前衛芸術・文学・音楽とは? わかりやすく解説

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前衛芸術・文学・音楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/21 16:56 UTC 版)

マックス・ジャコブ」の記事における「前衛芸術・文学・音楽」の解説

1914年第一次世界大戦勃発マックス・ジャコブは健康上の理由により入隊拒否されたが、パリ留まり動員され友人たち頻繁に手紙やり取り続けた1916年には骨董品蒐集家ジョゼフ・アルトゥニアンに捧げる詩を掲載した小冊子連合国アルメニアにいる』を発表したアルトゥニアンイズミル生まれたアルメニア系トルコ人で、1908年アルメニア人虐殺逃れて渡仏マックス・ジャコブだけでなく、他の「洗濯船」の芸術家、特にピカソアポリネールモディリアーニ親しかったジョルジュ・クレマンソーを介してオーギュスト・ロダン知り合いロダンからの依頼で主に古代エジプト彫刻蒐集し、現在もロダン美術館にその一部展示されているが、2019年にアルトゥニアン・コレクション約400点(総額100万ユーロ)がすべてパリのアールキュリアル(フランス語版)で競売かけられた。コレクションにはアルトゥニアン肖像などモディリアーニ素描も数点含まれ当時貧しかったモディリアーニから二束三文買い取ったものであったが、1920年亡くなったモディリアーニ代わりにマックス・ジャコブが「モディリアーニ1917年描いたアルトゥニアン肖像であることを証明する」と、制作現場立ち会った者として証言していた。マックス・ジャコブ詩集連合国アルメニアにいる』は洗礼名キプリアヌスのCを加えた「C・マックス・ジャコブ」の筆名で「アルメニアへのオマージュ」として制作されたものであり、非売品であったが、1922年新フランス評論NRF出版社から刊行されマリー・ローランサン版画作品集『扇子』に再収され、初め公表されることになった。この作品集にはロジェ・アラール(フランス語版)、アンドレ・ブルトンフランシス・カルコの詩も掲載された。 戦時中とはいえパリでは前衛芸術運動次々と起こっていた。マックス・ジャコブ1917年3月アポリネールピエール・ルヴェルディとともに南北』誌を創刊した。誌名1910年パリ2つ前衛芸術家文学者活動拠点モンマルトルパリ北部、「洗濯船」)とモンパルナスパリ南部、「ラ・リューシュ」)をつなぐ地下鉄開通したことに因んで命名され、この2つ拠点をつなぐことを意図したものであった発行部数100200部と少なかったが、1917年3月15日から1918年10月まで計16号刊行され当初キュビスム雑誌次いでダダイスム、さらにシュルレアリスムの先駆とされる前衛芸術文学雑誌であったマックス・ジャコブ毎回、詩や短編掲載した。「十字架かけられた者の5つ目の傷口ニーチェの『悲劇的な知』」、「心理的意識十字架かけられた者の5つ目の傷口」、「演劇と映画」など詩的な表現による論考発表している。『南北』誌にはダダイスムシュルレアリスム運動牽引することになるアンドレ・ブルトンルイ・アラゴンフィリップ・スーポートリスタン・ツァラ寄稿していたが、マックス・ジャコブは、1919年2月ブルトンアラゴン、スーポーによって創刊されダダイスム機関誌となったリテラチュール文学)』誌にも、《モナ・リザ盗難嫌疑かけられアポリネール励まし支援するために、新しい活動の場として創刊された『レ・ソワレ・ドゥ・パリ』の第二シリーズアポリネール主宰)にも寄稿するなど、多く前衛芸術運動に関わっていた。 こうした活動通じてマックス・ジャコブ多く若手発掘した1919年にまだ16歳レイモン・ラディゲの詩を評価しジャン・コクトー紹介したコクトー1923年ラディゲ早世に深い精神的打撃受けた)。絵画文学だけでなく音楽でも、パリ活動始めたジャズ・ミュージシャンを評価し6人組フランシス・プーランクジェルメーヌ・タイユフェールルイ・デュレダリウス・ミヨーアルテュール・オネゲルジョルジュ・オーリック)やピアニストマルセル・メイエと夫で俳優のピエール・ベルタン(フランス語版)と親交深め戯曲オペラオペラ・ブッフ制作するなど若い音楽家支援した1922年には作曲家ロラン=マニュエルのためにオペラ・ブッフイザベルパンタロン』の台本リブレット)を書き18区劇場トリアノン・リリック(現ル・トリアノン)で上演された。 1921年パリ画廊マックス・ジャコブグワッシュ中心とする個展が行われた。また、大戦中に休刊となっていた『新フランス評論 (NRF)』誌が、1919年6月新編集長ジャック・リヴィエールのもとで活動再開し、同誌の寄稿者で後に編集長務めることになるジャン・ポーラン仲介により、以後マックス・ジャコブ著書新フランス評論出版社ガリマール出版社)から刊行されることになった

※この「前衛芸術・文学・音楽」の解説は、「マックス・ジャコブ」の解説の一部です。
「前衛芸術・文学・音楽」を含む「マックス・ジャコブ」の記事については、「マックス・ジャコブ」の概要を参照ください。

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