前衛芸術と過激パフォーマンス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 15:37 UTC 版)
「鬼畜系」の記事における「前衛芸術と過激パフォーマンス」の解説
カウンターカルチャー・ムーブメントを通じて、ショック・アートなど反芸術的な前衛芸術はさらに先鋭化し(人糞を展示するに至る)、ショック・ロックなどミュージシャンのファッションやパフォーマンスも過激化した(脱衣や自傷行為、さらには嘔吐・小便・大便の汚物三種の神器を舞台で行うに至る)時代でもあった。こうした風潮はフリーク・シーンとも呼ばれた。 ショック・ロックの代表格には、イギー・ポップ(ジム・モリソンとともに自傷、脱衣、観客罵倒パフォーマンスの先駆者の一人)、オジー・オズボーン(コウモリ食いちぎり)、GGアリン(脱糞・食糞)、マリリン・マンソンなど。セックス・ピストルズは、皇室揶揄ソングとして記念碑的なゴッド・セイヴ・ザ・クイーンをリリースしている。日本ではザ・スターリン、じゃがたら、非常階段、ハナタラシ、TACO、ガガーリン、ゲロゲリゲゲゲ、ハイテクノロジー・スーサイドなどがいる。たとえば遠藤ミチロウは観客に豚の臓物や汚物などを投げ込み、江戸アケミは流血・放尿のほかニワトリやシマヘビの首を生きたまま食いちぎり、山塚アイはユンボでライヴハウスの壁を壊し、非常階段の女性メンバーはステージで放尿し、田口トモロヲは炊飯器に脱糞し、山崎春美は自殺未遂ギグを決行した。 また世界的にも反芸術的な前衛芸術が再興した。アメリカではネオダダが興り、日本でも九州派などがゴミに小便をかけたものを前衛芸術展に展示したり(他にも会期中に腐るうどんを精液に見立てた芸術や、女性器の接写や裸体パフォーマンスなど)、街角でストリーキングや迷惑行為を行う芸術テロ的で過激なパフォーマンスアーティスト集団も登場した(日本ではダダカンやゼロ次元、ハイレッド・センター、ビタミン・アート。アメリカではザ・リビングシアター、ヨーロッパではウィーン・アクショニストなど)。草間彌生もウォール街にて全裸集団を組織して路上パフォーマンスを行なった(ナチュラリスト指向のヌーディスト運動の歴史は19世紀末に遡る)。
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