文社、2012年
- ^ a b c d 竹中労・平岡正明『水滸伝-窮民革命のための序説』より梅内恒夫「共産同赤軍派より日帝打倒を志すすべての人々へ」三一書房、1973年
- ^ 東アジア反日武装戦線への死刑・重刑攻撃とたたかう支援連絡会議編『でもわたしには戦が待っている 斎藤和「東アジア反日武装戦線大地の牙」の軌跡』風塵社、2004年
- ^ 東アジア反日武装戦線KF部隊 (準)『反日革命宣言 東アジア反日武装戦線の戦闘史』鹿砦社、1979年
- ^ a b c 太田竜『辺境最深部に向かって退却せよ!』三一書房、1971年
- ^ 太田竜『革命・情報・認識(よみかきのしかた)』現代書館、1974年
- ^ 私の左翼時代ー洗脳されて革命運動に参加
- ^ 森口朗『なぜ日本の教育は間違うのか ~復興のための教育学~』扶桑社、2012年
- ^ 「明けの星を見上げて:大道寺将司獄中書簡集」(大道寺将司、1984年、れんが書房新社)p65、p72、p198
- 1 反日亡国論とは
- 2 反日亡国論の概要
- 3 概要
- 4 脚注
- 5 外部リンク
反日亡国論
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しかし、この理論は後に「日本人=犯罪民族=民族浄化されるべき民族」という反日亡国論の論理へと行き着くことになった。新左翼活動家の父や祖父は、一部の徴兵免除者を除き、かつては日本軍兵士(中には下士官や将校)として「日本帝国主義の侵略」に加担しており、そんな「侵略者」の子孫である自分たちは、弱者である「アジア人民」に対する原罪を負っている日帝本国人に他ならない。そんな自分たちが為すべきことは、自らが所属する「犯罪国家・日本国」と「犯罪民族・日本人」を徹底的に断罪し抹殺しなければならない。そうしない限り「アジア人民」に対する贖罪は永遠に成立しないとする。 日本国及び民族は償いきれない犯罪を積み重ねてきた醜悪な恥晒し国家・民族であり、その存在価値が全くないので、積極的に民族意識・国民意識を捨て去って「非国民」になり、反日闘争に身を投じよと説く。 また、新左翼の自己否定論には、心理学上の自己否定とは異なり、自分自身をも完全否定するものではなかった。つまり「己の所属する国家や民族が犯した過去の犯罪を敢えて追及し、それを断罪している俺様は格好よくて誇らしい」といった道徳的優位性を誇示するなど「自己否定する自己」の無批判な自己肯定が見え隠れしていた。 そのため、1970年代は新左翼活動家(東アジア反日武装戦線や加藤三郎)による反日テロが相次ぎ、警察関係者などの「権力側」のみならず、「自己否定しようとしない道徳的劣位者」として一般の日本人も断罪され、多大な被害を与えている。東アジア反日武装戦線の小冊子『腹腹時計』には「日帝本国の労働者、市民は植民地人民と日常不断に敵対する帝国主義者、侵略者である」と一般日本人を十把一絡げに断罪している。 新左翼活動家だった外山恒一は、この自己否定論を「日本人であるということは、それだけで罪である」という言葉で表している。
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