十廻向とは? わかりやすく解説

十廻向

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/30 01:27 UTC 版)

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十廻向(じゅうえこう)は、菩薩が修行して得られる菩薩五十二位の中、下位から数えて第31番目から第40番目の位をいう。

十行の上位にあたり十地の下位にあたる。十行を終わって更に今迄に修した自利・利他のあらゆる行を、一切衆生の為に廻施すると共に、この功徳を以って仏果に振り向けて、悟境に到達せんとする位。上位から、入法界無量廻向・無縛無著解脱廻向・真如相廻向・等心随順一切衆生廻向・随順一切堅固善根廻向・無尽功徳蔵廻向・至一切処廻向・等一切諸仏廻向・不壊一切廻向・救護一切衆生離衆生相廻向の10の位階がある。

入法界無量廻向(にゅうほうかい・むりょう・えこう)
法界に等しい無量の仏を見(まみ)えて、無量の衆生を調伏し、この善根を以って一切の衆生に廻向する菩薩。
無縛無著解脱廻向(むばく・むじゃく・げだつ・えこう)
一切の善根を軽んぜず、相に縛せられず、見に執着しない解脱の心を以って善根を回向する菩薩。
真如相廻向(しんにょそう・えこう)
修するところの善根を真如に合わせて廻向を完成する。真如相に如(かな)うて真如の如く廻向の行を修する菩薩。
等心随順一切衆生廻向(とうしんずいじゅん・いっさいしゅじょう・えこう)
無量の善根を修習し、衆生のために無上の福田となり、衆生を清浄ならしめ廻向する菩薩。
随順一切堅固善根廻向(じゅうじゅん・いっさいけんご・ぜんこん・えこう)
入一切平等善根廻向ともいう。一切の施行を説き、清浄の布施を詳説し回向する菩薩。
無尽功徳蔵廻向(むじんくどくぞう・えこう)
一切の善根を廻向して、この廻向によって十種の無尽功徳の蔵を得て、一切の仏刹を荘厳する菩薩。
至一切処廻向(しいっさいしょ・えこう)
善根を修し、その善根の功徳の力を一切処に至らしめ廻向する菩薩。
等一切諸仏廻向(とういっさい・しょぶつ・えこう)
三世(過去現在未来)の諸仏の所作を学し、その通りに衆生を廻向する菩薩。
不壊一切廻向(ふえ・いっさい・えこう)
三宝において不壊の信心を得て、この善根を以って廻向を成する菩薩。
救護一切衆生離衆生相廻向(くごいっさいしゅじょう・りしゅじょうそう・えこう)
十廻向の初地・始位。一切衆生を救護しながら、しかも衆生を救護する執着を離れる菩薩。

十廻向(じゅうえこう)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/11 12:41 UTC 版)

菩薩」の記事における「十廻向(じゅうえこう)」の解説

菩薩修行位階である52位の中、第3140位まで。上から入法界無量廻向無縛無著解脱廻向真如相廻向・等随順一切衆生廻向随順一切堅固善根廻向無尽功徳蔵廻向至一切処廻向等一切諸仏廻向不壊一切廻向救護衆生衆生廻向10位。十行終わって更に今迄修した自利・利他あらゆる行を、一切衆生為に廻施すると共に、この功徳以って仏果振り向けて、悟境に到達せんとする位。

※この「十廻向(じゅうえこう)」の解説は、「菩薩」の解説の一部です。
「十廻向(じゅうえこう)」を含む「菩薩」の記事については、「菩薩」の概要を参照ください。

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